間違えた計算は、初めから計算し直して、正します。間違い探しではありません。計算し直しです。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 625 \\ \:\:\:\:\:\times \: 816 \\ \hline \end{array} }}\\ の筆算のかけ算の答を、

510010と間違えます。

 

自分の計算  {\normalsize { \begin{array}{rr} 625 \\ \:\:\times \:\:\: 816 \\ \hline  3750 \\ \:\: 626\:\:\:\:\\ 5000\:\:\:\:\:\:\:\:\\ \hline 510010\end{array} }}\\ を、

当てもなく見て、

間違いを探そうとしています。

 

でも、

どこで間違えているのかを探せません。

 

間違えた問題を見る目的は、

間違いを直すことです。

間違いを探すことではありません。

 

間違いを直すのですから、

自分が書いた答えを残したまま、

初めから計算し直します。

 

こうすることを言葉で教えるよりも、

こちらがリードして、

初めから計算し直すことで、

確実に子どもに伝わります。

 

こちらがリードして、

初めから計算し直すことに、

子どもも参加させれば、

「計算し直せばいいのだ」と、

子どもは納得します。

 

九九やたし算を、

初めから計算し直します。

 

1つの計算で答えを出したら、

計算し直した答えと、

書いてある答えを見比べます。

 

合っていたら、「合っている」です。

違っていたら、書き直します。

 

このように初めから計算し直して、

間違えた計算を正します。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 625 \\ \:\:\:\:\:\times \: 816 \\ \hline \end{array} }}\\ の最初の計算は、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:625 \\ \:\:\times \:\:\:\:\:\:\:\: 6 \\ \hline \end{array} }}\\ です。

 

「ろくごさんじゅう(6×5=30)」、

「れい(0)、合っている」、

「ろくにじゅうに(6×2=12)」、

「じゅうご(15)」、

「ご(5)、合っている」、

「ろくろくさんじゅうろく(6×6=36)」、

「さんじゅうしち(37)」、

「さんじゅうしち(37)、合っている」と、

計算し直して、見比べます。

 

繰り上がりのたし算 12+3 や、36+1 は、

答えが浮かぶ子ですから、

答え15や、37だけを言います。

 

最初の計算  {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:625 \\ \times \:\:\:\:\:\:\:\: 6 \\ \hline3750\end{array} }}\\ は、

正しくできています。

 

2番目の計算の答えは、 {\normalsize { \begin{array}{rr} 625 \\ \times \:\:\:\: 1\:\:\:\: \\ \hline  3750 \\  626\:\:\:\:\\\end{array} }}\\

最初の計算の答え3750の

下の行の626です。

 

「いんごがご(1×5=5)」、

「ここ、ご(5)」です。

 

この子は、5ではなくて、

6としています。

 

間違えていた6を消して、

5に書き直します。

 

「ここ、ご(5)」と教えます。

「間違えている」と言いません。

 

計算し直した答え5と、

書いてある答え6が違っています。

 

書いてある答え6を消して、

計算し直した答え5に書き直します。

 

続いて、

「いんにがに(1×2=2)」、

「に(2)、合っている」、

「いんろくがろく(1×6=6)」、

「ろく(6)、合っている」です。

 

3番目の計算の答えは、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 625 \\ \times \:\: 8\:\:\:\:\:\:\:\: \\ \hline  3750 \\ 625\:\:\:\:\\ 5000\:\:\:\:\:\:\:\:\\\end{array} }}\\

最初の計算の答え3750と、

正しく書き直した2番目の計算の答え625の

下の行の5000です。

 

計算をリードします。

「はちごしじゅう(8×5=40)」、

「れい(0)、合っている」、

「はちにじゅうろく(8×2=16)」、

「にじゅう(20)」、

「れい(0)、合っている」、

「はちろくしじゅうはち(8×6=48)」、

「ごじゅう(50)」、

「ごじゅう(50)、合っている」です。

正しい計算です。

 

最後に、たし算です。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 3750 \\ 625\:\:\:\: \\ 5000\:\:\:\:\:\:\:\:\\\hline 510010\end{array} }} \\ を計算し直します。

 

「このれい(0)、ここ」、

「れい(0)、合っている」、

「ご足すご、じゅう(5+5=10)」、

「ここ、れい(0)」です。

 

書いてある答え510010の

右から2つ目の1を、

計算し直した答え0に書き直します。

 

続いて、

「しち足すに、く(7+2=9)」、

「じゅう(10)」、

「れい(0)、合っている」、

「さん足すろく、く(3+6=9)」、

「じゅう(10)」、

「れい(0)、合っている」、

「れいに、いち足していち(0+1=1)」、

「いち(1)、合っている」です。

 

「れいに、いち足して」は、

繰り上がりのたし算です。

 

こちらがリードして、

ぶつぶつとつぶやきながら、

計算し直します。

 

こうすると、

子どもも同じように計算します。

 

九九やたし算のように、

スラスラとできる計算は、

子どもも自然に計算してしまいます。

 

正しい答え510000に直ります。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 625 \\ \:\:\times \:\:\: 816 \\ \hline  3750 \\ \:\: 625\:\:\:\:\\ 5000\:\:\:\:\:\:\:\:\\ \hline 510000\end{array} }}\\ です。

 

一緒に計算し直した子どもは、

自分で直せなかった間違いの直し方を体験します。

 

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