のような連立方程式を、
解く前の子に、
「どのように計算するのか?」を、
頭の中だけで考えさせます。
シンプルな 2 つの質問を、
子どもに聞くだけで、
このように考えさせることができます。
解く前の子に、
① 「何、消す?」と、
② 「どのように?」と聞くだけです。
使う言葉(文言)は、
子どもの育ちや、
こちらの好みで変えることがありますが、
質問は、2 つです。
この 2 つの質問を同時にではなくて、
1 つずつ順番に聞きます。
まず、
「何、消す?」です。
こう聞かれた子は、
式 を見ます。
見るところは、
狭い一部分です。
最初に、
x に付いている数(係数)を、
上から順に、
1 、2 、4 と見ます。
続いて、
y に付いている数(係数)を、
上から順に、
2 、1 、-1 と見ます。
そして、
z に付いている数(係数)を、
上から順に、
-1 、-4 、3 と見ます。
少ない手間で 0 にできるのは、
y に付いている数(係数)の
2 、1 、-1 です。
2 番目の 1 と、
3 番目の -1 は、
足すだけで、0 になります。
3 番目の -1 の 2 倍の -2 と、
1 番目の 2 は、
足すと、0 になります。
書くと、
ダラダラと長いようですが、
実際には、
頭の中で簡単に計算できて、
少ない手間で消せるのが y と、
発見できます。
このような式の見方に慣れた子でしたら、
5~6 秒くらいで、
y を発見できます。
そして、
「何、消す?」と聞いたこちらに、
「 y 」と答えます。
こちらは、
子どもの答え「 y 」を聞いてから、
「どのように?」と聞きます。
子どもの答えを、
「合っている」や、
「それでいいよ!」などと評価しません。
子どもの答えの正誤ではなくて、
解く前に、
「何を消すのか?」を、
式を見て考えさせることが目的です。
子どもは、
「 y 」を発見するプロセスで、
y の消し方を決めています。
それを言葉にします。
その子らしい言い方で、
「 ②+③ 」と、
「 2×③+① 」のように、
こちらに教えてくれます。
2 番目の式と、
3 番目の式を、そのまま足すことと、
3 番目の式を 2 倍して、
1 番目の式と足すことです。
こちらにリードされて、
を解く前に、
「 y を消す」と、
「 ②+③ 」と、「 2×③+① 」と決めています。
この解き方を頭に置いて、
こうなるように解いていきます。
こうして、
解く前に、
頭の中で、
解き方を決めてから、
解く習慣を持つようになります。
解く前に解き方を決める習慣は、
「何、消す?」と、
「どうする?」のシンプルな質問を、
子どもが、自分に聞くだけのことです。
連立方程式を解く前に、
「何、消す?」と、
「どうする?」と聞くだけで、
解く前に解き方を決めることができますから、
ぜひとも、
ここで育てておきたい習慣です。
(基本 -488)、(分数 -202)