大きい方の分母の倍数を、小さい方の分母で割る計算で最小公倍数を見つけるようにするだけで、「最小公倍数の感覚」が育ち、分母の異なる分数のたし算を、「嫌だなぁ」と思うことがなくなります。

分母の異なる分数のたし算は、

分母をそろえて、

通分してから、足します。

 

分母をそろえるときの共通分母は、

異なる分母の最小公倍数を

選ぶようにリードします。

 

そして、

最小公倍数の探し方は、

大きい方の分母の倍数を

小さい方の分母で割る計算を、

やや強引に勧めます。

 

 

話を具体的にするために、

 {\Large\frac{7}{10}} {\Large\frac{1}{20}}=  のたし算を例にします。

 

2つの分数  {\Large\frac{7}{10}} と、 {\Large\frac{1}{20}} は、

それぞれの分母が、

10 と、20 ですから、

違います。

 

ですから、

 {\Large\frac{7}{10}} {\Large\frac{1}{20}}=  は、

分母の異なる分数のたし算です。

 

 

分母の異なる分数のたし算は、

まず、

分母をそろえます。

 

通分です。

 

そして、

分母をそろえるときの共通分母は、

異なる 2つの分母 10 と、20 の

最小公倍数を選ぶようにリードします。

 

最小公倍数の探し方は、

さまざまな方法があるのですが、

「最小公倍数の感覚」が

育ちやすい方法をリードします。

 

 

さて、

10 と、20 の最小公倍数を、

シンプルに考えます。

 

10 の倍数、

10、20、30、40、50、・・・と、

20 の倍数、

20、40、60、80、・・・の

両方にある数が、

公倍数です。

 

10 と、20 の公倍数は、

それぞれの倍数を見比べるだけで、

20、40、・・・と見つかります。

 

この公倍数の最小が、

最小公倍数ですから、

10 と、20 の最小公倍数は、

20 です。

 

これだけのことなのです。

 

 

10 と、20 の最小公倍数を、

それぞれの倍数を見比べて、

共通する公倍数を見つけて、

最小の公倍数を探すやり方を

もう少しパターン化します。

 

詳しい話は長くなりますから、省略しますが、

大きい方 20 を、

小さい方 10 で割り、

割り切れれば、

大きい方 20 が、

最小公倍数です。

 

割り切れないこともあります。

 

こういうときは、

大きい方 20 を、2倍して、

それから、

小さい方 10 で割ります。

 

これでも割り切れないときは、

大きい方 20 を、3倍して、

それから、

小さい方 10 で割ります。

 

と、

このようにパターン化します。

 

 

これだけのことですが、

このパターン化した方法を

最小公倍数を探すときに

繰り返し使うだけで、

「最小公倍数の感覚」を

いつのまにかですが、

自然に持つようになります。

 

この「最小公倍数の感覚」を持った後は、

 {\Large\frac{7}{10}} {\Large\frac{1}{20}}=  の

異なる 2つの分母 10 と、20 を見れば、

最小公倍数 20 が、

すぐに浮かびます。

 

20 を、10 で割るような計算をする前に、

問題  3 {\Large\frac{7}{10}} {\Large\frac{1}{20}}=  を見るだけで、

最小公倍数 20 が、心に出ています。

これが、「最小公倍数の感覚」です。

 

 

こちらは、

「最小公倍数の感覚」が育つと

分かっているのですから、

大きい方の分母の倍数を

小さい方の分母で割る計算を、

押し付けるようにリードします。

 

言うまでもないような注意ですが、

大きい方の分母の倍数は、

1倍からですから、

大きい方の分母自体を含みます。

 

こちらがやや強引に

最小公倍数の探し方を

繰り返し使わせることで、

「最小公倍数の感覚」を持たせます。

 

そして、

持った後、

分母の異なる分数のたし算を、

「嫌だなぁ」と思うことがなくなり、

楽に計算できるようになります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1281)、(分数  {\normalsize {α}} -511)

 

関連:2023年05月11日の私のブログ記事

「分母の異なる分数のたし算の共通分母を、

大きい方の分母を、

小さい方の分母で割ることから

始めて欲しいのは、

こちらのこだわりです」。