共通分母の出し方や、最小公倍数の感覚のアレコレを知ったならば、学習知です。初めての子に、共通分母の出し方を教える体験や、最小公倍数の感覚を持つまでの指導の体験は、いずれも体験知です。

「最小公倍数の感覚」を持てば、

異なる分母の共通分母が、

2つの分母を見たら

心に浮かぶようになります。

 

例えば、

2つの分母が、2 と 3 でしたら、

共通分母 6 が、

2つの分母が、4 と 6 でしたら、

共通分母 12 が、

心に浮かぶ感覚です。

 

 

そして、

「最小公倍数の感覚」を持つための

最小公倍数の求め方は、

大きい方の倍数で、

小さい方で割り切れる一番小さな数です。

 

例えば、

2つの分母が、2 と 3 でしたら、

大きい方 3 を、小さい方 2 で割り、

割り切れないので、

大きい方の 2倍の 6 を、小さい方 2 で割り、

割り切れるので、最小公倍数は 6 です。

 

あるいは、

2つの分母が、4 と 6 でしたら、

大きい方 6 を、小さい方 4 で割り、

割り切れないので、

大きい方の 2倍の 12 を、小さい方 4 で割り、

割り切れるので、最小公倍数は 12 です。

 

 

このような知識は、

読んで知ったのですから、学習知です。

 

分母が異なる分数のたし算が初めての子に、

共通分母の出し方を教えたとすれば、

何らかの体験を得ますから、

その体験が、体験知です。

 

読んで知っただけの学習知が、

初めての子に教えることで得られる

さまざまな結果の体験知に変わります。

 

 

さらに、

共通分母を自力で探せるようになった子に、

相当に速いスピードで共通分母を出すことを、

実況中継型リードで教え続けることで、

ある時、こちらがリードする前に、

子どもが共通分母を出すようになれば、

「共通分母の感覚」を持ち始めたときです。

 

このような子どもの変化は、

一定期間後に起こります。

 

ですから、

こちらが、

「なるほど、共通分母の感覚を持てる」と、

体験を通して実感するまで、

一定の期間が掛かります。

 

子どもが変化するまで、

少しずつさまざまな体験知が積み重なって、

子どもが変化したとき、

「なるほど」と実感できる体験に変わるような

体験知もあります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1393)、(分数  {\normalsize {α}} -555)

 

関連:2023年08月20日の私のブログ記事

「大きい方の分母の倍数を、

小さい方の分母で割る計算で

最小公倍数を見つけるようにするだけで、

「最小公倍数の感覚」が育ち、

分母の異なる分数のたし算を、

「嫌だなぁ」と思うことがなくなります」。