15÷2、14÷3、9÷4、17÷5 のような
あまりのあるわり算を計算しています。
計算の仕方を知っている子です。
15÷2 を計算します。
2の段の九九の答えの中から、
15よりも小さくて、
15に近い14を探します。
15は、14+1 です。
14は、2×7 です。
これから、
15÷2=7・・・1 と計算できます。
15よりも小さくて、
15に近い数の探し方を、
子どもが使えるように教えます。
2の段を下から順に唱えます。
2×1=2、
2×2=4、
2×3=6、
2×4=8、
2×5=10、
2×6=12、
2×7=14、
2×8=16 までで、
15÷2 の15よりも大きくなります。
1つ前の 2×7=14 で、
15よりも小さくて、15に近い数14を探します。
14÷3 でしたら、
3の段の九九を下から唱えます。
3×1=3、
3×2=6、
3×3=9、
3×4=12、
3×5=15 で、14を超えます。
1つ戻って、
3×4=12 と、
14=12+2 から、
14÷3=4・・・2 です。
とても面倒です。
気持ちが計算から逃げます。
集中が切れます。
ボ~ッとします。
見ているこちらは、
「まただ。困った」となります。
そして、
「困った」を解決しようとします。
普通、
集中が切れたままで、
ボ~ッとしている目の前の子を
何とかしようとします。
集中を戻そうとして、
「どうしたの?」や、
「できるでしょ」としてしまいます。
これとは別の解決の仕方があります。
「困った」に対して、
「どうなったらいい?」と考えます。
すると、
見えている目の前の子から離れて、
「また、計算し始める」のようになります。
でも、
目の前の子は計算していないのですから、
「どうしたらいい?」と考えます。
「困った」、
→
「どうなったらいい?」、
→
「どうしたらいい?」。
このような流れです。
「どうしたらいい?」の
お勧めの答えは、
こちらがリードして計算してしまうことです。
自力で計算に戻ったように、
子どもが感じる教え方です。
止まっている問題が、
9÷4 でしたら、
9を示したまま、
「4×1=4、小さい」、
「4×2=8、小さい」、
「4×3=12、大きくなった」、
「1つ前の 4×2=8」です。
そして、
9÷4=2・・・ としてから、
「9-8=1」です。
これで、
9÷4=2・・・1 と計算できます。
続いて、
17÷5 の17を示したまま、
「5×1=5、小さい」、
「5×2=10、小さい」、
「5×3=15、小さい」、
「5×4=20、大きくなった」、
「1つ前の 5×3=15」で、
17÷5=3・・・ になります。
そして、
「17-15=2」から、
17÷5=3・・・2 と計算できます。
こうして、勢いのついた子どもは、
自分で計算し始めます。
(基本042)