連立方程式を解く前の子に、「何を、消す?」と、「どうする?」を、聞き続けます。どの子も自然に、係数の行列を見て、決めるようになります。

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}3x-2y=6\\x+2y=2\end{array}\right.\end{eqnarray}}  は、

2つの式を足せば、

文字 y が消えます。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}7x+3y=24\\4x+3y=15\end{array}\right.\end{eqnarray}}  は、

2つの式を引けば、

文字 y が消えます。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x-3y=10\\2x-5y=17\end{array}\right.\end{eqnarray}}  は、

上の式を、2倍してから、

2つの式を引けば、

文字 x が消えます。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}5x+3y=1\\9x+4y=6\end{array}\right.\end{eqnarray}}  は、

上の式を、4倍して、

下の式を、3倍して、

それから、2つの式を引けば、

文字 y が消えます。

 

連立方程式を見るだけで、

このように決めることができます。

 

まだ、解いてはいません。

 

解く前に、

見るだけです。

 

 

解く前に、

「消す文字を決めること」と、

「消し方を決めること」を、

子どもに繰り返しさせます。

 

解く前の子に、

「何を、消す?」ことと、

「どうする?」ことを、

繰り返し聞くだけです。

 

 

これだけのことを繰り返せば、

どの子も必ず、

連立方程式の中の

係数の行列を見るようになります。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}3x-2y=6\\x+2y=2\end{array}\right.\end{eqnarray}}  でしたら、

\begin{matrix}3\:\:\:-2\\1\:\:\:\:\:\:\:\,\,2\end{matrix}  です。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}7x+3y=24\\4x+3y=15\end{array}\right.\end{eqnarray}}  でしたら、

\begin{matrix}7\:\:\:3\\4\:\:\:3\end{matrix}  です。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x-3y=10\\2x-5y=17\end{array}\right.\end{eqnarray}}  でしたら、

\begin{matrix}1\:\:\:-3\\2\:\:\:-5\end{matrix}  です。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}5x+3y=1\\9x+4y=6\end{array}\right.\end{eqnarray}}  でしたら、

\begin{matrix}5\:\:\:3\\9\:\:\:4\end{matrix}  です。

 

 

そして、

子どもに見える係数の行列で、

「何を、消す?」ことと、

「どうする?」ことを、

決めるようになります。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}3x-2y=6\\x+2y=2\end{array}\right.\end{eqnarray}}  の係数の行列の

\begin{matrix}3\:\:\:-2\\1\:\:\:\:\:\:\:\,\,2\end{matrix}  でしたら、

1行目の -2 と、

2行目の 2 を見て、

2つの式を足せば、

文字 y が消えることに気付きます。

 

係数の行列だけを見れば、

連立方程式を解く前に、

「消す文字を決めること」と、

「消し方を決めること」ができます。

 

 

解く前の子に、

「何を、消す?」ことと、

「どうする?」ことを、

繰り返し聞き続けるだけです。

 

どの子も、

自然に、

このようになります。

 

もちろんこのレベルの子どもは、

係数の行列のような言葉を知りません。

 

ですが、

言葉を知らないだけです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1102)、(分数  {\normalsize {α}} -453)