たし算やひき算の計算の答えや、約分の約数や、分数のたし算の共通分母を出す感覚は、持った後、ずっと使うことができます。そして、応用することもできます。

7+8= を見たら、答え 15 を出す感覚、

11-4= を見たら、答え 7 を出す感覚、

7×4= を見たら、答え 28 を出す感覚、

18÷2= を見たら、答え 9 を出す感覚、

これらの感覚を、持ったら、

その後は、ずっと、

使うことができます。

 

母国語の会話能力や、

二足歩行と似ています。

生涯、使うことができます。

 

でも、

母国語の力や、二足歩行は、

努力して、できるようになったと

感じていない能力です。

 

乳幼児期に、

ひたすら努力を続けたからなのですが、

思い出すことのない記憶です。

 

だから、

自転車に乗ることを、

イメージした方が理解しやすいかもしれません。

 

自転車に乗れるようになるまで、

かなりの練習をしています。

 

そして、

乗れるようになったら、

その後は、ずっと乗ることができます。

 

しばらく乗っていないから、

自転車の乗り方を忘れた・・とは、

ならないのです。

 

さて、

 {\Large\frac{36}{48}}= を見たら、約数 12 が出る感覚、

 {\Large\frac{5}{12}} {\Large\frac{3}{16}}= を見たら、共通分母 48 が出る感覚、

これらも感覚です。

 

約分や、

分数のたし算を、

ウンザリするほど繰り返して練習すれば、

感覚を持つことができます。

 

そして、

感覚を持った後は、

ずっと使うことができます。

 

算数や数学の計算の感覚を、

持つまで練習して、

そして、持ってしまえば、

大げさな言い方ですが、

生涯、使うことができます。

 

このような分数のたし算の

共通分母を出す感覚を持っている子です。

 

 {\Large\frac{5}{12}} {\Large\frac{3}{16}}= を見たら、

共通分母 48 が出る感覚ですから、

12 と、16 の 2 つの分母の

共通分母です。

 

この感覚を利用すれば、

3 つの分数のたし算の共通分母を、

出すことができます。

 

例えば、

 {\Large\frac{1}{2}} {\Large\frac{1}{3}} {\Large\frac{1}{7}}= のような

3 つの分数のたし算です。

 

共通分母が出る感覚を、

2 回、使います。

 

 {\Large\frac{1}{2}} {\Large\frac{1}{3}} {\Large\frac{1}{7}}= の一部分、

 {\Large\frac{1}{2}} {\Large\frac{1}{3}} の 2 つの分母、

2 と、3 を見れば、

共通分母 6 が、出ます。

 

感覚です。

 

続いて、

この共通分母 6 と、

 {\Large\frac{1}{2}} {\Large\frac{1}{3}} {\Large\frac{1}{7}}= の  {\Large\frac{1}{7}} の分母、7 から、

共通分母 42が、出ます。

 

ここも、感覚です。

 

共通分母を出す感覚を、

2 回使うだけのことですが、

ピンとこない子がいます。

 

 {\Large\frac{1}{2}} {\Large\frac{1}{3}} {\Large\frac{1}{7}}= の一部分、

 {\Large\frac{1}{2}} {\Large\frac{1}{3}} の共通分母は、

6 ですから、

分母だけを計算する不自然な計算で、

 {\Large\frac{1}{2}} {\Large\frac{1}{3}} {\Large\frac{①}{6}} {\Large\frac{②}{6}} {\Large\frac{③}{6}} と計算できます。

 

これで、

 {\Large\frac{1}{2}} {\Large\frac{1}{3}} {\Large\frac{1}{7}} {\Large\frac{③}{6}} {\Large\frac{1}{7}}= と変わります。

 

このたし算の 2 つの分母、

6 と、7 を見れば、

共通分母が出る感覚から、

共通分母 42 が出ます。

 

このように、

 {\Large\frac{1}{2}} {\Large\frac{1}{3}} {\Large\frac{1}{7}}= の一部分、

 {\Large\frac{1}{2}} {\Large\frac{1}{3}} を計算すると、

 {\Large\frac{〇}{6}} に変わることを想像できないようです。

 

ピンとこない子には、

こちらの計算の実況中継を見せます。

 

見せるだけですが、

「あぁ、そういうことか」、

「2 回だ・・」となりやすい教え方です。

 

以下は、

実況中継の例です。

 

 {\Large\frac{1}{2}} {\Large\frac{1}{3}} {\Large\frac{1}{7}}= の 2 と、3 を示しながら、

「この 2 と、この 3 から、下 6」です。

 

そして、

 {\Large\frac{1}{2}} {\Large\frac{1}{3}} {\Large\frac{1}{7}}= の 2 と、3 のやや下の余白に、

 {\Large\frac{1}{2}} {\Large\frac{1}{3}} {\Large\frac{1}{7}}= と書きます。

  6

 

この 6 と、7 を示しながら、

「この 6 と、この 7 から、下 42」です。

 

このような実況中継を見せるリードを、

この子が、

「なんだ」、

「2 回、すればいいのか・・」となるまで、

繰り返します。

 

(基本  {\normalsize {α}} -423)、(+-  {\normalsize {α}} -263)、

(×÷  {\normalsize {α}} -095)、(分数  {\normalsize {α}} -163)