気が向かない計算問題を、心の汗だけではなくて、頭も汗をかいて計算したとき、子ども自身、伸びを感じます。

6+5 を、

指で数えて、

「ろく」、「しち、はち、く、じゅう、じゅういち」と

計算する子が、

50問100問と計算します。

 

気が向かないときもあります。

 

計算できるのですが、

気が向かないときですから

集中が続きません。

 

2~3問や、

5~6問計算したら、

集中が切れます。

 

気が向かない心に逆らって、

心に汗をかいて、

「やってしまおう」と、

自分が自分にささやきます。

 

そして、

集中が切れて止まっていた

9+5 の9を「く」と読み、

「じゅう、じゅういち、じゅうに、じゅうさん、じゅうし」と、

指で5回数えて、

答え14を出します。

 

気が向かないときの計算ですから

頭も汗をかきます。

 

また、5~6問計算したら、

集中が切れます。

 

心に汗をかいて、

自分を計算に向けて、

頭にも汗をかいて、

指で数えて計算します。

 

このようにして、

集中が切れたら

計算に戻ることを繰り返します。

 

そして、

50問100問の計算を終えたとき、

子ども自身、

心にも

頭にも

伸びを感じます。

 

35÷8 を、

4あまり3と答えるとき、

やり方は分かっていて

正しく計算できていますが、

どこかシックリしません。

 

32÷8 でしたら、

8×4=32 ですから、

32÷8=4 を納得できます。

シックリします。

 

35÷8 の35は、

8×4=32 よりも大きくて、

8×5=40 よりも小さいですから、

答えが4で、

あまり 35-32=3 があります。

 

この計算の流れを、

子どもは

理解できますし、

計算することもできます。

 

そうですが、

何かが納得できません。

シックリしません。

 

頭では、

計算を理解できるのですが、

心が、

何となく気持ち悪さを感じています。

 

気持ち悪さを感じている心に逆らって、

次の問題 18÷8 を計算します。

 

心は汗をかきます。

 

その次の問題 50÷8 も計算します。

シックリしないまま計算しますから、

頭にも汗をかきます。

 

このようにして、

30問や50問を計算します。

 

計算し終えたとき、

心はシックリしないままですが、

何となく伸びを感じます。

 

その子どもが基準です。

 

その子にとって、

気が向かない計算は

気が向かない計算です。

 

気が向かない心に逆らうことで、

心に汗をかいて、

子どもが計算すると、

気が向かないままでの計算ですから、

頭も汗をかきます。

 

こうして一定数の問題を

計算し終えたとき、

子ども自身、

頭にも心にも伸びを感じます。

 

参照:

蔵一二三、「計算の教えない教え方 基本」(2017)。

アマゾン。

計算の教えない教え方 基本―たかが計算 されど算数の根っこ そして人育て