76÷8=9・・・ の次に、あまりを計算します。76-72=4 のひき算を、暗算でできないために、8×9=72 の 72 を書き加えます。こうすれば、この子は答えを出せます。書くことを認めて、計算のスピードだけを速めます。

76÷8= の

この子の計算の仕方です。

 

76 の下の余白に、

72 を書きます。

 

8×9=72 の 72 です。

 

そして、

\begin{matrix}76÷8=9\\72\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\end{matrix} としてから、

\begin{matrix}76\\72\end{matrix} を見て、6-2=4 と、

頭の中でひき算を計算して、

\begin{matrix}76÷8=9・・・4\\72\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\,\end{matrix} です。

 

 

この子の今の計算の仕方を、

そのまますべて認めて受け入れます。

 

今のこの子が、

答えを出すことのできる計算なのです。

 

そして、

計算のスピードだけを、

今よりも速くするようなリードをします。

 

こちらが、

この子の計算の仕方を

ソックリそのまままねして計算して、

でも、

計算のスピードだけを

かなり速くして計算する

実況中継を見せます。

 

 

77÷8= の計算から、

速いスピードの実況中継を見せます。

 

以下は、

その具体的な一つの例です。

 

77÷8= の 8 を示してから、

77 を示して、

「はちくしちじゅうに(8×9=72)」、

77 の下の余白を示して、

「ここ、しちじゅうに(72)」、

= の右を示して、

「く(9)」です。

 

\begin{matrix}77÷8=9・・・\\72\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\,\end{matrix} と子どもが書いたら、

\begin{matrix}77\\72\end{matrix} を示して、

「しち引くに、ご(7-2=5)」、

9・・・ の右を示して、

「ご(5)」です。

 

\begin{matrix}77÷8=9・・・5\\72\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\,\end{matrix} と完成します。

 

こちらの速いスピードの実況中継を見て、

自分でも計算に、

心の中で参加している子は、

「速い!」と感じるはずです。

 

次の問題、

77÷9= も、同じようにリードします。

 

77÷9= の 9 を示してから、

77 を示して、

「くはしちじゅうに(9×8=72)」、

77 の下の余白を示して、

「ここ、しちじゅうに(72)」、

= の右を示して、

「はち(8)」です。

 

\begin{matrix}77÷9=8・・・\\72\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\,\end{matrix} と子どもが書いたら、

\begin{matrix}77\\72\end{matrix} を示して、

「しち引くに、ご(7-2=5)」、

8・・・ の右を示して、

「ご(5)」です。

 

\begin{matrix}77÷9=8・・・5\\72\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\,\end{matrix} と完成します。

 

このようなリードを、

1~2 問だけ、見せます。

 

 

「速い!」と、

子どもは感じています。

 

こちらの計算の速いスピードの実況中継を、

突然に見て、

1~2 問で、

突然に、打ち切られるから、

「速い!」と感じる気持ちが、

子どもの心に残ります。

 

ただ、

速いスピードの計算を見せられるだけで、

教訓めいたことを何も言われないだけに、

子どもはストレートに

「速い!」と感じることができます。

 

 

そして、

少し間をおいてから、

また同じような実況中継を見せます。

 

参考のために、

式の流れだけを、書きます。

 

問題 78÷8= に、

\begin{matrix}78÷8=9・・・\\72\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\,\end{matrix} と書いてから、

\begin{matrix}78÷8=9・・・6\\72\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\,\end{matrix} と完成します。

 

問題 78÷9= に、

\begin{matrix}78÷9=8・・・\\72\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\,\end{matrix} と書いてから、

\begin{matrix}78÷9=8・・・6\\72\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\,\end{matrix} と完成します。

 

計算のスピードを見せます。

 

 

子どもの計算のスピードが、

速くなるに連れて、

そのどこかで、

自然に、

問題 79÷8= の計算に、

\begin{matrix}79÷8=9・・・\\72\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\,\end{matrix} や、

\begin{matrix}79÷8=9・・・7\\72\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\,\end{matrix} のような書き方をやめます。

 

79÷8=9・・・ や、

79÷8=9・・・7 のような書き方に変わります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -564)、(×÷  {\normalsize {α}} -122)