「分かるまで教えてもらえるから、計算できるようにさせてもらえる」の甘えの強い子に、10回20回と同じような計算の実況中継を見せれば、計算できるようになります。そして、「計算できるようになるのは自分」の自立に、ジワジワと育ち始めます。

7+4= のようなたし算の計算の仕方を、

こちらの計算の実況中継を見せて教えます。

 

7 を、無言で示して、

「しち」と声に出して読み、

4 を、無言で示して、

「はち、く、じゅう、じゅういち」と、声に出して数えます。

 

そして、

= の右を、無言で示して、

「じゅういち(11)」です。

 

見て、聞いていた子が、

7+4=11 と書きます。

 

3~4問、

同じような計算を見せれば、

計算の仕方をつかむ子がいます。

 

「計算する」と決めていて、

「計算しよう」として

こちらの実況中継を見る子です。

 

実況中継の見方が、

真剣です。

 

「計算して答えを出すのは自分」、

「計算できるようになるのは自分」のような

自立する気持ちの強い態度ですから、

こちらから習うのは、

「答えの出し方」と決めています。

 

「なるほど、ああやるのか!」、

「あれならばできる」となる子です。

 

一方で、

7~8問や、

10問20問と

こちらの実況中継を見て、

やっと計算の仕方をつかむ子がいます。

 

「分かるまで教えてもらえれば、

計算できるようにさせてもらえる」のような

依存する気持ちの強い態度ですから、

「分からない」、

「分からない」、

・・・

「まだ、分からない」と甘え続けた後、

「やっと分かった」です。

 

こちらの実況中継を見る回数が、

このような依存する甘えですから、

どうしても多くなります。

 

でも、

こちらの計算の実況中継を見せることだけを、

諦めることなく、

嫌になることもなく、

ただ淡々と、

1回目と同じ気持ちのままで、

10回でも、20回でも、

ひたすら続けます。

 

少しもぶれることのない

一定の安定した気持ちで、

10回20回と実況中継を続けられたら、

こちらに甘えている子は、

自分の甘えに気付いて、

本気になって計算の仕方をつかみます。

 

3+4= の

3 を示して、「さん」、

4 を示して、4、5、6、7 、

= の右を示して、「しち(7)」です。

 

9+4= の

9 を示して、「く」、

4 を示して、10、11、12、13 、

= の右を示して、「じゅうさん(13)」です。

 

1+4= の

1 を示して、「いち」、

4 を示して、2、3、4、5 、

= の右を示して、「ご(5)」です。

 

・・・10問目、

・・・20問目。

 

子どもが計算の仕方をつかむまで、

自力で計算できるようになるまで、

自分の甘えに気付いて、本気になるまで、

実況中継を続けます。

 

こうすることで、

「入れる学び」のパラダイムの子:

「分かるまで教えてもらえれば、

計算できるようにさせてもらえる」の甘えが、

「出す学び」のパラダイムの子:

「計算できるようになるのは自分」の自立に、

ジワジワと入れ替わることを期待しています。

 

(基本  {\normalsize {α}} -314)、(+-  {\normalsize {α}} -203)