6+8 や、7+8 の見え方の違いが、答えの出し方の違いになります。

6+8、4+6、9+5、7+5、8+8、

4+8、6+5、7+9、8+5、4+4、

5+7、8+7、9+6、4+7、5+6、

8+4、7+7、5+4、8+6、7+8、

5+5、7+6、9+8、7+4、6+7。

 

4から9までの暗算のたし算が25問です。

 

この25問の問題の見え方と、

答えの出し方の変化が、

子どもの育ちです。

 

6+8 の6と8が、

バラバラに分かれて見えるから、

指で数えて計算します。

 

6+8 の6を「ろく」と黙読して、

8を見てから、

「しち、はち、く、じゅう、じゅういち、じゅうに、じゅうさん、じゅうし」と、

8回、指で数えます。

 

こうして、

答え14を出します。

 

6+8 の見え方は、

バラバラの数で、

答えの出し方は指で数えます。

 

指で数えるだけですから、

単純な作業です。

飽きたら集中が切れます。

 

飽きを感じたら集中が切れます。

何回も飽きを感じて、

何回も集中が切れます。

 

指で数える時間に、

途中で集中が切れる時間が加わって、

この25問を、

4分くらいかかります。

 

6+8 の6と8が分かれて見えます。

だから、6を見て、

次に、8を見ます。

 

指で数える計算を繰り返すことで、

集中力が育ちます。

集中が切れる回数が減ります。

 

こうなると、

この25問を、

3分を切るようになり、

2分30秒くらいまで短くなります。

 

見え方と計算の仕方は、変わりません。

集中力が育ったために、

時間が短くなります。

 

2分30秒くらいまで短くなると、

6+8 を見たら、

指で数える前に、

頭の中に、答え14が浮かぶようになります。

 

答えが浮かぶようになった問題は、

実は、見え方も違っています。

 

6+8 が、

1つの塊として見えるようになります。

 

子どもが、6と8をバラバラに分けて見ようとしても、

そうはできなくて、自然に、

6+8 の1つの塊に見えるようになります。

 

こうなってからも、

この25問の計算を繰り返して、

2分前後になると、

ほとんどの問題で

答えが浮かぶようになります。

 

少しだけ

指で数える問題が

残っています。

 

答えが浮かぶようになった問題は、

6+8 でそうなったように、

1つの塊として見えます。

 

答えが浮かばない問題は、

たし算の2つの数をバラバラに見ますから、

指で数えて計算できます。

 

7+8 を答えの浮かばない問題とします。

7と8が、1つの塊ではなくて、

バラバラに見えます。

 

ですから、7+8 の7を見て、「しち」と黙読して、

8をみてから、

「はち、く、じゅう、じゅういち、じゅうに、じゅうさん、じゅうし、じゅうご」

と、指で8回数えることができます。

 

7+8 が1つの塊に見えてしまったら、

7を見て、「しち」と読むことも、

8を見てから、8回指で数えることもできません。

 

さらに25問の計算を続けます。

1分前後にまで短くなると、

25問すべての問題で

答えが浮かぶようになります。

 

7+8 も、1つの塊として見えます。

 

このような1つの塊に見えることを、

漢字を比喩にして説明します。

 

「閉」や、「問」や、「開」や、「間」の漢字は、

似ていますが、

すべて違う漢字です。

 

6+8 や、

7+8 が、

1つの塊と見えるとして、

似た塊ですが、

でも、違います。

 

だから、

「閉」や、「問」や、「開」や、「間」の見え方の違いが、

読み方の違いになるように、

6+8 に14が、

7+8 に15が答えとして浮かびます。

 

1つの塊に見えることは同じで、

とてもよく似た塊ですが、

でも違う塊ですから、

違う答えが浮かびます。

 

25問すべてが、

1つの塊に見えるようなってからも、

この25問の計算を続けていくと、

30秒を切るまで短くなります。

 

「閉」や、「問」や、「開」や、「間」の漢字は、

見た瞬間に区別できて、

それぞれ違う読み方をします。

 

これと同じように、

6+8 を見た瞬間に区別できて、

この組み合わせの答え14が頭に浮かびます。

 

暗算のたし算の見え方の違いを体験した子は、

暗算のひき算でも、

見え方の違いが計算の違いになっていると、

何となく気付いています。

 

ひき算を習い始めたときは、

14-5 の14と5が、

1つの塊ではなくて、

バラバラに分かれて見えますから、

指でさかのぼる計算をできます。

 

14-5 の14を見て、

「じゅうし」と黙読して、

5を見て、

「じゅうさん、じゅうに、じゅういち、じゅう、く」と、

5回、指でさかのぼります。

 

14-5が、1つの塊ではなくて、

14と5が、バラバラに分かれて見えるから、

このような計算をできます。

 

さらに細かく分かれて見ることで、

14-5 の14の1を10と見て、

10-5 を5と計算してから、

この5に、

14の4を足して、

5+4=9 と計算できます。

 

14-5 の14と5を、

バラバラに分かれた数と見ることができて、

5に何かを足して14にする計算もできます。

 

5+〇=14 の、

〇を探すゲームです。

 

たし算の感覚を持っている子ですから、

5+9 が1つの塊に見えます。

 

頭の中で、

答え14と重なって見えるような

変な見え方をしています。

 

でも、5+〇 は、

1つの塊に見えませんから、

当たりを付けて、

試行錯誤すれば、短い時間で、

5+9 の塊と14の組を

探し当てることができます。

 

さまざまなひき算の計算の仕方の

どれか1つを繰り返し使えば、

たし算のときのように、

14-5 が、1つの塊として見え始めて、

答え9が浮かぶようになります。

 

つまり、14-5 の塊と9が、

1つの組になります。

 

このようなことは、

ほとんど意識されませんが、

計算問題の見え方と

答えの出し方に違いがあります。

 

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