大きな資本に、
大規模な設備に、
大勢の人が必要な産業の時代から、
知識時代に移り続けています。
知識を生み出すのは人です。
新しい知識を生み出すのですから、
求められる能力が違ってきています。
平均点の高いまろやかな能力ではなくて、
狭い分野で突出したとがった能力です。
そして、
さまざまな狭い分野でとがった能力の人が、
集まって新しい知識を生み出すのですから、
互いの違いを尊重して、
それぞれの違いを生かして協力できる
高い人格が求められます。
① とがった能力と、
② 違いを尊重して生かすことのできる人格が、
これからの知識時代を生きる子どもを
育てる方向になりそうです。
これらの力は、
5年、10年の長い時間をかけて
コツコツと育てなければならない力です。
目の前の子が乳幼児や
小学生であれば、
どの分野に才能があるのか分かりません。
だから、
さまざまな分野に転用可能な
基礎的な力を育てるのが、
効果的な進み方です。
その基礎的な力の1つが、
算数や数学の計算です。
目的は、
どの分野に向いているのかのヒントを得て、
違いを尊重して生かす人格を育てることです。
そのために、
算数や数学の計算の教え方を、工夫します。
つまり筆者が、
このブログで紹介し続けている教え方が、
その1つの工夫です。
例えば、
「いち、に、さん、し、ご、・・・」と数える力と、
数字を読んで書く力から、
3+1=4 と、
8+5=13 と計算する教え方です。
3+1= の3を「さん」と読むのですが、
1、2、3、4、・・・と、
並んで書いてある数字の表から、
3を「さん」と読む力を、
少しだけ違えて利用しています。
「さん」から始めて、
「し、ご、ろく、・・・」と数えるのではなくて、
3+1= の3を見て、
「さん」と読むことで、
ここから数えると理解します。
そして、
3+1= の +1 の1を見て、
「さん」から始めて、
1回だけ、「し」と数えると理解します。
「いち、に、さん、し、ご、・・・」と数える力と、
かなり違う使い方です。
違う使い方を生み出すことで、
3+1=4 や、
8+5=13 を計算しています。
しかも、
「数字を読む力を工夫して、
少し違う使い方をします」のように、
言葉で説明しないで、
こちらが計算して見せるだけの教え方です。
こちらが計算する動画見本を見て、
子どもが計算の仕方をつかみます。
動画見本を見てまねすることと、
すでにできることの違う使い方を工夫することは、
幼児が得意な学び方です。
さて、
普通のスピード以上の
速いスピードで
どこまでも学んでいくことができれば、
その狭い分野で突出したとがった能力を
持っている可能性があります。
幼児が、
速いスピードで算数の計算を学ぶことができて、
8+5= のたし算や、
のたし算や、
のかけ算や、
+ の分数を計算できるのでしたら、
数字を扱う分野でとがった才能を
持っている可能性があります。
このようなことを、
進行中の知識時代に考えて、
子どもの学びを工夫していく必要がありそうです。
(基本 -073)、(+- -057)