解く前に解き方を決める習慣は、連立方程式で育てることが、お勧めです。シンプルな 2 つの質問 : 「何、消す?」と、「どのように?」で、育てることができます。

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x+2y-z=12\\2x+y-4z=8\\4x-y+3z=26\end{array}\right.\end{eqnarray}} のような連立方程式を、

解く前の子に、

「どのように計算するのか?」を、

頭の中だけで考えさせます。

 

シンプルな 2 つの質問を、

子どもに聞くだけで、

このように考えさせることができます。

 

 

解く前の子に、

① 「何、消す?」と、

② 「どのように?」と聞くだけです。

 

使う言葉(文言)は、

子どもの育ちや、

こちらの好みで変えることがありますが、

質問は、2 つです。

 

この 2 つの質問を同時にではなくて、

1 つずつ順番に聞きます。

 

 

まず、

「何、消す?」です。

 

こう聞かれた子は、

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x+2y-z=12\\2x+y-4z=8\\4x-y+3z=26\end{array}\right.\end{eqnarray}} を見ます。

 

見るところは、

狭い一部分です。

 

最初に、

x に付いている数(係数)を、

上から順に、

1 、2 、4 と見ます。

 

続いて、

y に付いている数(係数)を、

上から順に、

2 、1 、-1 と見ます。

 

そして、

z に付いている数(係数)を、

上から順に、

-1 、-4 、3 と見ます。

 

 

少ない手間で 0 にできるのは、

y に付いている数(係数)の

2 、1 、-1 です。

 

2 番目の 1 と、

3 番目の -1 は、

足すだけで、0 になります。

 

3 番目の -1 の 2 倍の -2 と、

1 番目の 2 は、

足すと、0 になります。

 

 

書くと、

ダラダラと長いようですが、

実際には、

頭の中で簡単に計算できて、

少ない手間で消せるのが y と、

発見できます。

 

このような式の見方に慣れた子でしたら、

5~6 秒くらいで、

y を発見できます。

 

そして、

「何、消す?」と聞いたこちらに、

「 y 」と答えます。

 

 

こちらは、

子どもの答え「 y 」を聞いてから、

「どのように?」と聞きます。

 

子どもの答えを、

「合っている」や、

「それでいいよ!」などと評価しません。

 

子どもの答えの正誤ではなくて、

解く前に、

「何を消すのか?」を、

式を見て考えさせることが目的です。

 

子どもは、

「 y 」を発見するプロセスで、

y の消し方を決めています。

 

それを言葉にします。

 

その子らしい言い方で、

「 ②+③ 」と、

「 2×③+① 」のように、

こちらに教えてくれます。

 

2 番目の式と、

3 番目の式を、そのまま足すことと、

3 番目の式を 2 倍して、

1 番目の式と足すことです。

 

 

こちらにリードされて、

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}x+2y-z=12\\2x+y-4z=8\\4x-y+3z=26\end{array}\right.\end{eqnarray}} を解く前に、

「 y を消す」と、

「 ②+③ 」と、「 2×③+① 」と決めています。

 

この解き方を頭に置いて、

こうなるように解いていきます。

 

こうして、

解く前に、

頭の中で、

解き方を決めてから、

解く習慣を持つようになります。

 

解く前に解き方を決める習慣は、

「何、消す?」と、

「どうする?」のシンプルな質問を、

子どもが、自分に聞くだけのことです。

 

 

連立方程式を解く前に、

「何、消す?」と、

「どうする?」と聞くだけで、

解く前に解き方を決めることができますから、

ぜひとも、

ここで育てておきたい習慣です。

 

(基本  {\normalsize {α}} -488)、(分数  {\normalsize {α}} -202)