間違えた計算は、訂正するプロセスで学びます。効果的な学びになる訂正の仕方を、実況中継を見せる教え方で、伝授します。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 81 \\ +\: 35 \\ \hline126\end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 68 \\ +\: 27 \\ \hline\:\:85\end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:36 \\ -\: 11\\ \hline \:15\end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:32 \\ -\: 15\\ \hline \:27\end{array} }} \\ のような間違いを、

筆算のたし算や、ひき算を練習中の子は、

普通にします。

 

そして、

その間違いを正すことで、

「そうか!」と学びます。

 

だからこちらは、

間違いの原因が、

計算の仕方の勘違いであろうが、

ウッカリミスであろうが、

どちらにも通用する正し方を教えます。

 

自分の書いた答えと見比べながら、

もう一度計算し直す正し方です。

 

こうすれば、

ウッカリミスを正すことも、

計算の仕方の勘違いを正すことも、

同じ正し方で教えることができます。

 

4 つの計算間違いの

子どもが書いた答えと見比べながら、

計算をやり直す正し方を、

順に説明します。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 81 \\ +\: 35 \\ \hline126\end{array} }} \\ は、

8 と 3 を隠して、

「1+5=6」、

子どもが書いている答え 6 を示して、

「合っている」です。

 

続いて、

8 と 3 を示して、

「8+3=11」、

子どもが書いている答え 12 を示して、

「11」と言ってから、

2 を示して、

「ここ、1」です。

 

見て、聞いていた子は、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 81 \\ +\: 35 \\ \hline116\end{array} }} \\ と書き直します。

 

子どもの書いた答えと見比べながら、

計算し直しています。

だから、2 回目の計算です。

 

かなり速いスピードの計算を意識します。

 

計算のスピードを速くすると、

子どもの集中は自然に深くなります。

ほぼ自動的です。

 

つまり、

2 回目の計算し直しは、

計算のスピードを速めることで、

自ら緊張を高めて、

集中を深くすることを、

体験させることで教えています。

 

次の  {\normalsize { \begin{array}{rr} 68 \\ +\: 27 \\ \hline\:\:85\end{array} }} \\ は、

6 と 2 を隠して、

「8+7=15」、

子どもが書いている答え 5 を示して、

「合っている」、

「指、1」です。

 

繰り上がり数 1 を、

指に取らせて、

慎重な計算を意識させます。

 

速いスピードの計算と、

慎重な計算は同時に可能です。

 

どちらか一方ではありません。

両方とも可能です。

 

続いて、

6 と 2 を示して、

「6+2=8」、

子どもが指に取った 1 を触って、

「1 足して、9」、

子どもが書いている答え 8 を示して、

「9」と言ってから、

「ここ、9」です。

 

見て、聞いていた子は、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 68 \\ +\: 27 \\ \hline\:\:95\end{array} }} \\ と書き直します。

 

3 番目の誤答  {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:36 \\ -\: 11\\ \hline \:15\end{array} }} \\ は、

3 と 1 を隠して、

「6-1=5」、

子どもが書いている答え 5 を示して、

「合っている」です。

 

続いて、

3 と 1 を示して、

「3-1=2」、

子どもが書いている答え 1 を示して、

「2」と言ってから、

「ここ、2」です。

 

見て、聞いていた子は、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:36 \\ -\: 11\\ \hline \:25\end{array} }} \\ と書き直します。

 

4 番目の誤答  {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:32 \\ -\: 15\\ \hline \:27\end{array} }} \\ は、

3 と 1 を隠して、

「2-5、引けない」、

「12-5=7」、

子どもが書いている答え 7 を示して、

「合っている」です。

 

続いて、

3 を示して、

「1 減って、2」、

「2-1=1」、

子どもが書いている答え 2 を示して、

「1」と言ってから、

「ここ、1」です。

 

見て、聞いていた子は、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:32 \\ -\: 15\\ \hline \:17\end{array} }} \\ と書き直します。

 

自分が書いた答えと

見比べるように計算し直すプロセス自体を、

このような実況中継で、

子どもに見せます。

 

こうすると子どもは、

「こうやって、

計算し直して、

間違いを直せばいいのだ」と理解します。

 

(基本  {\normalsize {α}} -340)、(+-  {\normalsize {α}} -218)