1つの区切りを10秒程度の短時間で教えます。子どもは、計算できるようになって、同時に自分育てを盗みます。

初めての計算に進んだとき、

計算の仕方を子どもに教えます。

 

計算できるようになるだけではなくて、

計算できるようになる自分育ての

両方を教えます。

 

「どうやるの?」と聞かれたら、

計算できるように手助けします。

 

子どもの質問に答えるだけではなくて、

計算の仕方を見つけ出せる自分に育つ

自分育ても教えます。

 

集中が切れて、

計算から離れていたら、

計算をリードして計算に戻します。

 

子どもの集中を戻すだけではなくて、

集中を自分で戻せるようになる自分育ても

同時に教えます。

 

どのような場合でも、

1つの区切りを10秒程度の短時間にします。

 

そして、

1つが短時間の区切りを

いくつも重ねて教えます。

 

教え方のいくつかの例です。

 

3+1= の計算の仕方を教えます。

 

3を示して、「さん」と音読します。

+1 の1を示して、「し」と数えます。

= の右を示して、「し(4)」です。

 

ここまでが、1つの区切りです。

3秒もかかりません。

 

子どもは、

3+1=4 と書きます。

が、まだ計算の仕方が分かりません。

 

2つ目の1つの区切りを教えます。

 

6+1= の

6を示して、「ろく」と音読します。

+1 の1を示して、「しち」と数えます。

= の右を示して、「しち(7)」です。

 

子どもが、計算できるようになるまで、

同じような短時間の区切りを、

5回、10回と重ねます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\ の計算の仕方を教えます。

 

2と1を隠して、

8と5が見えるようにして、

「はち足すご、じゅうさん」、

5の真下を示して、

「ここ、さん(3)」です。

 

ここまでが、1つの区切りです。

隠して、たし算を言って、

答えを書くところを示して、答えです。

 

普通のスピードで話せば、

6秒くらいです。

 

子どもが、 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline \:\:\:\:3\end{array} }} \\ と書いたら、

「指、いち(1)」と、

繰り上がり数を指に取らせてから、

2と1を示して、

「に足すいち、さん」、

「いち(1)増えて、し」です。

 

これは、別の1つの区切りです。

繰り上がり数を指に取らせて、

たし算を言って、繰り上がりのたし算です。

 

やはり、6秒くらいです。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 28 \\ +\: 15 \\ \hline\:\:43\end{array} }} \\ と子どもが書いて終わります。

 

6秒くらいの1つの区切りを、

2回です。

 

筆算のたし算の計算の仕方を、

子どもが、「そうするのか!」と納得するまで、

3~4問や、

5~6問、同じように教えます。

 

 {\Large\frac{26}{65}} の約分を、

子どもが、「どうやるの?」です。

 

26を示して、

「何で割れる?」と問います。

 

これが1つの区切りです。

3秒もかかりません。

 

子どもが、

「に(2)」と答えたら、

26を示して、

「これ、に(2)で割ると?」と問います。

 

これも、別の1つの区切りです。

やはり、3秒もかかりません。

 

子どもが、「じゅうさん(13)」と答えたら、

「そう」と受けて、

26を示して、

「これ、に(2)か、じゅうさん(13)で割れる」と教えます。

 

3つ目の1つの区切りです。

普通のスピードで話せば、6秒くらいです。

 

26が、2か、13で割れることを、

子どもが、「なるほど」と感じる間、

一瞬だけ間を置きます。

 

続いて、

65を示して、

「これ、に(2)で割れる?」と問います。

 

4つ目の1つの区切りです。

3秒くらいです。

 

子どもが、

「できない」と答えたら、

「では、じゅうさん(13)で割る」と教えます。

 

5つ目の1つの区切りです。

3秒くらいです。

 

 {\Large\frac{26}{65}} の約数の探し方を、

5回の1つの区切りで教えています。

 

1つの区切りを10秒程度の短時間にして、

子どもに教えれば、

計算できるようになるだけではなくて、

計算できるようになる自分育てを盗みます。

 

計算ができるようになるまでのプロセスで、

子どもは、

計算できるようになる自分を

試行錯誤で育てています。

 

(基本  {\normalsize {α}} -081)、(+-  {\normalsize {α}} -062)、(分数  {\normalsize {α}} -016)