連立方程式の解き方の作戦を解く前に立てるとき、子どもは自然に、未知数の前に付いている数(係数)だけを見るようになります。しかも、未知数が書いてある位置のままの配列です。

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}3x-2y=6\\x+2y=2\end{array}\right.\end{eqnarray}}    を解く前に、

「何を、消す?」と聞かれ、

「 y 」と答えて、

続けて、「どうする?」と聞かれて、

1番目の式と、2番目の式を指で示して、

「これとこれを足す」と答えます。

 

連立方程式を解く前に、

「何を、消す?」、「どうする?」と聞かれて、

連立方程式を見て、

アレコレ考えて、

消す未知数と、

消し方を答えることで、

解き方の作戦を立てています。

 

 

「何を、消す?」、「どうする?」と聞かれることで、

子どもは、

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}3x-2y=6\\x+2y=2\end{array}\right.\end{eqnarray}}    の

1番目の式の  3x-2y=6  と、

2番目の式の  x+2y=2  の x や、y を、

それぞれ見比べます。

 

そして、

1番目の式と、2番目の式を、足せば、

y が消えて、x だけになることに気付きます。

 

 

もう少し詳しく見ます。

 

1番目の式の  3x-2y=6  の 3x を見て、

2番目の式の  x+2y=2  の x を見て、

2番目の式の x を、3x にして、そして、

1番目の式から、2番目の式を引けば、

x を消せることを見つけます。

 

あるいは、

1番目の式の  3x-2y=6  の -2y を見て、

2番目の式の  x+2y=2  の +2y を見て、

1番目の式と 2番目の式を足せば、

y  を消せることを見つけます。

 

 

じつは、

x を消すために、

1番目の式の  3x-2y=6  の 3x や、

2番目の式の  x+2y=2  の x を見ているのではなくて、

3x に付いている数(係数) 3 と、

x に付いている数(係数) 1 を見ています。

 

そして、

2番目の式の 1 を、3倍して、3 にすれば、

1番目の式の 3 と同じ数になるから、

引けば消えることを見つけています。

 

x ではなくて、

係数を見ています。

 

y も同じです。

 

1番目の式の  3x-2y=6  の -2y の -2 と、

2番目の式の  x+2y=2  の +2y の +2 を、

見ています。

 

 

ですから、

{\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{1}3x-2y=6\\x+2y=2\end{array}\right.\end{eqnarray}}    を解く前に、

「何を、消す?」と、

「どうする?」を決めて、

解き方の作戦を立てるとき、

見ているのは、

\begin{matrix}3\:\:\:\:\:-2\\1\:\:\:\:\:\:\:\:\:\,\,2\end{matrix}    のような係数の行列です。

 

「何を、消す?」と、

「どうする?」の 2つの疑問文で、

連立方程式の解き方の作戦を立てるとき、

子どもは自然に

ほとんど無意識のまま

係数の行列を見ています。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1278)、(分数  {\normalsize {α}} -508)

 

関連:2023年08月12日の私のブログ記事

連立方程式を解く前に、

「何を、消す?」と、

「どうする?」を聞くことで、

聞かれた子は、

解き方の作戦を立てるようになります」。