分数の約分の逆の倍分の問題で、分母を指定して、分子を計算させます。分数のたし算で分母をそろえる通分のための練習です。

 {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{\:\:\:}{8}} を、

何も教えないで、

計算させます。

 

 {\Large\frac{3}{4}} の分母を、

8 に変えたときの分子を計算する問題です。

 

この子は、

 {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{6}{8}} と、正しく計算します。

 

だから、

「合っています」と、

正しくできたことを認めて、

「どうやったの?」と聞きます。

 

「どうやったの?」と聞かれて、

自分が先生役になって、

こちらに教えることに慣れています。

 

「3×8=4×6」 と答えてくれます。

 

この子らしい言い方です。

 

答えの出し方だけを、

ズバリ説明しています。

 

 {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{\:\:\:}{8}} の 3 と 8 を掛けて、

24 を出してから、

4 に何かを掛けて、24 にする何かです。

 

だから、

子どもの答え「3×8=4×6」 は、

「3×8=」が先です。

 

4×6=24 ですから、

6 を、

 {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{\:\:\:}{8}} の答えにします。

 

 

「確かにそうなっているけれども・・」と、

こちらは心でつぶやいて、

「やはり、分母と分子に同じ数を

掛けていることを知らせた方が・・」と、

心で決めます。

 

一瞬のような短時間です。

 

そして、

 {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{6}{8}} の 4 を示して、

「しにが(2×4=)」と言いながら、

8 を示して、

「はち(8)」です。

 

続いて、

3 を示して、

「さんにが(3×2=)」と言いながら、

6 を示して、

「ろく(6)」、

「合っている」です。

 

ここまでが、

実際に行われたことです。

 

 

さて、この子は、

小3 です。

 

 {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{\:\:\:}{8}} を計算できるに十分な

前提となる計算の約分を、

楽にスラスラとできます。

 

 {\Large\frac{42}{56}}= や、

 {\Large\frac{36}{54}}= のような難しい約分もできます。

 

つまり、

問題を見たら、

約数 14 や 18 を

思い浮かべる力を持っていて、

そして、

一定の速いスピードで、

わり算を計算できます。

 

なお、

この子には、

3+1= の 3 を見て、

1 を見て、

答え 4 を出して、

3+1=4 と書くような

たし算の初歩の計算から、

答えを出すことに絞り込んで教えています。

 

計算問題  {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{\:\:\:}{8}} を見たら、

今の自分が使える計算の力を

工夫して使うことで、

答えを出そうとする子に育っています。

 

だから、

 {\Large\frac{3}{4}} {\Large\frac{6}{8}} と、計算してしまいます。

 

このようなことをできるように、

6 歳(年長)のころから、

毎日少しずつ育ててきた結果です。

 

(基本  {\normalsize {α}} -563)、(分数  {\normalsize {α}} -238)