3けた×1けたのかけ算の計算の仕方は、2けた×1けたのかけ算を計算できる力を利用すれば、子どもが、ほぼ自力で発見できます。

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  123 \\ \times  \:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array}  }}\\ のような

3けた×1けたのかけ算の

計算の仕方を教えます。

 

こちらの計算を実況中継で見せる教え方です。

 

下の 2 から、真上の 3 を

この順に示しながら、

「にさんがろく(2×3=6)」と計算してから、

下の 2 の真下を示して、

「ろく(6)」です。

 

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:123 \\ \:\times  \:\:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \:\:\:\:\:\:\:6\end{array}  }}\\ と、子どもが書きます。

 

続いて、

下の 2 から、左斜め上の 2 を

この順に示しながら、

「ににんがし(2×2=4)」と計算してから、

上の 2 の真下を示して、

「し(4)」です。

 

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:123 \\ \:\times  \:\:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \:\:\:\:\:46\end{array}  }}\\ と、子どもが書きます。

 

最後に、

下の 2 から、左斜め上の 1 を

この順に示しながら、

「にいちがに(2×1=2)」と計算してから、

上の 1 の真下を示して、

「に(2)」です。

 

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:123 \\ \:\times  \:\:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline246\end{array}  }}\\ と、子どもが書いて、

計算が終わります。

 

子どもが、

計算の仕方をつかむまで、

3~4問や、

5~6問、

同じような実況中継を見せます。

 

でも、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:123 \\ \times  \:\:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array}  }}\\

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  23 \\ \:\times  \:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array}  }}\\ の部分は、

子どもが楽に計算できる部分です。

 

「分かっている!」と、

言いませんが、

でも、子どもは思いますから、

こちらの実況中継を

真剣に見てもらえないはずです。

 

「わかっている!」は、

「自分で計算できる」だからです。

 

だから、

実際の教え方は、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:123 \\ \times  \:\:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array}  }}\\ の 1 を、

無言で隠すだけにします。

 

こうすると、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:\:\:23 \\ \times  \:\:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array}  }}\\ を子どもは見ますから、

見慣れた計算です。

 

「できるでしょ・・・」や、

「計算して・・・」と言わなくても、

ほとんどの子は、計算します。

 

子どもの計算を無言で見ていて、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:123 \\ \:\times  \:\:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \:\:\:\:\:46\end{array}  }}\\ と、子どもが書いたとき、

隠していた 1 を見せます。

 

そして、

子どもが、 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:123 \\ \:\times  \:\:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline246\end{array}  }}\\ と書いたら、

「そう、それでいい」と認めます。

 

計算の仕方を、

自力でつかんだのですから、

子どもは、うれしそうです。

 

ただ、

数の子ですが、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:123 \\ \:\times  \:\:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline146\end{array}  }}\\ と書く子もいます。

 

隠されていた 1 が見えたのですから、

そのまま、1 を書いてしまう子です。

 

見えた 1 を書いたのです。

間違いではありません。

とても素直なのです。

 

ですが、

ここで取り組んでいることは、

3けた×1けたの計算を完成させることです。

 

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:123 \\ \times  \:\:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array}  }}\\ の計算を、

2 から 3を見て、

そして、2 から 2 を見たのですから、

次は、2 から 1 を見る計算の流れです。

 

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:123 \\ \:\times  \:\:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline146\end{array}  }}\\ と書いた子を、

計算の流れに戻します。

 

「違う!」のようなことを言わないで、

下の 2 から、左斜め上の 1 を

この順に示しながら、

「にいちがに(2×1=2)」と言い、

子どもの書いた  {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:123 \\ \:\times  \:\:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline146\end{array}  }}\\ の 1 を示して、

「ここ、に(2)」とリードします。

 

子どもは、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:123 \\ \:\times  \:\:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline146\end{array}  }}\\ の 1 を、2 に書き直して、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:123 \\ \:\times  \:\:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline246\end{array}  }}\\ と完成します。

 

(基本  {\normalsize {α}} -250)、(×÷  {\normalsize {α}} -060)