それ以前と、それ以後で、子どもが大きく違ってしまう固有な計算があります。「この子、化けた」と感じます。

算数や数学の計算を学ぶ子どもは、

いくつかの固有な計算で。

どの子も、

急に大きく伸びることがあります。

 

「大きく伸びる」と言うよりも、

「化ける」の言い方の方が、

分かりやすい表現でしょう。

 

固有な計算の

前と後とで、

子どもは、化けます。

 

計算の発達段階の中で、

最初に感じる「化ける」は、

たし算の感覚を持ったときです。

 

9+5= のたし算を、

9 の次の 10 から、

10、11、12、13、14 と指で数えて、

答え 14 を出す子が、

指で数える前に、

答え 14 が、

心に浮かぶようになったときです。

 

もちろん少しずつ

答えが浮かぶたし算の問題が増えて、

そしてやがて、あるとき、

すべてのたし算の問題の答えが

心に浮かぶようになったとき、

「化けた」と感じさせます。

 

答えが浮かぶようになる前と、

浮かぶようになった後とで、

「同じ子だろうか?」と思わせるような

大きな違いを感じさせます。

 

言葉にするのは難しいことですが、

「化けた」となったときです。

 

もう一つ例を出します。

 

「試行錯誤で計算の仕方を決める」ことでも、

「化けた」と感じさせる大きな変化が起こります。

 

「試行錯誤で計算の仕方を決める」ことは、

「例」を見て、

まねして問題を計算させるようなときです。

 

例えば、

例 :  {\Large\frac{9}{4}}=2 {\Large\frac{1}{4}} を見るだけで、

問題 :  {\Large\frac{13}{4}}= を計算します。

 

例の  {\Large\frac{9}{4}}=2 {\Large\frac{1}{4}} に、

説明が書かれていません。

 

ただ、

 {\Large\frac{9}{4}}=2 {\Large\frac{1}{4}} が書いてあるだけの例です。

 

これだけの情報から、

問題 :  {\Large\frac{13}{4}}= を計算しますから、

子どもは、

アレコレと頭の中で、

さまざまな計算を試行錯誤します。

 

その後、

 {\Large\frac{13}{4}}=3 {\Large\frac{1}{4}} と計算します。

 

このように計算したのを見て、

こちらは、この子に、

「どうやったの?」と聞きます。

 

子どもを、

少しリードして、

 {\Large\frac{13}{4}}= の 13 を、4 で割って、

答え 3 を横に、

あまり 1 を上に書いたことを、

言葉にさせます。

 

このような体験をした子は、

それ以前の子と大きく違っています。

 

「化けた」と感じるときです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -330)、(+-  {\normalsize {α}} -211)、(分数  {\normalsize {α}} -111)