連立方程式を解く前の子に、「何を、消す?」、「どうする?」と、聞き続けます。するとこれだけで、係数の行列が、浮き出て見えるような変化が、子どもに起こります。

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}3x-2y=6\\x+2y=2\end{array}\right.\end{eqnarray}}    や、

さらには、

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}5x+3y=1\\9x+4y=6\end{array}\right.\end{eqnarray}}    のような

連立方程式を解く前の子に、

「何を、消す?」ことと、

「どうする?」ことを、

聞き続けます。

 

「消す文字を決めること」と、

「消し方を決めること」を、

解く前の子に聞き続けます。

 

 

すると必ず、

連立方程式を見ると、

未知数 x と y の前に付いている数だけが、

同じ配置で見えるようになります。

 

連立方程式から、

4つの数が、

長方形の四隅に並んだように

浮き出て見えるようになります。

 

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}3x-2y=6\\x+2y=2\end{array}\right.\end{eqnarray}}    でしたら、

\begin{matrix}3\:\:\:\:\:-2\\1\:\:\:\:\:\:\:\:\:\,\,2\end{matrix}    です。

 

あるいは、

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}5x+3y=1\\9x+4y=6\end{array}\right.\end{eqnarray}}    でしたら、

\begin{matrix}5\:\:\:\:\:\:\:\:\:3\\9\:\:\:\:\:\:\:\:\:4\end{matrix}    です。

 

 

このような見え方の変化が、

いつの間にかに起こってしまうため、

子どもは、

連立方程式の見方が

大きく違ってしまったことに

まったく気が付いていません。

 

しかもこのような変化は、

一方通行の変化です。

 

連立方程式の未知数 x と y の

前に付いている数だけが、

同じ配置で、

長方形の四隅に並んだように

浮き出て見えるように、

一度、なってしまえば、

それからは、

ずっとこのような見方で、

連立方程式を見るようになります。

 

連立方程式を見る子に、

これだけ大きな変化が、起こっていながら、

変化したことに、

まったく気付かないのですから、

とても不思議です。

 

 

もちろんこちらは、

このような変化を

子どもに起こすために、

連立方程式を解く前の子に、

「何を、消す?」、

「どうする?」と、

聞き続けます。

 

かなりの手間ですが、

こちらが掛ける手間に見合うだけの

大きな変化が、

どの子にも必ず起こるからです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1174)、(分数  {\normalsize {α}} -474)