2021年01月09日(土)~2021年01月15日(金)のダイジェスト。

21年01月09日(土)

 

それ以前と、

それ以後で、

子どもが大きく違ってしまう

固有な計算があります。

「この子、化けた」と感じます。

 

例えば、

すべてのたし算の問題の答えが

心に浮かぶようになったとき、

「化けた」と感じます。

 

あるいは、

「試行錯誤で計算の仕方を決める」ように

子どもが育つときです。

 

 

21年01月10日(日)

 

因数分解の練習を繰り返すと、

やがて子どもは、

式の「形」を見るようになります。

 

例えば、

 {4x^{2}y^{2} -y^{2}}=因数分解を、

まず、

 {y^{2}(4x^{2} -1)}= として、

それから、

 {y^{2}(2x+1)(2x-1)} とできるのは、

 {4x^{2}y^{2} -y^{2}}= の「形」を見て、

公式 :  {a^{2} -b^{2}}=(a+b)(a-b)

隠れているのを見抜いたからです。

 

21年01月11日(月)

 

たし算 7+8=15 の計算の

全体を見ての印象は、

2 つの数 : 7 と 8 を、

1 つの数 : 15 に変えていることです。

 

これは、

たし算の「形」と言えます。

 

「しち足すはちは?」と聞かれて、

頭に、答え 「じゅうご(15)」が浮かぶ感覚は、

2 つの数 : 7 と 8 を、

1 つの数 : 15 に結び付ける感覚です。

 

 

21年01月12日(火)

 

頭の中に筆算の「形」を持てば、

345+987= や、

52-38= や、

34×8= を、

筆算を書かずに、

このまま計算できます。

 

 

21年01月13日(水)

 

分数を、

 {\Large\frac{〇}{〇}}

棒の上と下に数が書いてある「形」と見れば、

計算を理解しやすくなります。

 

分数計算の前に、

たし算 7+8=15 や、

ひき算 13-4=9 や、

かけ算 2×6=12 や、

わり算 32÷4=8 を、

楽にスラスラとできるようにしています。

 

分数計算は、

この 4 つの計算を組み合わせるだけです。

 

 

21年01月14日(木)

 

分数の計算は、

たし算 7+8=15 や、

ひき算 13-4=9 や、

かけ算 2×6=12 や、

わり算 32÷4=8 の組み合わせです。

 

ですから、

組み合わせ方を、

「形」と見ることができます。

 

 

21年01月15日(金)

 

算数の計算の中に、

さまざまな「形」があります。

 

計算を練習する中で、

子どもは自然に、

「形」を見るようになります。

 

算数の計算の中に、さまざまな「形」があります。計算を練習する中で、子どもは自然に、「形」を見るようになります。

たし算 7+8=15 や、

ひき算 13-4=9 や、

かけ算 2×6=12 や、

わり算 32÷4=8 の

答えを浮かべる感覚を持つと、

子どもは頭の中で、

この 4 つの計算の数字が消えて、

たし算 〇+〇=〇 や、

ひき算 〇-〇=〇 や、

かけ算 〇×〇=〇 や、

わり算 〇÷〇=〇 のようなイメージを

見ています。

 

三角形や、四角形や、円の図形。

  {\Huge {△}}     {\Huge {□}}    {\Huge {〇}}

 

このような図形を見るように、

たし算 〇+〇=〇 や、

ひき算 〇-〇=〇 や、

かけ算 〇×〇=〇 や、

わり算 〇÷〇=〇 を、

全体を見ての印象としての「形」と見ています。

 

でも、

子どもは、

「形」を見ていると意識していないようです。

 

算数の計算が進み、

たし算の筆算  {\normalsize { \begin{array}{rr} 345 \\ +\: 987 \\ \hline \end{array} }} \\ の計算に慣れて、

楽にスラスラとできるようになると、

数字が消えた  {\normalsize { \begin{array}{rr}〇〇〇\\ +\:〇〇〇\\ \hline \end{array} }} \\ のような「形」を見て、

筆算を計算するようになります。

 

実は、

数字が消えた  {\normalsize { \begin{array}{rr}〇〇〇\\ +\:〇〇〇\\ \hline \end{array} }} \\ のような「形」を、

子どもは頭の中に見ていますから、

自分をリードして、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 345 \\ +\: 987 \\ \hline \end{array} }} \\ のような筆算を計算できます。

 

さらに算数の計算が進み、

分数の計算に進むと、

約分  {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{1}{4}} や、

分数のたし算  {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{1}{4}} {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{3}{12}} {\Large\frac{11}{12}} を、

たし算 7+8=15 や、

ひき算 13-4=9 や、

かけ算 2×6=12 や、

わり算 32÷4=8 の

組み合わせと理解するようになります。

 

そして、

分数の見た目の「形」を、

数字が消えた  {\Large\frac{〇}{〇}} のように、

棒の上と下に

数が書いてある「形」と見ます。

 

こうなると、

約分  {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{1}{4}} を、

「上÷同じ数」、「下÷同じ数」と、

分数のたし算  {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{1}{4}} {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{3}{12}} {\Large\frac{11}{12}} を、

「(大きい下)÷(小さい下)」、

「(大きい下)×2÷(小さい下)」、

「(大きい下)×3÷(小さい下)」、

・・・

「割り切れたときの割られる数(共通分母)」、

「上×(共通分母÷下)」、

「上+上」のように理解します。

 

このような計算の仕方の理解は、

つまりは、

たし算 7+8=15 や、

ひき算 13-4=9 や、

かけ算 2×6=12 や、

わり算 32÷4=8 の

組み合わせ方の「形」を見ています。

 

分数のたし算の後、

ひき算、かけ算、わり算を習ってから、

四則混合の計算に進みます。

 

四則混合に進むと、

子どもは、

式全体の「形」を見るようになります。

 

例えば、

13÷(2- {\Large\frac{1}{7}} )= や、

 {\Large\frac{2}{5}} {\Large\frac{3}{10}} )× {\Large\frac{5}{6}} {\Large\frac{11}{12}}= のような四則混合です。

 

この四則混合から、

数字だけを消します。

 

そして、

数字を、〇 で代用します。

 

こうすると、

13÷(2- {\Large\frac{1}{7}} )= は、

〇 ÷( 〇-〇 )= のように、

 {\Large\frac{2}{5}} {\Large\frac{3}{10}} )× {\Large\frac{5}{6}} {\Large\frac{11}{12}}= は、

( 〇-〇 )× 〇+〇= のように見えます。

 

計算する前に、

計算順を決めさせるようにすると、

子どもは自然に、

〇 ÷( 〇-〇 )= や、

( 〇-〇 )× 〇+〇= のように

数字が消えた式全体を見るようになります。

 

つまり、

計算する前に、

計算順を決めるとき、

子どもは自然に、

式全体の「形」を見ています。

 

(基本  {\normalsize {α}} -336)、(+-  {\normalsize {α}} -216)、

(×÷  {\normalsize {α}} -082)、(分数  {\normalsize {α}} -116)

 

分数の計算は、たし算 7+8=15 や、ひき算 13-4=9 や、かけ算 2×6=12 や、わり算 32÷4=8 の組み合わせです。ですから、組み合わせ方を、「形」と見ることができます。

分数の計算を習う前に、

たし算 7+8=15 や、

ひき算 13-4=9 や、

かけ算 2×6=12 や、

わり算 32÷4=8 が、

楽にスラスラとできるようになっています。

 

この 4 つの計算を基礎として、

子どもは、分数の計算を習います。

 

さて、

分数の計算は、

たし算・ひき算・かけ算・わり算を

組み合わせるだけです。

 

だから、

分数の計算で習うのは、

新しい計算ではなくて、

たし算・ひき算・かけ算・わり算の

4 つの計算の組み合わせ方です。

 

となると、

分数の

全体を見ての印象としての「形」は、

実は、

2 種類あります。

 

1 つ目は、見た目の「形」です。

 

 {\Large\frac{〇}{〇}} のように、

棒の上と下に

数が書いてある「形」です。

 

2 つ目の「形」は、

たし算・ひき算・かけ算・わり算の

4 つの計算の組み合わせ方の「形」です。

 

これは、

目に見えない「形」ですが、

特有の組み合わせ方をしますから、

確かに、

組み合わせ方は、「形」です。

 

例えば、

 {\Large\frac{9}{4}}=2 {\Large\frac{1}{4}} や、

 {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{1}{4}} のように、

同じ分数を、

違う書き方をするときの

書き換え方の「形」です。

 

一方の分数から、

他方の分数に書き換える計算は、

たし算・ひき算・かけ算・わり算の

4 つの計算の組み合わせです。

 

それぞれ違う組み合わせ方です。

 

つまり、

組み合わせ方を「形」と見て、

「形」が違います。

 

仮分数  {\Large\frac{9}{4}} を、

帯分数 2 {\Large\frac{1}{4}} に書き換える計算は、

9÷4=2・・・1 ですから、

「上÷下」の「形」です。

 

この逆向きの、

帯分数 2 {\Large\frac{1}{4}} を、

仮分数  {\Large\frac{9}{4}} に書き換える計算は、

4×2+1=9 ですから、

「下×横+上」の「形」です。

 

「上÷下」と、

「下×横+上」は、

違う「形」です。

 

また、

 {\Large\frac{2}{8}} を、

 {\Large\frac{1}{4}} に約分する計算は、

2÷2=1 と、8÷2=4 ですから、

「上÷同じ数」、「下÷同じ数」の「形」です。

 

この逆向きの

 {\Large\frac{1}{4}} を、

 {\Large\frac{2}{8}} に倍分する計算は、

1×2=2 と、4×2=8 ですから、

「上×同じ数」、「下×同じ数」の「形」です。

 

この 4 種類の分数の書き換え方を並べると、

「上÷下」、

「下×横+上」、

「上÷同じ数」、「下÷同じ数」、

「上×同じ数」、「下×同じ数」ですから、

すべて、違う「形」です。

 

なお、

普通の言い方でしたら、

「計算手順」や、

アルゴリズム」や、

「レシピ」です。

 

ですが、

たし算・ひき算・かけ算・わり算の

4 つの計算の組み合わせ方に、

計算特有の「形」がありますから、

「形」と見ることもできます。

 

さて、

分数同士の計算の「形」として、

分数同士のたし算の

計算の組み合わせ方の「形」を見ます。

 

分数のたし算は、

下を同じ数にして(共通分母)から、

上同士を足す計算です。

 

例えば、

 {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{1}{4}}= でしたら、

最初に、2 つの下、

3 と、4 を同じ数にします。

 

かけ算とわり算で計算します。

 

大きい下 4 を、

小さい下 3 で、割ります。

割り切れません。

 

大きい下 4 を、

2 倍した 8 を、

小さい下 3 で、割ります。

割り切れません。

 

大きい下 4 を、

3 倍した 12 を、

小さい下 3 で、割ります。

割り切れます。

 

この計算から、

下を、12 にそろえます。

 

組み合わせ方の「形」を、

意識した書き方にすると、

「(大きい下)÷(小さい下)」、

「(大きい下)×2÷(小さい下)」、

「(大きい下)×3÷(小さい下)」、

・・・

「割り切れたときの割られる数(共通分母)」、

こうなります。

 

 {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{1}{4}}= でしたら、

共通分母は、12 です。

 

次は、

それぞれの分数を、

共通分母の 12 を下にする倍分です。

 

まず、

 {\Large\frac{2}{3}} の下を、12 にします。

 

12÷3=4 ですから、

上の 2 を、4 倍します。

2×4=8 です。

 

これで、

 {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{8}{12}} と書き換わります。

 

それから、

 {\Large\frac{1}{4}} の下を、12 にします。

 

12÷4=3 ですから、

上の 1 を、3 倍します。

1×3=3 です。

 

 {\Large\frac{1}{4}} {\Large\frac{3}{12}} と書き換わります。

 

これで、

下が、12 にそろいます。

 {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{1}{4}} {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{3}{12}}= です。

 

組み合わせ方の「形」を、

意識した書き方にすると、

「上×(共通分母÷下)」です。

 

この後の計算は、

上同士を足します。

 

 {\Large\frac{2}{3}} {\Large\frac{1}{4}} {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{3}{12}}= でしたら、

 {\Large\frac{11}{12}} です。

 

組み合わせ方の「形」を、

意識した書き方にすると、

「上+上」です。

 

分数同士のたし算の「形」は、

「(大きい下)÷(小さい下)」、

「(大きい下)×2÷(小さい下)」、

「(大きい下)×3÷(小さい下)」、

・・・

「割り切れたときの割られる数(共通分母)」、

「上×(共通分母÷下)」、

「上+上」のようになります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -335)、(+-  {\normalsize {α}} -215)、

(×÷  {\normalsize {α}} -081)、(分数  {\normalsize {α}} -115)

 

分数を、棒の上と下に数が書いてある「形」と見れば、計算を理解しやすくなります。

算数の分数に、

全体を見ての印象としての「形」があります。

 

棒の上と下に、

数が書いてある「形」です。

 

例えば、

 {\Large\frac{3}{5}} は、

棒の上に 3 が、

下に 5 が書いてある分数です。

 

分数の「形」は、

 {\Large\frac{〇}{〇}} のような「形」です。

 

こう書くと、

数字が消えて、

「形」だけです。

 

三角形や、四角形や、円の図形。

  {\Huge {△}}     {\Huge {□}}    {\Huge {〇}}

 

このような図形を見るように、

分数  {\Large\frac{〇}{〇}} を、

棒の上と下に

数が書いてある「形」と見ます。

 

つまり、

分数  {\Large\frac{〇}{〇}} を、

上と下の位置で区別している

2 つの数で書かれた

「形」と見る見方です。

 

普通は、

上の数を「分子」、

下の数を「分母」と言います。

 

これは言い方の言葉の問題です。

「形」とは、関係のない話しです。

 

さて、

分数計算の前に、

たし算 7+8=15 や、

ひき算 13-4=9 や、

かけ算 2×6=12 や、

わり算 32÷4=8 を、

楽にスラスラとできるようにしています。

 

分数計算は、

この 4 つの計算を組み合わせるだけです。

 

最初に、

1 つの分数の計算があります。

 

分数の書き方です。

 

 {\Large\frac{9}{4}}=2 {\Large\frac{1}{4}} や、

 {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{1}{4}} のように、

同じ分数を、

違う書き方をします。

 

1 番目の  {\Large\frac{9}{4}}=2 {\Large\frac{1}{4}}

 {\Large\frac{9}{4}} は、仮分数、

 {\Large\frac{1}{4}} は、帯分数です。

 

同じ分数の違う書き方です。

 

さて、

仮分数  {\Large\frac{9}{4}} の上の数 9 を、

下の数 4 で割り、

9÷4=2・・・1 と計算して、

 {\Large\frac{1}{4}} と、

帯分数に書き換えることができます。

 

仮分数  {\Large\frac{9}{4}} も、

帯分数 2 {\Large\frac{1}{4}} も、

下の数 4 は同じです。

 

また、

帯分数 2 {\Large\frac{1}{4}} の下の数 4 と、

横の数 2 を掛けて、

4×2=8 と計算して、

上の数 1 を足して、9 にすれば、

 {\Large\frac{9}{4}} と、

仮分数に書き換えることができます。

 

仮分数の「形」は、 {\Large\frac{〇}{〇}} です。

帯分数の「形」は、〇 {\Large\frac{〇}{〇}} です。

 

同じ分数の違う形です。

 

このように。

同じ数の別の書き方を、

分数で初めて習います。

 

2 番目の  {\Large\frac{2}{8}} {\Large\frac{1}{4}} は、

約分です。

 

 {\Large\frac{2}{8}} は、

上の数が、2 で、

下の数が、8 です。

 

 {\Large\frac{1}{4}} は、

上の数が、1 で、

下の数が、4 です。

 

上の数と下の数が、違います。

 

ですから、

違う分数です。

 

でも、

 {\Large\frac{2}{8}} は、

上の数 2 を、

2 で割り、2÷2=1 として、

答え 1 を、

別の分数の上の数にして、

下の数 8 を、

2 で割り、8÷2=4 として、

答え 4 を、

別の分数の下の数にすれば、

 {\Large\frac{1}{4}} です。

 

この計算を、

約分と言います。

 

このように、

上の数と、

下の数を、

同じ数 2 で割っていますから、

 {\Large\frac{2}{8}} と、 {\Large\frac{1}{4}} を同じと見るようにします。

 

逆に、

 {\Large\frac{1}{4}} は、

上の数 1 に、

2 を掛けて、1×2=2 として、

答え 2 を、

別の分数の上の数にして、

下の数 4 に、

2 を掛けて、4×2=8 として、

答え 8 を、

別の分数の下の数にすれば、

 {\Large\frac{2}{8}} です。

 

この計算を、

倍分といいます。

 

ここでも、

上の数と、

下の数に、

同じ数 2 を掛けていますから、

 {\Large\frac{1}{4}} と、 {\Large\frac{2}{8}} を同じと見るようにします。

 

このように、

分数  {\Large\frac{〇}{〇}} を、

棒の上と下に数が書いてある「形」と見れば、

仮分数と帯分数の変換の計算や、

約分や倍分の計算を、

今までの計算、

たし算 7+8=15 や、

ひき算 13-4=9 や、

かけ算 2×6=12 や、

わり算 32÷4=8 で理解できます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -334)、(+-  {\normalsize {α}} -214)、

(×÷  {\normalsize {α}} -080)、(分数  {\normalsize {α}} -114)

 

頭の中に筆算の「形」を持てば、345+987= や、52-38= や、34×8= を、筆算を書かずに、このまま計算できます。

算数の計算に、

全体を見ての印象としての「形」があります。

 

図形の「形」を見て、

  {\Huge {△}}     {\Huge {□}}    {\Huge {〇}}

それぞれ、

三角形や、四角形や、円と見分けることと同じです。

 

筆算のたし算やひき算に、

全体を見ての印象としての「形」があります。

 

筆算のかけ算に、

全体を見ての印象としての「形」があります。

 

筆算のたし算の「形」とは、

聞き慣れませんが、

実際に、頭の中で見ています。

 

例えば、

345+987= を、

筆算を書かずに、

このまま計算するときです。

 

たし算の筆算  {\normalsize { \begin{array}{rr} 345 \\ +\: 987 \\ \hline \end{array} }} \\ を、

 {\normalsize { \begin{array}{rr}〇〇〇\\ +\:〇〇〇\\ \hline \end{array} }} \\ のような「形」として、

頭の中で見ているから計算できます。

 

頭の中で、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 345 \\ +\: 987 \\ \hline \end{array} }} \\ ではなくて、

数字が消えている  {\normalsize { \begin{array}{rr}〇〇〇\\ +\:〇〇〇\\ \hline \end{array} }} \\ のような

「形」を見て計算します。

 

まず、

345+987= の 5 と、7 を、

この順に見て、

足して、12 です。

 

頭の中の筆算の「形」  {\normalsize { \begin{array}{rr}〇〇〇\\ +\:〇〇〇\\ \hline \end{array} }} \\ が、

345+987= の

5+7=12 をリードしていますから、

12 の 2 を書いて、

1 を繰り上がり数と覚えます。

 

答え 2 は、

1 の位の数ですから、

345+987=   2 のように、

= から離して書きます。

 

次に、

345+987=   2 の 4 と、8 を、

この順に見て、

足して、12 にしてから、

繰り上がり数 1 を足して、

13 です。

 

頭の中の筆算の「形」  {\normalsize { \begin{array}{rr}〇〇〇\\ +\:〇〇〇\\ \hline \end{array} }} \\ のリードで、

345+987=  32 と書いて、

1 を繰り上がり数と覚えます。

 

そして、

345+987=  32 の 3 と、9 を、

この順に見て、

足して、12 にしてから、

繰り上がり数 1 を足して、

13 です。

 

頭の中の筆算の「形」  {\normalsize { \begin{array}{rr}〇〇〇\\ +\:〇〇〇\\ \hline \end{array} }} \\ のリードで、

345+987=1332 と解き終わります。

 

頭の中に、

筆算の「形」  {\normalsize { \begin{array}{rr}〇〇〇\\ +\:〇〇〇\\ \hline \end{array} }} \\ をイメージして、

その「形」  {\normalsize { \begin{array}{rr}〇〇〇\\ +\:〇〇〇\\ \hline \end{array} }} \\ にリードされれば、

345+987= を、

このまま、

筆算のように計算できます。

 

次の例は、

52-38= を、

筆算を書かずに、

このまま計算するときです。

 

ひき算の筆算 { \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 52 \\ - 38 \\ \hline \end{array} }} \\ を、

{ \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\:〇〇\\ -〇〇\\ \hline \end{array} }} \\ のような「形」として、

頭の中で見ているから計算できます。

 

頭の中で、

{ \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\: 52 \\ - 38 \\ \hline \end{array} }} \\ ではなくて、

数字が消えている { \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\:〇〇\\ -〇〇\\ \hline \end{array} }} \\ のような

「形」を見て計算します。

 

まず、

52-38= の 2 と、8 を、

この順に見て、

引きますが、

引けません。

 

2 に、1 を付けて、

12 にしてから、8 を引きます。

12-8=4 です。

 

頭の中の筆算の「形」 { \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\:〇〇\\ -〇〇\\ \hline \end{array} }} \\ のリードで、

52-38=  4 のように、

= から離して書きます。

 

次に、

52-38=  4 の 5 を見て、

1 減って、4 になっていますから、

3 を引きます。

4-3=1 です。

 

頭の中の筆算の「形」 { \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\:〇〇\\ -〇〇\\ \hline \end{array} }} \\ のリードで、

52-38=14 と解き終わります。

 

頭の中に、

筆算の「形」 { \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\:〇〇\\ -〇〇\\ \hline \end{array} }} \\ をイメージして、

その「形」 { \normalsize { \begin{array}{rr}\:\:\:\:〇〇\\ -〇〇\\ \hline \end{array} }} \\ にリードされれば、

52-38= を、

このまま、

筆算のように計算できます。

 

次の例は、

34×8= を、

筆算を書かずに、

このまま計算するときです。

 

かけ算の筆算  {\normalsize {  \begin{array}{rr}  34 \\ \:\times  \:\:\:\: 8 \\ \hline \end{array}  }}\\ を、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  〇〇\\ \:\times  \:\:\:\: 〇 \\ \hline \end{array}  }}\\ のような「形」として、

頭の中で見ているから計算できます。

 

頭の中で、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  34 \\ \:\times  \:\:\:\: 8 \\ \hline \end{array}  }}\\ ではなくて、

数字が消えている  {\normalsize {  \begin{array}{rr}  〇〇\\ \:\times  \:\:\:\: 〇 \\ \hline \end{array}  }}\\ のような

「形」を見て計算します。

 

まず、

34×8= の 8 と、4 を、

この順に見て、

掛けると、

8×4=32 です。

 

頭の中の筆算の「形」  {\normalsize {  \begin{array}{rr}  〇〇\\ \:\times  \:\:\:\: 〇 \\ \hline \end{array}  }}\\ が、

34×8= の

8×4=32 をリードしていますから、

32 の 2 を書いて、

3 を繰り上がり数と覚えます。

 

答え 2 は、

1 の位の数ですから、

34×8=  2 のように、

= から離して書きます。

 

次に、

34×8=  2 の 8 と、3 を、

この順に見て、

掛けて、24 にしてから、

繰り上がり数 3 を足して、

27 です。

 

頭の中の筆算の「形」  {\normalsize {  \begin{array}{rr}  〇〇\\ \:\times  \:\:\:\: 〇 \\ \hline \end{array}  }}\\ のリードで、

34×8=272 と解き終わります。

 

頭の中に、

筆算の「形」  {\normalsize {  \begin{array}{rr}  〇〇\\ \:\times  \:\:\:\: 〇 \\ \hline \end{array}  }}\\ をイメージして、

その「形」  {\normalsize {  \begin{array}{rr}  〇〇\\ \:\times  \:\:\:\: 〇 \\ \hline \end{array}  }}\\ にリードされれば、

34×8= を、

このまま、

筆算のように計算できます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -333)、(+-  {\normalsize {α}} -213)、(×÷  {\normalsize {α}} -079)

 

たし算の計算の全体を見ての印象は、2 つの数を、1 つの数に変えていることです。これは、たし算の「形」と言えます。

因数分解の式、

 {x^{8} -y^{8}}= や、

 {4x^{2}y^{2} -y^{2}}= や、

 {x^{4}+x^{2}y^{2} +y^{4}}= に、

「形」があります。

 

細部ではなくて、

全体を見ての印象ですから、

「形」です。

 

図形を見ます。

 {\Huge {△}}     {\Huge {□}}    {\Huge {〇}}

 

全体を見ての印象で、

三角形や、四角形や、円などと判断します。

 

細部ではなくて、

全体を見るから、

この図形は、三角形とか言うことができます。

 

図形と同じように、

因数分解の式の「形」も、

細部ではなくて、

全体を見ることで、

何らかの印象を持つことができます。

 

つまり、

全体を見ての印象の「形」を見ると、

 {x^{8} -y^{8}}= や、

 {4x^{2}y^{2} -y^{2}}= や、

 {x^{4}+x^{2}y^{2} +y^{4}}= に、

公式 :  {a^{2} -b^{2}}=(a+b)(a-b)

隠れていることを見抜けます。

 

実は、

算数の計算や、

数学の計算に、

全体を見ての印象としての「形」があります。

 

例えば、

たし算 7+8=15 や、

ひき算 13-4=9 や、

かけ算 2×6=12 や、

わり算 32÷4=8 は、

いずれも、2 つの数を、

1 つの数に変えています。

 

変え方の違いが、

計算の違いです。

 

2 つの数を、

1 つの数に変えていると見る見方は、

全体を見ての印象の「形」です。

 

さて、

この 4 つの計算は、

答えを浮かべる感覚があります。

 

2 つの数を、

1 つの数に結び付ける感覚です。

 

「しち足すはちは?」と、

口頭で聞いたら、

たし算の感覚を持っている子は、

「じゅうご(15)」と答えます。

 

頭の中に、

7+8= をイメージしたりしていません。

映像は不要です。

 

音としての「しち足すはちは?」が、

「じゅうご(15)」を、

感覚を持っているこの子の頭に浮かべます。

 

「じゅうさん引くしは?」と聞けば、

「く(9)」と、

「に掛けるろくは?」と聞けば、

「じゅうに(12)」が、

「さんじゅうに割るしは?」と聞けば、

「はち(8)」が、

感覚を持っている子の頭に浮かびます。

 

2 との数と、

計算の種類を聞いただけで、

1 つの数を答えとして、

頭に浮かべます。

 

「形」とは意識していないでしょうが、

「形」を見ているから、

このようなことができるのでしょう。

 

(基本  {\normalsize {α}} -332)、(+-  {\normalsize {α}} -212)、(分数  {\normalsize {α}} -113)

 

因数分解の練習を繰り返すと、やがて子どもは、式の「形」を見るようになります。

 {a^{2} -b^{2}}=(a+b)(a-b)

因数分解の公式の「形」を、

子どもが見るように育てば、

この公式を利用できます。

 

 {x^{8} -y^{8}}=因数分解を、

まず、

({x^{4} +y^{4}})({x^{4} -y^{4}}) とできるのは、

この公式を使えると、

 {x^{8} -y^{8}}= の「形」を見たからです。

 

 {4x^{2}y^{2} -y^{2}}=因数分解を、

まず、

 {y^{2}(4x^{2} -1)}= として、

それから、

 {y^{2}(2x+1)(2x-1)} とできるのは、

 {4x^{2}y^{2} -y^{2}}= の「形」を見て、

公式 :  {a^{2} -b^{2}}=(a+b)(a-b)

隠れているのを見抜いたからです。

 

 {x^{4}+x^{2}y^{2} +y^{4}}=因数分解を、

まず、

 {x^{4}+2x^{2}y^{2} +y^{4}-x^{2}y^{2} }= として、

それから、

 {(x^{2}+y^{2})^{2}-x^{2}y^{2} }= として、

そして、

({x^{2}+xy+y^{2}})({x^{2}-xy+y^{2}}) とできるのは、

 {x^{4}+x^{2}y^{2} +y^{4}}= の「形」を見て、

公式 :  {a^{2} -b^{2}}=(a+b)(a-b)

隠れているのを見抜いたからです。

 

このように、

式の「形」を見る子になれば、

公式 :  {a^{2} -b^{2}}=(a+b)(a-b)

利用することができます。

 

でも、

因数分解の公式は、

 {a^{2} -b^{2}}=(a+b)(a-b) だけではありません。

 

例えば、

 {a^{2}+2ab+b^{2}}=(a+b)^{2} や、

 {a^{3}+b^{3}}=(a+b)(a^{2}-ab+b^{2}) や、

 {abx^{2}+(ad+bc)x+cd}=(ax+c)(bx+d) と、

さまざまな公式があります。

 

さまざまな公式を利用して、

因数分解の問題を解いていくと、

やがて子どもは、

式の「形」を見るようになります。

 

これは作業仮説ですが、

子どもが、

式の「形」を見るようになり始めるのは、

公式 :  {a^{2} -b^{2}}=(a+b)(a-b) が、

キッカケになっているようです。

 

そして、

子どもが、式の「形」を見始めると、

 {〇^{2} -□^{2}}=(〇+□)(〇-□) のように、

公式を見ているようです。

 

言葉にすると、

「平方の差は、和と差の積」です。

 

(基本  {\normalsize {α}} -331)、(分数  {\normalsize {α}} -112)