計算は、頭も体も動かします。体の動きをリードして速めます。頭の動きも速くなります。

6+5 のたし算でも、

15-8 のひき算でも、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 954 \\ +\: 248 \\ \hline \end{array} }} \\ のたし算でも、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ - \: 356 \\ \hline \end{array} }} \\ のひき算でも、

頭と体を動かして計算します。

 

頭だけではありません。

体も動かして計算します。

 

問題を目で見て、

計算して、

出した答えを書きます。

頭も体も動かします。

 

6+5 の6と+と5を、

左から右に見ます。

 

たし算の感覚を持っている子は、

答え11が頭に浮かびます。

 

6+5=11 と、答えを書きます。

頭と体を動かしています。

 

15-8 の15と-と8を、

左から右に見ます。

 

ひき算の感覚を持っている子は、

答え7が頭に浮かびます。

 

15-8=7 と、答えを書きます。

頭と体を動かしています。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 954 \\ +\: 248 \\ \hline \end{array} }} \\ の右側の4と8を、

上から下に見て、

答え12を頭に浮かべます。

 

12の2を、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 954 \\ +\: 248 \\ \hline\:\:\:\:\:\:2\end{array} }} \\ と書いて、

12の1を頭の中に覚えます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 954 \\ +\: 248 \\ \hline\:\:\:\:\:\:2\end{array} }} \\ の真ん中の5と4を、

上から下に見て、

答え9を頭に浮かべて、

覚えている繰り上がり数1を足して、

10とします。

 

10の0を、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 954 \\ +\: 248 \\ \hline\:\:\:\:02\end{array} }} \\ と書いて、

10の1を頭の中に覚えます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 954 \\ +\: 248 \\ \hline\:\:\:\:02\end{array} }} \\ の左側の9と2を、

上から下に見て、

答え11を頭に浮かべて、

覚えている繰り上がり数1を足して、

12とします。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 954 \\ +\: 248 \\ \hline1202\end{array} }} \\ と書いて計算を終えます。

頭も体も動かします。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ - \: 356 \\ \hline \end{array} }} \\ の右側の2と6を、

上から下に見て、

2-6 を計算できませんから、

2に1を付けて、

12-6 の答え6を、

頭に浮かべます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ -\: 356\\ \hline \:\:\:\:6\end{array} }} \\ と書きます。

2-6 を引けるように、

12-6 にして、

1を借りたことを覚えます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ -\: 356\\ \hline \:\:\:\:6\end{array} }} \\ の真ん中の3と5を、

上から下に見ますが、

3は1減って、

2になっています。

 

計算は、2-5 ですが、

計算できませんから、

2に1を付けて、

12-5 の答え7を、

頭に浮かべます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ -\: 356\\ \hline \:\:76\end{array} }} \\ と書きます。

2-5 を引けるように、

12-5 にして、

1を借りたことを覚えます。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ -\: 356\\ \hline \:\:76\end{array} }} \\ の左側の8と3を、

上から下に見ますが、

8は1減って、

7になっています。

 

7-3 の答え4を、

頭に浮かべて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ -\: 356\\ \hline 476\end{array} }} \\ と書いて計算を終えます。

頭も体も動かします。

 

動きには、速さがあります。

 

サッと動く視線もあれば、

ユックリと確実に見る視線もあります。

 

パッと書いてしまう速さもあれば、

正しさを確かめるように

ユックリと書く速さもあります。

 

あまり利用されることがありませんが、

計算の動きのスピードを速くするだけで、

子どもは計算に夢中になる事実があります。

 

集中が切れて、

計算の動きが止まってジッとしています。

 

動きが止まっていますから、

スピードゼロが、

集中が切れていることです。

 

スピードがゼロで止まっている動きを、

一定の速さで動かすことが、

集中を戻すことです。

 

ほとんど使われることのなり教え方ですが、

いきなり答えだけを、

子どもの耳元でささやきます。

 

答えを聞いた子どもは、

不思議とすぐに書きます。

 

6+5 のスピードがゼロで止まっていれば、

「じゅういち(11)」と、

子どもの耳元で、

小声の早口で言い切ります。

 

小声の早口で言い切られると、

子どもは動きたくなって動いてしまいます。

 

書きたくなった子どもは、

6+5=11 と書きますから、

スピードがゼロではなくなります。

集中が戻ります。

 

15-8 でしたら、

「しち(7)」と、

早口の小声で言い切ります。

 

動きたくなった子どもは、

15-8=7 と書くことで、

頭と体を動かします。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 954 \\ +\: 248 \\ \hline \end{array} }} \\ でしたら、

8の真下を示して、

「ここ、に(2)」と、

小声の早口で言い切ります。

 

早口で言い切られる速い動きに合わせて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 954 \\ +\: 248 \\ \hline\:\:\:\:\:\:2\end{array} }} \\ と書いた子どもの頭と体は、

速い動きで動き出します。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ - \: 356 \\ \hline \end{array} }} \\ でしたら、

6の真下を示して、

「ここ、ろく(6)」と、

早口で言い切ります。

 

早口で言い切られる速い動きに合わせて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} \:\:\:\:832 \\ -\: 356\\ \hline \:\:\:\:6\end{array} }} \\ と書く子どもは、

速い動きです。

 

切れている集中を戻すときだけではありません。

 

宿題の問題集を取り出すことや、

ノートを開くことや、

鉛筆・消しゴムを取り出したりする動きを、

速くします。

 

ダラダラと取り出す速さよりも、

サッと取り出す速さの方が、

その後の動きも速くなります。

 

速い動きを手伝います。

取り出すことなどを代行して、

速い動きを見せます。

 

宿題の問題集をサッと取り出して、

ノートをスッと開いて、

鉛筆をパッと持ってしまったら、

サッサと計算するしかなくなります。

 

(基本050)