15+3 や 28+3 をスラスラ計算できます。でも、今日は計算したくない日です。どうしましょうか?

28+3 の28を、

「にじゅうはち」と読み、

「にじゅうく、さんじゅう、さんじゅういち(31)」と、

指を使って、

数唱を3回言います。

 

わ(=)を書いて、

答え31を書きます。

28+3=31 です。

 

楽にスラスラと計算できます。

 

いつもと違って今日は、

計算したくない日です。

 

誰にでも、

このような気持ちになる日があります。

 

15+3 や 28+3 の計算問題を

目の前に置いたままです。

計算しようとしません。

 

「どうしたの?」、

「楽にできるでしょ」、

「やっちゃいなさい」……と、

言いたくなります。

 

でも、このような日に、

アレコレと誘っても、

子どもの気持ちが

変わらないことを分かっています。

 

子どもがこのようなとき、

あまり知られていませんが、

効果的な方法があります。

 

今日、この子は

計算する気にならない日であることを

認めて受け入れます。

 

子どもの気持ちを変えようとしません。

 

そして、

計算する気にならない子どもを

そのままにして、

こちらが代行して、

この子のいつもの速さで

計算してしまいます。

 

15+3 の15を示して、

「じゅうご」と、

こちらが読みます。

 

「じゅうろく、じゅうしち、じゅうはち(18)」と、

この子の指をこちらがつつきながら、

数唱を3回言います。

 

「わ(=)」とリードします。

 

こちらに、

計算しようとしない子どもを

とがめる気持ちがゼロですから、

子どもは参加してくれます。

 

子どもは

計算したくない日です。

 

そうですから信じられないことですが、

計算したいと思う気持ちも

子どもにあります。

 

「しないのなら、やめたら……」、

「しまいなさい」と勧めると、

「嫌だ!」が子どもです。

 

「こう言えば、ああ」、

「ああ言えば、こう」ではありません。

 

計算したくないのですが、

計算をやめたくもないのです。

 

子ども自身、

自分の気持ちに振り回されて

困っています。

 

だから、

計算する気にならない子どもを

そのままにして、

こちらが代行して、

子どもと同じ計算の仕方で計算すると、

子どもはうれしいのです。

 

こちらの計算を喜んで、

子どもも参加してきます。

 

=を、

子どもが書きます。

 

「じゅうはち(18)」と、

こちらがリードすれば、

子どもが答え18を書きます。

 

15+3=18 と、

計算が終わります。

 

子どもをとがめる気持ちゼロのこちらが、

子どもを代行して、

次々に計算していきます。

 

子どもは、

=と、

自分と同じ計算の仕方で

こちらが出した答えを書きます。

 

こうして、50~60問を、

計算してしまいます。