たし算の感覚や、わり算の感覚や、因数分解の感覚は、問題を少し離れて見るとき働きます。

7+8= を見たら、

瞬時に、何もしていないのに、

答え 15 が心に浮かぶ感覚があります。

 

7+8= を見る距離が重要です。

「これくらい離れて見る」と言葉にできませんが、

少し離れた距離から見ています。

 

近すぎなくて、

遠すぎない距離から、

7+8= を見ることで、

答え 15 が心に浮かびます。

 

こちらがこの不思議な距離を、

実感する方法があります。

 

6+8=、4+6=、9+5=、7+5=、8+8=、

4+8=、6+5=、7+9=、8+5=、4+4=、

5+7=、8+7=、9+6=、4+7=、5+6=、

8+4=、7+7=、5+4=、8+6=、7+8=、

5+5=、7+6=、9+8=、7+4=、6+7=。

 

このようなたし算 25 問を、

20秒前後のスピードで計算します。

 

この速さで計算しているときの

見ている幅や、

見ている距離です。

 

近すぎなくて、

遠すぎない距離です。

たし算の答えが浮かぶときの問題の見方です。

 

15÷3= を見たら、

たし算と同じように、

答え 5 が心に浮かぶ感覚があります。

 

やはり、

15÷3= を少し離れて見ています。

 

言葉にできない不思議な距離から、

15÷3= を見ています。

 

たし算 7+8= を見る距離と、

わり算 15÷3= を見る距離が、

似ているような気がしますが、

ハッキリとしません。

 

少し離れたところから、

7+8= や、

15÷3= を見ることで、

答え 15 や、5 を心に浮かべています。

 

同じことが、

少し難しい因数分解にもいえます。

 

 {\normalsize {(x+1)^{3}-4x-4}}

 {4ab^{2}(3b-a)-2a^{2}(a-3b)^{2}}

 {abx^{2}-(a^{2}-b^{2})x-ab}

 {a^{2}-2a(b+c)+(b+c)^{2}} のような

少し難しい因数分解です。

 

 {\normalsize {(x+1)^{3}-4x-4}} を少し離れて見ると、

-4x-4 から、

-4(x+1) が浮かびます。

 

すると、

 {\normalsize {(x+1)^{3}-4x-4}}

 {\normalsize {(x+1)^{3}-4(x+1)}} となりますから、

(x+1) で因数分解できることに気付きます。

 

 {4ab^{2}(3b-a)-2a^{2}(a-3b)^{2}} を少し離れて見ると、

 {(3b-a)} と、 {(a-3b)^{2}} から、

 {(3b-a)} を、

 {(a-3b)} に書き換えることを思い付きます。

 

 {abx^{2}-(a^{2}-b^{2})x-ab} を少し離れて見ると、

左の ab と、右の -ab と、

真ん中の  {-(a^{2}-b^{2})} を見比べて、

\begin{matrix}a\:\:\:\:\:\:\:\:\:b\\b\:\:\:\:\:\:-a\end{matrix} を思い付きます。

 

 {a^{2}-2a(b+c)+(b+c)^{2}} を少し離れて見ると、

-2 と、(b+c) と、 {(b+c)^{2}} が見えて、

 {(a-(b+c))^{2}} が思い付きます。

 

因数分解を思い付くことのできる

少し離れた距離からの見方をつかみ取っていれば、

因数分解できます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -214)、(+-  {\normalsize {α}} -133)、

(×÷  {\normalsize {α}} -051)、(分数  {\normalsize {α}} -073)