2021年02月13日(土)~2021年02月19日(金)のダイジェスト。

21年02月13日(土)

 

小学校算数の四則混合を、

自力で計算できるようになった子は、

少し新しいことを習うだけで、

中学校数学のマイナスの数の四則混合を

計算できます。

 

少しの新しいことは、

3-5=-2 のように、

右から左を引くひき算の計算や、

(-2)×(-2)×(-2)=-8 のように、

- の個数から、

答えの符号を決めることなどです。

 

 

21年02月14日(日)

 

約分の計算で、

「まだ約分できるのか?」、

「これ以上、約分できないのか?」を、

自ら考える子に育てます。

 

 

21年02月15日(月)

 

すべてのたし算の答えが

浮かぶようになる手前は、

答えが浮かぶ問題と、

数えて計算する問題が入り交ざります。

 

答えが浮かぶ問題が、

コンスタントに増えるのではなくて、

増減を繰り返しながら、

ユックリと増えていきます。

 

とても不安定な状態です。

集中が、プツプツ切れます。

 

とても不安定な状態であることを理解して、

集中が切れている子どもを、

こちらの計算を見せるだけの

子どもに優しいリードで、

寄り添うようにして、

トコトン手伝ってしまいます。

 

 

21年02月16日(火)

 

y=1 を直線のグラフと捉えれば、

x 軸に平行な直線です。

 

つまり、

水平な直線です。

 

最もシンプルなグラフの書き方は、

いくつかの点を計算して結びます。

 

「 x=0 のとき、y=1 です」、

「 x=1 のとき、y=1 です」、

「 x=2 のとき、y=1 です」、

「 x=3 のとき、y=1 です」、

「 x=4 のとき、y=1 です」。

これらの点を結ぶだけです。

 

 

21年02月17日(水)

 

約分の問題で、

分子だけを計算して  {\Large\frac{42}{60}} {\Large\frac{6}{\:\:\:\:\:\:}}

分母の計算の仕方を聞きます。

 

割る数(7)は、間違えています。

6 で割る約分です。

 

正しい割る数 6 を教えても、

いきなり教えると、

子どもは理解できません。

 

子どもの書いた分子が間違えていることを、

子どもに納得させて、

消させてからでないと、

正しい割る数 6 を、

子どもは受け入れません。

 

 

21年02月18日(木)

 

証拠も根拠もないのに、

この子は、

すぐにたし算の計算の仕方を理解できて、

自力で計算できると先に信じてしまいます。

 

こちらの信頼行為は、

子どもの最高の動機付けです。

 

 

21年02月12日(金)

 

「こちら次第の信頼」で、

先に「この子を信頼する」と決めている「信頼」は、

子どもの最高の動機付けです。

 

子どもが何をしても、

何をしなくても、

子どもの行動と無関係に、

「この子を信頼する」と決める「信頼」が、

「こちら次第の信頼」です。

 

「こちら次第の信頼」で、先に「この子を信頼する」と決めている「信頼」は、子どもの最高の動機付けです。

こちらが、

子どもを信頼するときの「信頼」に、

「子ども次第の信頼」と、

「こちら次第の信頼」の 2 種類があります。

 

このブログでの造語です。

 

この 2 つの「信頼」を、

以下に説明します。

 

4+8=、6+5=、7+9=、8+5=、4+4=、

5+7=、8+7=、9+6=、4+7=、5+6=、

・・・・・。

 

このようなたし算 50~100 問を、

毎日のように計算して、

指を取ろうとしている子で説明します。

 

子どもの計算は、

数える計算です。

 

4+8= の 4 を見て、

その次の 5 から、

+8 の 8 回、

5、6、7、8、9、10、11、12 と数えて、

答え 12 を出して、

4+8=12 と書く計算です。

 

子どもは、

数える計算に慣れています。

楽にスラスラと計算できます。

 

でも子どもには、

大きな調子の波があります。

 

調子のいいときには、

スラスラと 10 分くらいで終わります。

 

調子の悪いときには、

同じようなたし算 50~100 問を、

30 分や、60 分もかかります。

 

さて、

こちらの信頼が、

「子ども次第の信頼」でしたら、

調子のいいときの子を信頼しますが、

調子の悪いときの子を信頼しません。

 

調子のいいときには、

10 分くらいで終わらせるのですから、

信頼できる証拠になります。

 

10 分で解き終わらせるという

子どもの行動が、

こちらの「子どもへの信頼」を決めています。

 

調子の悪いときの子は、

集中がプツプツと切れますから、

信頼できない証拠になります。

 

やはり、

子どもの行動が、

こちらの「子どもへの信頼」を決めています。

 

「今日の子は、信頼できない」と決めています。

 

これが、

「子ども次第の信頼」です。

 

そして、

集中がプツプツと切れている調子の悪いとき、

「どうしたの?」、

「計算が止まっている!」、

「できるでしょ・・」と声を掛けて、

信頼できる子に戻そうとします。

 

このような声掛けで、

子どもが計算に戻れば、

「信頼できるようになった」となります。

 

子どもの行動が、

こちらの「子どもへの信頼」を決めています。

 

2 つ目の「信頼」は、

「こちら次第の信頼」です。

 

子どもの行動とは無関係に、

つまり、

証拠も根拠もないのに、

先に「信頼」してしまいます。

これが「こちら次第の信頼」です。

 

調子の悪いときに、

集中がプツプツと切れていても、

普通に見れば、

「信頼できない」証拠ですが、

「こちら次第の信頼」で、

先に「この子を信頼する」と決めています。

 

だから、

子どもの行動とは無関係です。

 

こちらが、

「信頼する」と決めるか、

「信頼しない」と決めるかだけです。

 

目の前の切れている集中よりも、

「こちら次第の信頼」で

先に「この子を信頼する」と決めているとしたら、

再び、解き始めている子どもが、

自分の心にハッキリと見えています。

 

ですから、

止まっている問題 8+5= の 8 を、

無言で示して、

「はち」と声に出して読み、

5 を無言で示して、

9、10、11、12、13 と数えて、

= の右を示して、

「じゅうさん(13)」とリードします。

 

「こちら次第の信頼」で、

先に「この子を信頼する」と決めていますから、

この「信頼」は、

子どもへの最高の動機付けになります。

 

子どもは、

ほとんどの子が、

実に鋭い感覚を持っていますから、

こちらの「この子を信頼する」の「信頼」を感じて、

無意識レベルのただ何となくなのですが、

「こちらの信頼に応えて、

信頼されている自分の可能性」を

確かめたくなります。

 

だから、

8+5=13 と書いて、

その次の問題 4+4= を

自力で計算し始めます。

 

調子の悪いときの子なのです。

 

でも、

「こちら次第の信頼」で、

先に「この子を信頼する」と決めている「信頼」の

最高の動機付けに動かされると、

調子の悪いときでも、

自力で計算し始めます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -370)、(+-  {\normalsize {α}} -235)

 

証拠も根拠もないのに、この子は、すぐにたし算の計算の仕方を理解できて、自力で計算できると先に信じてしまいます。信頼行為は、最高の動機付けです。

3+1= のたし算は、

実は、

数唱そのものです。

 

「いち、に、さん、し、ご、ろく、・・」と、

数える数唱です。

 

3+1= は、

3 の次の数ですから、

4 が答えです。

 

「いち、に、さん、し、ご、ろく、・・」の

数唱の一部分、

「さん、し」です。

 

つまり、

数唱の一部分、

「さん、し」をたし算に書いたのが、

3+1=4 です。

 

これだけのことですから、

3+1= の 3 を「さん」と読み、

1 回だけ数唱を唱えて、

「し」を出して、

4 を書くことができれば、

3+1=4 と計算できます。

 

数字を読むことができて、

数唱を唱えることができて、

数字を書くことができれば、

幼児であっても、

このようなたし算を計算できます。

 

さて、

実際に、

幼児に、

このようなたし算を教えます。

 

教え方は、

こちらが計算してしまう実況中継です。

 

数字を読んで、

数えて、

答えを書くことだけを、

実況中継しますから、

幼児でも理解できます。

 

そうですが、

幼児に教えるときには、

実況中継を見せるこちらの気持ちが、

とても大事になります。

 

幼児のことを信じる気持ちです。

 

「こちらの計算を見せるだけで、

この子は、計算の仕方を

理解できて、

自力で計算できるようになる」と、

証拠も根拠もなしに、

先に強く信じてしまいます。

 

この子へのこちらからの

信頼行為です。

 

3+1= の 3 を示して、

「さん」と声に出して読み、

1 を示して、

「し」と数えて、

= の右を示して、

「し」です。

 

見て、聞いていた子は、

3+1=4 と書いてくれます。

 

こちらが先に、

証拠も根拠もないのに、

「この子は、必ず見て、

まねして、自力で計算できる」と

信じてしまっているから、

子どもへのこの信頼行為が、

最高の動機付けになって、

子どもを動かすからです。

 

子どもにとって、

幼児であればなおのこと

信頼されることは、

最高の動機付けなのです。

 

次の問題 2+1= の 2 を示して、

「に」と声に出して読み、

1 を示して、

「さん」と数えて、

= の右を示して、

「さん」です。

 

見て、聞いていた子は、

2+1=3 と書いてくれます。

 

こちらのこの子への強い信頼が、

この子への最高の動機付けとなって、

この子を動かしています。

 

実況中継の見せ方のような

小手先のテクニックも必要ですが、

先に強く信じる気持ちも大事です。

 

信頼行為として、

子どもを強く信じているこちらが、

計算を見せているのです。

 

信頼されていると感じる子どもは、

最高の動機付けを得て、

5~6 問や、

7~8 問の実況中継を見れば、

6+1= のような次の数のたし算を、

自力で計算し始めます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -369)、(+-  {\normalsize {α}} -234)

 

約分の問題で、分子だけを計算して、分母の計算の仕方を聞きます。割る数を間違えています。正しい割る数を教えても、子どもの書いた分子を消させてからでないと、子どもに伝わりません。

約分を、

 {\Large\frac{42}{60}} {\Large\frac{6}{\:\:\:\:\:\:}} として、

子どもが聞きます。

 

子どもは、

 {\Large\frac{42}{60}} {\Large\frac{6}{\:\:\:\:\:\:}} と書いていますから、

7 で約分しています。

 

約分  {\Large\frac{42}{60}}= は、

7 ではなくて、

6 で割ります。

 

ですから、

こちらは、

この子に、

「6で!」とだけ教えます。

 

ところが、

正しい割る数 6 を、

「6で!」と教えたのに、

 {\Large\frac{42}{60}} {\Large\frac{6}{\:\:\:\:\:\:}} を、

6 で、約分し直すことができません。

 

自分の書いた答え  {\Large\frac{42}{60}} {\Large\frac{6}{\:\:\:\:\:\:}} を、

子どもはジッと眺めているだけです。

 

そして、

金縛りにあったように、

動けなくなっています。

 

こちらは、

子どものこのような振る舞いに、

心の中で、

声に出さないで、

「えっ、どうしたの?」、

「6 で、割れば、約分できるのに・・」と、

驚きますが、

じきにハッと気が付きます。

 

この子は、

自分の書いた  {\Large\frac{42}{60}} {\Large\frac{6}{\:\:\:\:\:\:}}

分子 6 は正しくできている前提で、

分母 60 を、

自分が決めた約数 7 で割れないから、

聞いています。

 

この子が聞いているのは、

 {\Large\frac{42}{60}} {\Large\frac{6}{\:\:\:\:\:\:}} の分母 60 を、

分子を割った数 7 で割る方法です。

 

こちらは、

この子のこのような気持ちを察して、

教え方を変えます。

 

子どもが、

途中まで計算している約分  {\Large\frac{42}{60}} {\Large\frac{6}{\:\:\:\:\:\:}}

続きから教えるように変えます。

 

「上 7 で割って、6 合っている」、

「下、7 で割れない」、

「7 で約分できない」、

「上、消して」、

「6 で約分する」と教えます。

 

これで子どもは、

「あぁ、そうか!」となって、

 {\Large\frac{42}{60}} {\Large\frac{6}{\:\:\:\:\:\:}} と書いた分子の 6 を消してから、

6 で約分し直して、

 {\Large\frac{42}{60}} {\Large\frac{7}{10}} と約分できます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -368)、(分数  {\normalsize {α}} -131)

 

y=1 を直線のグラフと捉えれば、x 軸に平行な直線です。つまり、水平な直線です。

高校レベルの数学で、

微分を利用して接線を求めている子が、

突然、

「 y=1 って、どんなグラフ?」と聞きます。

 

聞かれたこちらは、

不意を突かれた感じで、

「えっ。本当に分からないの・・」と心の中で、

驚きます。

 

が、

「聞かれたのですから、

聞かれたことだけを答えたい」と思って、

「何を見せたら、

この子の内面にある知識に、

瞬時につながるだろうか?」と考えて、

直線のグラフを描いて見せると決めます。

 

こちらが無言で、

以下のように

グラフを描いている様子を想像してみましょう。

 

右向きの水平の長い矢印を引いて、

→ の先に、「x」と書いて、

水平の矢印の真ん中あたりを通る

垂直の長い上向きの矢印を引いて、

↑ の先に、「y」と書いて、

縦の矢印の上に、

点を打って、「1」と書いて、

この 1 の点を通る水平の線を引きます。

 

これだけの図を、

子どもの見ている前で、

無言で描きます。

 

水平の長い矢印(直線)、

垂直の長い矢印(直線)、

縦の矢印の上の点、

その点を通る水平の直線です。

 

「えっ、この直線なの?」と、

子どもには、

ピンとこないようです。

 

だから、

子どもに聞きます。

 

「1」を通る水平の線を示して、

「この上の点の y は、いくつ?」です。

 

この上の点は、

すべてが、

y=1 ですから、

「そうか・・、でも・・」となります。

 

どうも、

しっくりとこないようです。

 

それでも、

子どもの疑問、

「 y=1 って、どんなグラフ?」は解決します。

 

だから、

この子が解いている微分の問題の

続きを解くことができます。

 

y=1 の直線のグラフが、

水平の線であると、

すっきりと理解できなくても、

解決しましたから、

「何か、すっきりとしない」もやもやとした気持ちのまま

取り組んでいる問題を完成させてしまいます。

 

子どもが、

問題を解き終わって、

気持ちの余裕を持ててから、

y=1 の直線のグラフの

続きの説明をします。

 

y=1 を、

y=0x+1 と書き替えます。

 

そして、

この式 y=0x+1 から、

「傾きが、0 で、

y 軸上の 1 を通るのだから」と説明して、

子どもが、

頭の中に直線のグラフを描くのを待ちます。

 

戸惑っているようですから、

説明を続けます。

 

「 y 軸の 1 を取って、

そこから、右に 1 進んで、

傾きが 0 だから、

上にも下にも動きが 0 だから、

そのまま・・」で待ちます。

 

子どもは、

頭の中に、直線のグラフを描きます。

 

y 軸の 1 と、

そこから、右に 1 行って、

上にも下にも動かない点をつなぐと、

水平な直線です。

 

これで、

子どもの理解が深まったようです。

 

でも、

まだどこか、納得できないような感じです。

 

もう少しシンプルに説明します。

 

座標軸上のグラフを学んできた順を、

逆にさかのぼっています。

少しずつ易しくしています。

 

いくつかの点を計算して、

その点をつなぐようなグラフの書き方です。

 

こちらが先に、

いくつかの点を計算します。

 

「 x=0 のとき、y=1 です」、

「 x=1 のとき、y=1 です」、

「 x=2 のとき、y=1 です」としてから、

「 x=3 のとき、y=?」と聞けば、

「 y=1」と答えてくれます。

 

これで十分ですが、

念のためにダメ押しで、

「 x=4 のとき、y=?」と重ねて聞けば、

「 y=1」です。

 

「これらの点を結ぶとどうなる?」まで聞くと、

子どもは、

「あっ、そうか!」となります。

 

こちらが、

この子をリードしていますが、

こちらのリードの流れ全体を、

つかむことができる子ですから、

「リードの仕方」も盗むようです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -367)、(分数  {\normalsize {α}} -130)

 

すべてのたし算の答えが浮かぶようになる手前は、答えが浮かぶ問題と、数えて計算する問題が入り交ざります。とても不安定な状態です。トコトン手伝ってしまいます。

4+8=、6+5=、7+9=、8+5=、4+4=、

5+7=、8+7=、9+6=、4+7=、5+6=、

・・・・・。

 

このようなたし算を、

50 問、100 問練習している子です。

 

4+8=12 や、

6+5=11 や、

7+9=16 や、

8+5=13 や、

4+4=8 のように、

問題を見たら、

その答えが浮かび、

それを書くだけの計算の仕方もあります。

 

5+7= や、

8+7= のように、

問題を見ても、

答えが浮かばないので、

数えて答えを出す計算の仕方もあります。

 

5+7= の 5 の次の 6 から、

+7 の 7 回、

6、7、8、9、10、11、12 と数えて、

答え 12 を出して、

5+7=12 と、書く計算です。

 

8+7= の 8 の次の 9 から、

+7 の 7 回、

9、10、11、12、13、14、15 と数えて、

答え 15 を出して、

8+7=15 と、書く計算です。

 

このように、

2種類の計算の仕方で、

計算しています。

 

問題を見たら、

答えが浮かべば、

その答えを書く計算です。

 

問題を見ても、

答えが浮かばなければ、

数えて答えを出す計算です。

 

ですからこの子は、

すべてのたし算を、

数えて計算するレベルよりも、

高いレベルです。

 

でも、

すべてのたし算の問題を見たら、

答えが浮かぶレベルよりも、

低いレベルです。

 

そして、

この間のレベルで、

少しずつ、

すべてのたし算の答えが浮かぶレベルに

近付いています。

 

ところが困ったことに、

たし算を、50 問、100 問練習したら、

毎回、2~3 個、

新しくたし算の答えが浮かぶようになるような

ほぼ一定の近付き方ではありません。

 

昨日は、

答えが浮かんだたし算 5+7= の

答え 12 が浮かばなくなる

調子の悪い日もあれば、

5~6 個、

新しくたし算の答えが浮かぶようになる

調子のいい日もあります。

 

つまり、

レベルが、

上がったり下がったり揺れ動き、

だから、

計算の仕方が、

見るだけの計算なのか、

あるいは数える計算なのかで、

どちらかに一定しない

とても不安定な状態です。

 

このような不安定な状態で、

たし算を、50 問、100 問練習すると、

集中がとても切れやすくなります。

 

プツプツ切れるような状態です。

 

すべてのたし算の答えが、

問題を見るだけで浮かぶようになるまでの

避けては通れない試練です。

 

子どもがこういう

とても不安定な状態であることを理解して、

集中が切れている子どもを、

こちらの計算を見せるだけの

子どもに優しいリードで、

寄り添うようにして、

計算に戻します。

 

集中が切れている問題 8+7= は、

答えが浮かばない問題です。

 

だから、

こちらは、いきなり

数える計算の実況中継を見せてリードします。

 

8+7= の 8 を示して、

「はち」と声に出して読み、

7 を示してから、

子どもに見えるように、

指を折りながら、声に出して、

9、10、11、12、13、14、15 と数えて、

= の右を示して、

「じゅうご(15)」です。

 

子どもが、

8+7=15 と書いたのを見て、

「そう」と受けてから、

同じようなリードで、

2~3 問、

実況中継を見せます。

 

こちらが、

数える計算の実況中継を見せている最中に、

5+6= の答え 11 を子どもが書いたら、

答えが浮かぶ問題です。

 

ただ、

「そう」と受けて、

認めます。

 

このような手伝いを、

すべてのたし算の答えが

浮かぶようになるまで続けます。

 

実際に手伝うと分かりますが、

すべてのたし算の答えが浮かぶようになる

たし算の感覚を持つまでの

とても不安定な状態を、

子どもは、意外に早く受け入れて、

自ら背負えるようになります。

 

不安定な状態を卒業して、

抜け出るのではなくて、

不安定な状態そのものを、

子どもが背負えるようになります。

 

心が育つからです。

 

それでも調子の悪い日もありますから、

トコトン手伝うと決めておけば、

それほど頻繁に手伝わなくて済みます。

 

できるようになりたいと、

とても強い気持ちを持っているのは、

子ども本人なのです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -366)、(+-  {\normalsize {α}} -233)

 

約分の計算で、「まだ約分できるのか?」、「これ以上、約分できないのか?」を、自ら考えるように育てます。

 {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{4}{6}} や、

 {\Large\frac{12}{18}} {\Large\frac{6}{9}} のように、

まだ約分できるのに、

「約分できた」としていることがあります。

 

こうしている子に、

まだ約分できることを、

子どもの計算の

続きの計算をリードして教えます。

 

無言で、

 {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{4}{6}} {\Large\frac{8}{12}}= を隠して、

 {\Large\frac{4}{6}} が見えるようにします。

 

「わ(=)」とリードして、

 {\Large\frac{4}{6}}= と書かせてから、

「2 で」とリードします。

 

「あっ」と気付いた子は、

 {\Large\frac{4}{6}} {\Large\frac{2}{3}} と計算します。

 

こうなったら、

隠していた  {\Large\frac{8}{12}}= を見せると、

 {\Large\frac{8}{12}} {\Large\frac{4}{6}} {\Large\frac{2}{3}} が見えます。

 

そして、

分子の 8 と 2 を順に示しながら、

「これ、何で割ると、これになる?」で、

子どもに、

4 で約分できることを気付かせます。

 

 {\Large\frac{12}{18}} {\Large\frac{6}{9}} も同じようにリードします。

 

 {\Large\frac{12}{18}}= を隠して、

 {\Large\frac{6}{9}} が見えるようにします。

 

「わ(=)」とリードして、

 {\Large\frac{6}{9}}= と書かせてから、

「3 で」とリードします。

 

「あっ」と気付いた子は、

 {\Large\frac{6}{9}} {\Large\frac{2}{3}} と計算します。

 

こうなったら、

隠していた  {\Large\frac{12}{18}}= を見せると、

 {\Large\frac{12}{18}} {\Large\frac{6}{9}} {\Large\frac{2}{3}} が見えます。

 

そして、

分子の 12 と 2 を順に示しながら、

「これ、何で割ると、これになる?」で、

子どもに、

6 で約分できることを気付かせます。

 

 {\Large\frac{12}{18}} {\Large\frac{6}{9}} {\Large\frac{2}{3}} の約分の仕方は、

2 で約分してから、

3 で約分しています。

 

2 回、約分しています。

 

同じ問題を、

6 で約分すると、

 {\Large\frac{12}{18}} {\Large\frac{2}{3}} と計算できて、

1 回で約分できます。

 

 {\Large\frac{12}{18}} {\Large\frac{6}{9}} {\Large\frac{2}{3}} の左端と右端を見させて、

6 で割っていることに気付かせれば、

子どもは、

1 回で約分できることに気付きます。

 

このように回りくどいリードで、

子どもの計算の続きの約分を教えれば、

子どもは自然に、

「まだ約分できるのか?」、

「これ以上、約分できないのか?」を、

自ら考えるようになります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -365)、(分数  {\normalsize {α}} -129)