筆算のたし算の虫食い算の答えの出し方を、繰り上がりがないときも、繰り上がりがあるときも、似たような実況中継型リードを見せて教えます。子どもが自力で計算できるようになるまでの変化を、体験知として知ることになります。

繰り上がりのない筆算の虫食い算

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 〇〇 \\ \hline\:\:96\end{array} }} \\  や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 〇〇 \\ \hline\:\:99\end{array} }} \\  と、

繰り上がりのある筆算の虫食い算

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 〇〇 \\ \hline\:\:91\end{array} }} \\  や

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 〇〇 \\ \hline\:\:95\end{array} }} \\  を、

子どもが自力で計算できるようになるために、

両方を混ぜて、

それぞれの実況中継型リードを見せて教えます。

 

繰り上がりの有無を言葉で説明しないで、

答えの出し方だけを教えます。

 

 

例えば、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 〇〇 \\ \hline\:\:96\end{array} }} \\  は、〇〇 の一の位の 〇 を示して、

「ゼロ(0)」と言って、

子どもが、 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 〇0 \\ \hline\:\:96\end{array} }} \\  と書いたら、

一の位の 6 と 0 と 6 を示しながら、

「6+0=6」と言って、

続いて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 〇0 \\ \hline\:\:96\end{array} }} \\  の十の位の 〇 を示して、

「さん(3)」と言って、

子どもが、 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 30 \\ \hline\:\:96\end{array} }} \\  と書いたら、

十の位の 6 と 3 と 9 を示しながら、

「6+3=9」と言います。

 

くどいようですが、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 〇〇 \\ \hline\:\:96\end{array} }} \\  は、

「繰り上がりのないたし算」と、

言葉で説明していません。

答えの出し方を、

計算する順に見せて教えているだけです。

 

 

あるいは、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 〇〇 \\ \hline\:\:95\end{array} }} \\  は、〇〇 の一の位の 〇 を示して、

「く(9)」と言って、

子どもが、 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 〇9 \\ \hline\:\:95\end{array} }} \\  と書いたら、

一の位の 6 と 9 と 5 を示しながら、

「6+9=15」、

95 の 5 を示して、

「5 は、これ」と言って、

66 の十の位の 6 の上の余白を示して、

「ここ、1」です。

 

子どもが、 {\normalsize { \begin{array}{rr} {\begin{matrix}1\:\:\:\:\\66\end{matrix}} \\ +\: 〇9\: \\ \hline \:\:95\:\end{array} }} \\  と書いたら、

66 の十の位の 6 と、

その上に書いた 1 を示して、

「6 と 1 で、7」と言って、

十の位の 〇 を示して、

「に(2)」と言って、

子どもが、 {\normalsize { \begin{array}{rr} {\begin{matrix}1\:\:\:\:\\66\end{matrix}} \\ +\: 29\: \\ \hline \:\:95\:\end{array} }} \\  と書いたら、

その真下の 9 を示して、

「7+2=9」と言います。

 

やはり、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 〇〇 \\ \hline\:\:95\end{array} }} \\  は、

「繰り上がりのあるたし算」と、

言葉で説明していません。

答えの出し方を、

計算する順に見せて教えているだけです。

 

と、

このようなことを読んで理解できたら、

教える体験の裏付けがありませんから、

知っただけの学習知です。

 

 

実際に、

繰り上がりのない筆算の虫食い算

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 〇〇 \\ \hline\:\:96\end{array} }} \\  や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 〇〇 \\ \hline\:\:99\end{array} }} \\  と、

繰り上がりのある筆算の虫食い算

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 〇〇 \\ \hline\:\:91\end{array} }} \\  や

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 66 \\ +\: 〇〇 \\ \hline\:\:95\end{array} }} \\  を、

それぞれの実況中継型リードを見せて教えます。

 

子どもが自力で計算できるようになるまでの

さまざまな変化を観ることができます。

 

すべて言葉にできないアナログの体験知です。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1488)、(+-  {\normalsize {α}} -821)

 

関連:2023年11月23日の私のブログ記事

「繰り上がりのない虫食い算と、

繰り上がりのある虫食い算の

それぞれの実況中継型リードを、

見せて教えれば、子どもが、

違いに気付いて、区別して、

それぞれを自力で使えるようになります」。