繰り上がりのたし算を、「指、いち(1)」とリードしても、指を、1本伸ばせない子には、こちらが、この子の指を手に取り、1本伸ばします。代行です。

筆算のたし算の繰り上がり数 1 を、

指を、1本伸ばすことで、

指に取らせます。

 

これは見せることができます。

教えることができます。

 

「指、いち(1)」と言えば、

指を 1本伸ばすことと、

子どもは理解できます。

 

例えば、

次のような実況中継型リードで教えることです。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 45 \\ +\: 18 \\ \hline \end{array} }} \\  の一の位の 5 と 8 を示して、

「 5+8=13 」と言って、

8 の真下を示して、

「ここ、3 」、

「指、1 」と言います。

 

 

あるいは、

「いち(1)を覚える」と言うこともあるのですが、

「指、いち(1)」に比べて難しくなります。

 

「覚える」こと自体を、

教えることが難しいからです。

 

 

さて、でも、

「指、いち(1)」と言われて、

自力で、指を 1本伸ばせない子がいます。

 

自力で計算できるようになりたい主体性が

何らかの理由で抑えられている子です。

 

「指、いち(1)」と言われれば、

こういう子でも、

自分の指を 1本伸ばすことだと、

子どもは理解できています。

 

それなのに、理解したように

自力で、指を 1本伸ばそうとしても、

自分で自分を抑えてしまう子です。

 

 

こうなってしまった理由はあるのでしょうが、

詮索しても、

繰り上がりのあるたし算を

実況中継型リードで、教えている今、

役には立たないはずです。

 

この子が、

自分を強く抑えている理由を詮索しないで、

実況中継型リードを続けることが、

今のこの子を育てる上で、

重要です。

 

 

こちらが、

その子の指を手に取り、

1本伸ばしてしまうだけのことです。

 

自分の指を 1本伸ばすことだと、

理解できているのに、

自力で、伸ばすことができない子を

こちらが代行すればいいだけのことです。

 

無言で、

できるならば、微笑んで、

その子の指を手に取り、

1本伸ばします。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1321)、(+-  {\normalsize {α}} -719)

 

関連:2023年06月10日の私のブログ記事

「こちら自身をリードして、

筆算のたし算の答えを、

自力で出している様子を見せます。

見ている子は、答えの出し方だけと、

自力で答えを出すことを学びます」。