算数や数学の計算問題を、
子どもが既に持っている力を
少しだけ工夫すれば、
答えを出すことができるように
順に並べることができます。
しかも、
少しだけの工夫の仕方に
子どもが慣れてしまえば、
自力で工夫できるようになります。
既に持っている力を、
「今」で表して、
子どもが、「なるほど」と納得できるような
少しの工夫をするだけで、
答えを出すことができる計算問題を、
「次」で表します。
「今」と、
少しの工夫と、
「次」をいくつか紹介します。
「今」を、
数唱、
数字の読み、
数字の書きとします。
「次」は、
3+1= のような 1 を足すたし算です。
少しの工夫が、
3+1= の
3 を見て、「さん」と読み、
+1 の 1 を見て、
数唱の数の並びから、「し」と数え、
= の右の余白を見て、
3+1=4 と書くことです。
別の例です。
「今」を、
7+6= 、9+3= 、8+7= のような
たし算の答えを
感覚を利用して瞬時に出す力とします。
「次」は、
24+9= のようなたし算です。
少しの工夫が、
24+9= の
24 の 2 を無視して、4 だけを見て、
4+9=13 と、
感覚を利用して瞬時に答え 13 を出して、
無視した 24 の 2 を、
13 の 1 に足して、
2+1=3 にして、
24+9= の答え 33 を出すことです。
さらに、別の例です。
「今」を、
のような筆算の
答えを出す力とします。
「次」は、
548+372= のようなたし算です。
筆算に書き直さないで、
このまま答えを出す計算です。
少しの工夫が、
筆算のたし算 の類推で、
548+372= の 8 と 2 を見て、
8+2=10 と足して、
10 の 0 を、
548+372= 0 と書いて、
10 の 1 を、次のたし算に足すために覚えて、
4 と 7 を見て、
4+7=11 と足して、
覚えている 1 を、
11+1=12 と足して、
12 の 2 を、
548+372= 20 と書いて、
12 の 1 を、次のたし算に足すために覚えて、
5 と 3 を見て、
5+3=8 と足して、
覚えている 1 を、
8+1=9 と足して、
548+372= 920 と書くことです。
また、別の例です。
「今」を、
のような筆算のかけ算の
答えを出す力とします。
「次」は、
のような筆算のかけ算です。
少しの工夫は、
の 123 の 1 を無視して、
その一部分 を見て、
と答えを出して、
無視した 1 を見て、
2×1=2 と掛けて、
と書くことです。
(基本 -1243)、(+- -675)
(×÷ -224)