夢中になって算数の計算をしている様子を、
実況中継型リードで見せることができます。
でも残念なことに、
どこを見るのかを決めるのは子どもですから、
「夢中になって」の様子は、
なかなか見てもらえない対象です。
答えの出し方や、
答えを出すスピードや、
次の問題に移るスピードや、
切れている集中の戻し方は、
子どもに見てもらえる対象です。
答えの出し方が分からない子は、
強い動機に突き動かされて、
こちらが見せる実況中継型リードから、
答えの出し方を熱心に見て、
同じような計算を
自力でできるようになろうとします。
例えば、
たし算を初めて習う子に
3+1= の答えの出し方を
次のような実況中継型リードで見せます。
3+1= の 3 を示して、
「さん」と声に出して言って、
+1 の 1 を示して、
「し」と声に出して言って、
= の右を示して、
「ここ、し(4)」と言います。
自力で答えを出せるようになりたい子ですから、
答えの出し方だけを見ています。
さてじつは、
こちらが見せる実況中継型リードに、
始めからすべてを盛り込んでいます。
答えの出し方だけではなくて、
答えを出すスピードや、
切れている集中の戻し方や、
夢中になって計算していることを含んでいます。
答えの出し方を
実況中継型リードで見せるときは、
ユックリとしたスピードではありません。
答えの出し方を見せるときも、
答えを出すスピードを見せるときも、
切れている集中の戻し方を見せるときも、
夢中になって計算する様子を見せるときも、
まったく同じ実況中継型リードです。
子どもが、
答えの出し方だけを見ることも、
答えを出すスピードを見ることも、
切れている集中の戻し方を見ることも、
夢中になって計算する様子を見ることも、
自分の育ちに応じて、選んでいます。
(基本 -1370)、(+-
-752)
関連:2023年07月29日の私のブログ記事
「夢中になって算数の計算をしていたら、
このような計算の仕方になることを、
子どもに見せます」。