「こちら次第の信頼」で、先に「この子を信頼する」と決めている「信頼」は、子どもの最高の動機付けです。

こちらが、

子どもを信頼するときの「信頼」に、

「子ども次第の信頼」と、

「こちら次第の信頼」の 2 種類があります。

 

このブログでの造語です。

 

この 2 つの「信頼」を、

以下に説明します。

 

4+8=、6+5=、7+9=、8+5=、4+4=、

5+7=、8+7=、9+6=、4+7=、5+6=、

・・・・・。

 

このようなたし算 50~100 問を、

毎日のように計算して、

指を取ろうとしている子で説明します。

 

子どもの計算は、

数える計算です。

 

4+8= の 4 を見て、

その次の 5 から、

+8 の 8 回、

5、6、7、8、9、10、11、12 と数えて、

答え 12 を出して、

4+8=12 と書く計算です。

 

子どもは、

数える計算に慣れています。

楽にスラスラと計算できます。

 

でも子どもには、

大きな調子の波があります。

 

調子のいいときには、

スラスラと 10 分くらいで終わります。

 

調子の悪いときには、

同じようなたし算 50~100 問を、

30 分や、60 分もかかります。

 

さて、

こちらの信頼が、

「子ども次第の信頼」でしたら、

調子のいいときの子を信頼しますが、

調子の悪いときの子を信頼しません。

 

調子のいいときには、

10 分くらいで終わらせるのですから、

信頼できる証拠になります。

 

10 分で解き終わらせるという

子どもの行動が、

こちらの「子どもへの信頼」を決めています。

 

調子の悪いときの子は、

集中がプツプツと切れますから、

信頼できない証拠になります。

 

やはり、

子どもの行動が、

こちらの「子どもへの信頼」を決めています。

 

「今日の子は、信頼できない」と決めています。

 

これが、

「子ども次第の信頼」です。

 

そして、

集中がプツプツと切れている調子の悪いとき、

「どうしたの?」、

「計算が止まっている!」、

「できるでしょ・・」と声を掛けて、

信頼できる子に戻そうとします。

 

このような声掛けで、

子どもが計算に戻れば、

「信頼できるようになった」となります。

 

子どもの行動が、

こちらの「子どもへの信頼」を決めています。

 

2 つ目の「信頼」は、

「こちら次第の信頼」です。

 

子どもの行動とは無関係に、

つまり、

証拠も根拠もないのに、

先に「信頼」してしまいます。

これが「こちら次第の信頼」です。

 

調子の悪いときに、

集中がプツプツと切れていても、

普通に見れば、

「信頼できない」証拠ですが、

「こちら次第の信頼」で、

先に「この子を信頼する」と決めています。

 

だから、

子どもの行動とは無関係です。

 

こちらが、

「信頼する」と決めるか、

「信頼しない」と決めるかだけです。

 

目の前の切れている集中よりも、

「こちら次第の信頼」で

先に「この子を信頼する」と決めているとしたら、

再び、解き始めている子どもが、

自分の心にハッキリと見えています。

 

ですから、

止まっている問題 8+5= の 8 を、

無言で示して、

「はち」と声に出して読み、

5 を無言で示して、

9、10、11、12、13 と数えて、

= の右を示して、

「じゅうさん(13)」とリードします。

 

「こちら次第の信頼」で、

先に「この子を信頼する」と決めていますから、

この「信頼」は、

子どもへの最高の動機付けになります。

 

子どもは、

ほとんどの子が、

実に鋭い感覚を持っていますから、

こちらの「この子を信頼する」の「信頼」を感じて、

無意識レベルのただ何となくなのですが、

「こちらの信頼に応えて、

信頼されている自分の可能性」を

確かめたくなります。

 

だから、

8+5=13 と書いて、

その次の問題 4+4= を

自力で計算し始めます。

 

調子の悪いときの子なのです。

 

でも、

「こちら次第の信頼」で、

先に「この子を信頼する」と決めている「信頼」の

最高の動機付けに動かされると、

調子の悪いときでも、

自力で計算し始めます。

 

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