筆算のかけ算を中断して、話している子に、まったくの突然に、計算をリードします。いつでも、他の選択肢を選ぶ力を、体験させます。

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  29 \\ \:\times  \:\:\: 4 \\ \hline \end{array}  }}\\ や、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  78 \\ \:\times  \:\:\: 7 \\ \hline \end{array}  }}\\ のようなかけ算の計算を中断して、

ペチャクチャと話しています。

 

話したいことがあるのでしょう。

計算を中断して、話しています。

 

この子は、

九九の音が取れています。

 

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  29 \\ \:\times  \:\:\: 4 \\ \hline \end{array}  }}\\ の 4 から 9 を見たら、

九九の答え 36 が出ます。

 

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  78 \\ \:\times  \:\:\: 7 \\ \hline \end{array}  }}\\ の 7 から 8 を見たら、

見ただけで、九九の答え 56 が出ます。

 

続いて、

下の 7 から、斜め上の 7 を見たら、

九九の答え 49 が、出ます。

 

しかも、

かけ算の筆算の計算に慣れています。

最初に何をして、

次に何をして・・の

計算の流れです。

 

ただ、

繰り上がりのたし算に、

まだ戸惑っています。

 

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  29 \\ \:\times  \:\:\: 4 \\ \hline \end{array}  }}\\ の繰り上がりのたし算、

8+3= の答え 11 や、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  78 \\ \:\times  \:\:\: 7 \\ \hline \end{array}  }}\\ の繰り上がりのたし算、

49+5= の答え 54 を

すぐに出せないままです。

 

こちらから見ると、

繰り上がりのたし算に戸惑っている・・ですが、

子ども本人は、

筆算のかけ算が苦手との捉え方です。

 

繰り上がりのたし算だけ・・と、

他と切り離して見ることができるのは、

分数や方程式を計算できるこちらのことです。

 

子どもは、

繰り上がりのたし算だけを切り離して、

ここに戸惑っている・・のような見方をできません。

 

筆算のかけ算が苦手なのです。

 

だからなのでしょう。

計算を中断して、ペチャクチャと話しています。

 

このように子どもの状態を理解できますが、

でも、

計算から離れて、話すことは、

子どもの選択です。

 

繰り上がりのたし算への戸惑いが、

子どもを、

計算から離しているのではありません。

 

話し掛けられたのか、

この子から話し始めたのかは、

どちらなのか分かりませんが、

どちらにしても、

計算を中断して、話すことを、

子どもが選んでしています。

 

もちろんほとんどの子は、

自分が選んで話しているとは、

思ってもいないでしょうから、

この子もそうでしょう。

 

ですから、

いつでも、

別の選択肢を選ぶことが可能だなどと、

知りもしないでしょう。

 

だから、

気付くキッカケになるリードをするチャンスです。

 

計算を中断して、話しているいつでも、

話しやめて、

計算に戻る選択は可能です。

 

言葉で説明しても伝わりませんから、

計算に戻るリードを、

突然にし始めます。

 

いつでも、

他の選択に切り替えることを

人はできるのですから、

まったくの突然に、

子どもの計算をリードします。

 

こちらの計算を見せる実況中継が、

適しています。

 

止まっている計算  {\normalsize {  \begin{array}{rr}  78 \\ \:\times  \:\:\: 7 \\ \hline \end{array}  }}\\

7 と 8 を順に示しながら、

「しちはごじゅうろく(7×8=56)」、

7 の真下を示して、

「ここ、ろく(6)」、

「指、ご(5)」です。

 

話している最中に、

まったくの突然に、

計算をリードされても、

子どもはすぐに対応できて、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  78 \\ \:\times  \:\:\: 7 \\ \hline \:\:\:6\end{array}  }}\\ と書いて、

手をパーに開いて、

繰り上がり数 5 を手に取ります。

 

続けて、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  78 \\ \:\times  \:\:\: 7 \\ \hline \:\:\:6\end{array}  }}\\ の 7 と 7 を、

下から斜め上に示しながら、

「しちしちしじゅうく(7×7=49)」、

子どもが指に取った 5 を触って、

「ご(5)足して、ごじゅうし(54)」、

78 の 7 の真下を示して、

「ここ」です。

 

実況中継を見て、聞いていた子は、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  78 \\ \times  \:\:\: 7 \\ \hline 546\end{array}  }}\\ と書きます。

 

このリードで、

いつでも、

他の選択肢を選ぶことができる体験を、

子どもにさせたことになります。

 

何も言わないで、

突然に、リードを終えます。

 

すると、

子どもの心に、

強い印象が残ります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -443)、(×÷  {\normalsize {α}} -096)