計算の仕方を理解しているかけ算を、速いスピードで計算できるようになることと、20~30分間の集中時間を育てることが、親が世話する算数の宿題の目的です。

家でする算数の宿題は、

かけ算の練習です。

 

子どもから聞かれれば、

親が教えます。

世話します。

 

宿題は、 {\normalsize { \begin{array}{rr} 43 \\ \:\times \:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array} }}\\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 54 \\ \:\times \:\:\:\: 3 \\ \hline \end{array} }}\\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 34 \\ \:\times \:\:\:\: 5 \\ \hline \end{array} }}\\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 65 \\ \:\times \:\:\:\: 4 \\ \hline \end{array} }}\\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 27 \\ \:\times \:\:\:\: 6 \\ \hline \end{array} }}\\ のかけ算を、100問です。

 

子どもは、

計算の仕方を知っています。

だから宿題です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 43 \\ \:\times \:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array} }}\\ の計算は、

① 2×3=6 、

② 2×4=8 です。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 54 \\ \:\times \:\:\:\: 3 \\ \hline \end{array} }}\\ でしたら、

① 3×4=12 、

② 3×5=15 、

③ 15+1=16 (繰り上がり計算)です。

 

このような宿題の目的は、

いくつもありますが、

それらの中の主な2つが、

① 計算のスピードと、

② 20~30分の集中時間です。

 

この2つの目的を、

少し詳しく話します。

 

計算の仕方を知っていますが、

楽にスラスラと計算できるようにはなっていません。

 

慎重に、ユックリとしたスピードで計算します。

でも、これは習慣です。

 

教えてもらって、

計算の仕方が分かったから、

慎重に、自分の理解を確かめるように

ユックリと計算する習慣です。

 

教えられている計算の仕方を

正しく理解するために、

慎重にユックリと計算すべきでしょうが、

それは理解するまでです。

 

今のこの子は、

理解してしまったのです。

 

計算の仕方を理解してしまったかけ算を、

九九や

繰り上がりのたし算の

この子の自然のスピードで

計算できるのです。

 

そうすると決めてそうすれば、

不思議なことですが、

そうできるのです。

習慣です。

 

この子は、

九九の1つの段を、6秒で言う速さです。

 

6+8=、4+6=、9+5=、7+5=、8+8=、

4+8=、6+5=、7+9=、8+5=、4+4=、

5+7=、8+7=、9+6=、4+7=、5+6=、

8+4=、7+7=、5+4=、8+6=、7+8=、

5+5=、7+6=、9+8=、7+4=、6+7=。

 

このようなたし算 25問を、

20秒くらいの速さです。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 34 \\ \:\times \:\:\:\: 5 \\ \hline \end{array} }}\\ や、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 65 \\ \:\times \:\:\:\: 4 \\ \hline \end{array} }}\\ の計算は、

九九と繰り上がりのたし算の組み合わせですから、

1問の計算を、6~7秒くらいでできる子です。

 

目の前のお子さんが、

慎重にユックリと計算していたら

親が速いスピードで計算してしまって、

子どもをリードします。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 34 \\ \:\times \:\:\:\: 5 \\ \hline \end{array} }}\\ を、

この子の自然な九九と

たし算のスピードで計算するのが、

宿題の主な目的の一つ目です。

 

そして、

この子らしいスピードの計算を、100問、

途中で集中を切らさずに

計算できるようになるのが、

宿題の主な目的の二つ目です。

 

つまり、

20~30分間の集中時間を育てます。

 

でも、

集中が切れて、

ボ~ッとして計算から離れることがあります。

 

家の中には、

子どもの注意を引くものがたくさんあるからです。

 

こういう時に、

集中が切れていることを気にしないで、

止まっているかけ算  {\normalsize { \begin{array}{rr} 65 \\ \:\times \:\:\:\: 4 \\ \hline \end{array} }}\\ を、

親が計算してしまいます。

 

こうすると、

子どもはすぐに、

計算に戻ります。

 

集中が切れたことを叱ることは、

実は、宿題の目的ではありません。

 

20~30分間の集中時間が、

宿題の目的ですから、

アレコレと叱ることは無駄な時間と割り切って、

計算を見せて、

計算に戻してしまいます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -090)、(×÷  {\normalsize {α}} -035)