は、
因数分解の問題です。
因数分解に慣れてきたこの子は、
式の形を見ています。
2 次 3 項式と呼ばれる形の因数分解です。
「」は、2 次の項です。
「 」は、1 次の項です。
「」は、
0 次の項(定数項)です。
このように、
2 次で、
3 つの項ですから、
2 次 3 項式です。
ただ、
この子は、
2 次 3 項式という名前を知らないようです。
「 」と、
「 x 」と、
「定数項( x のない)」と、
3 つに別れている形は、
見えているようです。
そして、
のような
「たすき掛け」を見つけると、
と、
因数分解できることを知っています。
でも、
「 」に付いている数 2 と、
定数項 から、
を
探し出せないようです。
だから、
解き方を聞かれます。
さて、
この子には、
無言で、
見ている前で、
を書くだけの
とても非常識な教え方をしています。
実は、
この子は、
小学 5 年です。
この子の内面の主体性を
同時に育てることを意識して、
計算スキルを育てた結果です。
計算スキルだけを育てたとしたら、
残念ながら、
小学 5 年で、
高校レベルの因数分解を解くような
このような結果を得ることが難しいでしょう。
主体性を、
つまり、
刺激に対して反応を選ぶ力や、
自覚の力を育てれば、
「どのような計算を自分ができるのか?」を、
自己評価できますから、
このような育ちが可能です。
しかも、
毎日、
20~30 分程度の
計算スキルと主体性を育てる
練習だけなのです。
いずれ、
詳しくお話しできることを
願っていますが・・。
普通、
もう少し丁寧な教え方をすることの方が、
実は多いのです。
「たすき掛け」の探し方は、
試行錯誤です。
組み合わせを、
順に試すだけです。
の
「」の 2 は、 です。
これから、
「たすき掛け」の左側を、
のように、
上を 1 に、下を 2 に固定します。
また、
定数項 は、
に分けられます。
これから、
「たすき掛け」の右側は、
か、
か、
か、
のどれかです。
試行錯誤で試す「たすき掛け」は、
か、
か、
か、
になります。
試します。
例えば、
1 番目の でしたら、
左下と右上を、斜めに掛けて、上に、
左上と右下を、斜めに掛けて、下に書けば、
です。
これを、
縦に足せば、
です。
の
の
になりません。
ですから、
1 番目の は、
正しい「たすき掛け」ではありません。
同じように計算します。
2 番目は、
です。
ではありません。
3 番目は、
です。
ではありません。
4 番目は、
です。
と同じです。
ですから、
4番目 が、
正しい「たすき掛け」です。
このような試行錯誤で、
「たすき掛け」を探します。
4 通り、
確かめるだけです。
文字に書くと長くなりますが、
じきに慣れて、
すぐ探せるようになります。
(基本 -509)、(分数 -213)