11-〇= の形のひき算は、
11-2= 、11-3= 、11-4= 、
11-5= 、11-6= 、11-7= 、
11-8= 、11-9= の 8種類です。
11-1=10 は、
答えが 2けたです。
11-10=1 と、
11-11=0 は、
2けたの 10 や 11 を引いています。
この 11-1= や、
11-10= 、11-11= を含めても、
11 からのひき算は、
11種類です。
さて、
この 11種類の 11 からのひき算を、
混ぜ合わせて、
1列に並べます。
例えば、
11-6= 、
11-2= 、
11-11= 、
11-5= 、
11-7= 、
11-3= 、
11-9= 、
11-1= 、
11-10= 、
11-4= 、
11-8= 、
このようになります。
順に並べる並べ方の種類は、
11×10×9×8×7×6×5×4×3×2 の
かけ算の答えです。
計算すると、
39,916,800 となりますから、
4千万種類もあります。
11 からのひき算 11種類を、
混ぜ合わせてから、順に並べた組を、
5歳の子に、
毎日 5組、計算させます。
こちらが指定している計算の仕方は、
11-3= でしたら、
「3 に何かを足して、
11 にする何か?」です。
3+8=11 ですから、
11-3=8 です。
この 5歳の子は、
3+8= を見たら、
見ただけで、
答え 11 が出てしまうたし算の感覚を
持っています。
だから、
「3 に何かを足して、
11 にする何か?」で、
11-3= の答え 8 を出す計算の仕方を、
すぐに理解できて、
そして、計算できます。
でも、
とてもモタモタとしてしまいます。
アレコレと試行錯誤する
頭の使い方そのものが嫌なようです。
11-3= は、
3 に何を足せばいいのかを、
この子が、自力で、
アレコレと確かめて、
つまり、試行錯誤して、
探し出します。
たし算の計算力を利用すれば、
このような計算ができて、
そして、
ひき算に短期間で慣れてしまうからです。
ただ、
多くの子が、
困ることがあります。
3+8= を見たら、
答え 11 が、瞬時に出る感覚があっても、
3 に何かを足して、11 にする計算は、
とっても嫌なようです。
アレコレと確かめることに慣れてしまえば、
3 に、1 や、2 を足しても、
11 にならないことくらい、すぐに分かり、
3+6= でもなければ、
3+7= でもなくて、
3+8= で、11 になることを、
試行錯誤できます。
アレコレと確かめることに、
逃げずに取り組めば、
数秒で、
3+8=11 の 8 を見つけることができます。
これらのことから、
ひき算 11-3= ではなくて、
3 に何かを足して、
11 にする試行錯誤に、
この子が向かう勢いを手伝います。
とはいうものの実は、
試行錯誤自体、
手伝いようがありません。
子どもの自由裁量に任せた試行錯誤で、
3 に足す数を、
好きなように確かめさせて、
3+8=11 にすることで、
答え 8 を見つけさせるしかないようです。
そこで、
それこそアレコレの試行錯誤の中から、
次のような手伝い方をすれば、
子どもは、
アレコレと確かめる試行錯誤に、
取り組む勢いを持つといえます。
11-3= の = の右を示して、
「はち(8)」です。
子どもが、
11-3=8 と書いたら、
3 と、8 と、11 を順に示しながら、
「さん足すはち、じゅういち(3+8=11)」です。
そしてすぐ、
次の問題 11-9= の = の右を示して、
「に(2)」と、
同じような手伝いを続けます。
このようにして、
5~6問手伝えば、
試行錯誤に取り組む勢いを子どもは持ちます。
もちろん、
子どもが、
試行錯誤に感じるプラッシャーは大きくて、
じきにまた、
試行錯誤に取り組む勢いが薄れて、
集中が切れてしまいます。
そうしたら、
また、同じような手伝いを、
5~6問行って、
試行錯誤に取り組む勢いを回復させます。
(基本 -627)、(+- -347)