繰り上がりのあるなしの筆算のたし算の計算が安定しないとき、「どうなったらいいのだろうか?」から考えます。

繰り上がりのない  {\normalsize { \begin{array}{rr} 45 \\ +\: 10 \\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 23 \\ +\: 12 \\ \hline \end{array} }} \\ が続いて、その中の、

繰り上がりのある  {\normalsize { \begin{array}{rr} 15 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\ を、

繰り上がりのない計算の勢いで、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 15 \\ +\: 15 \\ \hline\:\:20\end{array} }} \\ と計算します。

 

繰り上がり数1を足し忘れています。

正しい答えは、30です。

 

繰り上がりのある  {\normalsize { \begin{array}{rr} 36 \\ +\: 17 \\ \hline \end{array} }} \\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 48 \\ +\: 46 \\ \hline \end{array} }} \\ が続いて、その中の、

繰り上がりのない  {\normalsize { \begin{array}{rr} 17 \\ +\: 12 \\ \hline \end{array} }} \\ を、

繰り上がりのある計算の勢いで、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 17 \\ +\: 12 \\ \hline\:\:39\end{array} }} \\ と計算します。

 

繰り上がりがないのに、

繰り上がりがあるように、1を足しています。

正しい答えは、29です。

 

繰り上がりのあるときとないときの

計算の違いを教えていますから、

計算の仕方を知っています。

 

ですが、安定しません。

不安定です。

 

「なかなか安定しない」、

「分かっているはずなのに」と気になります。

 

このようなとき、

「どうなったらいいのだろうか?」と考えることで、

目の前の困っている今から離れて、

近い未来の姿を想像します。

 

このように考えると、

問題の配列がどのようなときも、

繰り上がりのあるなしを区別できて、

安定して正しく計算している子を想像できます。

 

育ってほしい近い未来の姿を想像できたら、

「今すでに、何ができているの?」を探します。

 

想像した未来の姿に近付くために、

目の前の子が今、

使える力をハッキリとさせます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 36 \\ +\: 17 \\ \hline \end{array} }} \\ の上と下の2つの数を見て、

たし算の答えが頭に浮かびます。

 

繰り上がりは、

1を足すと知っています。

 

一の位の6と7を見たら、

足した答え13が浮かびます。

13の1は、繰り上がることを知っています。

 

同じように、

十の位の3と1を見たら、

足した答え4が浮かびます。

 

そして、

繰り上がり数1を足して、

5になることを知っています。

 

このようなことが分かったら、

「今すでに、できていることを利用して、

繰り上がりのあるなしを区別して、

正しく計算するには

どうしたらいいのだろうか?」と考えます。

 

繰り上がりのあるなしを、

よりハッキリ意識させるために、

繰り上がりを指に取らせるようにしたら・・・、

とこのようなことを、

例えば思い付きます。

 

繰り上がりがあるとき、

「指」と教えれば、

繰り上がりがあることを意識できます。

 

繰り上がりがないとき、

「指、ない」と教えれば、

繰り上がりがないことを意識できます。

 

「どうなったらいいのだろうか?」

「今すでに、何ができているの?」

「今すでに、できていることを利用して、

繰り上がりのあるなしを区別して、

正しく計算するには

どうしたらいいのだろうか?」

この順です。

 

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