計算問題を見たら、解き方の大筋を思い付く力は、言葉で直接教えることができません。計算の仕方の実況中継を見せることで、何かにリードされていることを伝えることができます。

-(-4 {\Large\frac{1}{6}} )-(+ {\Large\frac{5}{9}} )+(-2 {\Large\frac{7}{12}} )= の

計算の仕方を教えます。

 

まず、

こちら自身の計算の仕方を、

探ります。

 

-(-4 {\Large\frac{1}{6}} )-(+ {\Large\frac{5}{9}} )+(-2 {\Large\frac{7}{12}} )= から、

式の形を見て、

解き方の大筋を決めます。

 

① たし算とひき算だけです。

かけ算も、わり算もありません。

 

② 符号(+ と -)が、

2 つずつ付いています。

符号を決めます。

 

③ 分母の異なる分数です。

分母をそろえます。

 

問題をパッと見て、

数秒間で、

このように決めます。

 

まだ、計算していません。

計算の大筋を決めただけです。

 

それから、

大筋に従って、計算します。

 

このように、

こちら自身の計算は、

解き方の大筋を決めることから始めます。

 

ですから、

解き方の大筋の決め方から、

子どもに教えたいのですが、

説明しようにも、

説明しようのないことです。

 

アレコレ考えてしていることではないからです。

 

計算問題 :

-(-4 {\Large\frac{1}{6}} )-(+ {\Large\frac{5}{9}} )+(-2 {\Large\frac{7}{12}} )= を見たら、

自然に、自動的に、数秒間で、

解き方の大筋が決まります。

 

自分で生み出すというよりも、

解き方の大筋が、

「こうしよう・・」と

浮かび出るような感じです。

 

だから、

次善の策として、

解き方の大筋を決めているこちらが、

いきなり、

こちらの計算の実況中継を見せます。

 

解き方の大筋にリードされているこちらの計算を、

実況中継することで、

子どもに見せます。

 

以下は、

実況中継の一例です。

 

-(-4 {\Large\frac{1}{6}} ) の 2 つの - を示しながら、

「マイナス(-)マイナス(-)、プラス(+)」、

帯分数 4 {\Large\frac{1}{6}} を示して、

「これ」と実況中継します。

 

見て、聞いていた子は、

-(-4 {\Large\frac{1}{6}} )-(+ {\Large\frac{5}{9}} )+(-2 {\Large\frac{7}{12}} )=

+4 {\Large\frac{1}{6}} と書きます。

 

続いて、

-(+ {\Large\frac{5}{9}} ) の - と、+ を示しながら、

「マイナス(-)プラス(+)、マイナス(-)」、

分数  {\Large\frac{5}{9}} を示して、

「これ」と実況中継します。

 

見て、聞いていた子は、

-(-4 {\Large\frac{1}{6}} )-(+ {\Large\frac{5}{9}} )+(-2 {\Large\frac{7}{12}} )=

+4 {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{5}{9}} と書きます。

 

それから、

+(-2 {\Large\frac{7}{12}} ) の + と、- を示しながら、

「プラス(+)マイナス(-)、マイナス(-)」、

帯分数 2 {\Large\frac{7}{12}} を示して、

「これ」と実況中継します。

 

見て、聞いていた子は、

-(-4 {\Large\frac{1}{6}} )-(+ {\Large\frac{5}{9}} )+(-2 {\Large\frac{7}{12}} )=

+4 {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{5}{9}}-2 {\Large\frac{7}{12}} と書きます。

 

ここまでの実況中継で、

問題 -(-4 {\Large\frac{1}{6}} )-(+ {\Large\frac{5}{9}} )+(-2 {\Large\frac{7}{12}} )= の

かっこがなくなります。

 

でも、

「かっこを取ります」のように、

言葉で説明しません。

 

問題 -(-4 {\Large\frac{1}{6}} )-(+ {\Large\frac{5}{9}} )+(-2 {\Large\frac{7}{12}} )= の

計算の仕方を見せています。

 

答えの「出し方」を見せていますから、

「かっこを取ります」と説明すると、

子どもは、

聞いたことを理解しようとしますから、

「出し方」ではなくて、

「入れ方」指導になります。

 

「かっこを取ります」と説明しなくても、

かっこを取る実況中継を見せますから、

子どもはすぐに理解できます。

 

答えの「出し方」の向きを向いたままです。

 

続いて、

かっこの取れた +4 {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{5}{9}}-2 {\Large\frac{7}{12}} を計算します。

 

計算は、ひき算です。

分母をそろえるために、

共通分母を探します。

 

言葉で、

「計算は、ひき算です」、

「左の 2 つ、4 {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{5}{9}} を計算します」、

「この答えから、2 {\Large\frac{7}{12}} を引きます」、

「計算するために、分母をそろえます」、

「だから、共通分母を探します」・・、

このように説明しません。

 

学びの向きを、

答えの「出し方」に固定しておきます。

 

いきなり、

共通分母を探す実況中継を見せます。

 

+4 {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{5}{9}}-2 {\Large\frac{7}{12}} の +4 {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{5}{9}}

6 と、9 を示して、

「6 と、9、18」です。

 

+4 {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{5}{9}} の分母、

6 と、9 を見たら、

共通分母 18 を出す感覚を持っている子です。

 

だから、

6 と、9 を示されて、

「6 と、9、18」と実況中継されたら、

すぐに、

共通分母だと理解できます。

 

そして、

+4 {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{5}{9}} の分母を、

18 にそろえます。

 

分母をそろえる通分と、

ひき算の計算も、

こちらの計算の実況中継を見せてリードします。

 

ダラダラと長くなりますから、

省略します。

 

+4 {\Large\frac{1}{6}} {\Large\frac{5}{9}}-2 {\Large\frac{7}{12}}

 {\Large\frac{3}{18}} {\Large\frac{10}{18}}-2 {\Large\frac{7}{12}}

 {\Large\frac{21}{18}} {\Large\frac{10}{18}}-2 {\Large\frac{7}{12}}

 {\Large\frac{11}{18}}-2 {\Large\frac{7}{12}}= のようになります。

 

次も、

ひき算です、

共通分母を探します。

 

18 と、12 を示して、

「18 と、12、36」です。

 

やはり、

共通分母を出す感覚です。

 

そして、

分母を、36 に合わせてから、

ひき算を計算します。

 

ダラダラと長くなりますから、

省略します。

 

 {\Large\frac{11}{18}}-2 {\Large\frac{7}{12}}=3 {\Large\frac{22}{36}}-2 {\Large\frac{21}{36}}=1 {\Large\frac{1}{36}} です。

 

計算問題 :

-(-4 {\Large\frac{1}{6}} )-(+ {\Large\frac{5}{9}} )+(-2 {\Large\frac{7}{12}} )= を見て、

解き方の大筋を決めたこちらが、

次々に計算していく実況中継を見た子は、

こちらが、

何かにリードされている・・と感じます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -433)、(分数  {\normalsize {α}} -171)