14-3= と、
14-13= の式の違いは、
ほんのわずかです。
この計算を習う子は、
自力で答えをだせるようになることに
気持ちを集中させています。
14-3= と、
14-13= のわずかな式の違いを
気にする余裕がありません。
だから、
14-3= と、
14-13= の式の違いを見分けられません。
その結果、
14-3= の答えを、
14-13= の答えのように、
1 としてしまうことがあります。
そして、
14-3=1 と書きます。
あるいは、
14-13= の答えを、
14-3= の答えのように、
11 としてしまうことがあります。
そして、
14-13=11 と書きます。
計算の仕方を知らないのではなくて、
14-3= と、
14-13= の式の違いを、
見分けることができないからです。
さて、
答えの出し方を、
次のように、
こちらの計算の実況中継を見せて教えます。
14-3= の 14 の 1 を隠して、
「し引くさん、いち(4-3=1)」、
隠していた 1 を見せて、
「じゅういち(11)」、
= の右を示して、
「じゅういち(11)」です。
このリードを見ていた子は、
14-3=11 と書きます。
また、
14-13= でしたら、
4 と 3 を順に示しながら、
「し引くさん、いち(4-3=1)」、
= の右を示して、
「いち(1)」です。
やはり、
見ていた子は素直に、
14-13=1 と書きます。
子どもは、
自力で答えを出したいと、
強く思っています。
だから、
教えるのは、
このような答えの出し方だけです。
14-3= の答えの出し方を教える前に、
3 を示して、
「ただのさん(3)です」、
「前に、いち(1)が付いていません」と、
14-3= の式そのものを説明したら、
式の形を意識するはずです。
同じように、
14-13= の 3 を示して、
「前に、いち(1)が付いています」、
「ただのさん(3)ではありません」のように、
14-13= の式の形を説明すれば、
やはり、
式の形を意識して、
14-3= と、
14-13= の式の形の
わずかな違いを区別できるようになるはずです。
自力で答えを出すことに
強い興味があるのですが、
このように説明されれば、
興味がなくても、
説明を聞いて理解するだけですから、
「ふ~ん、そうなんだ・・」のようになります。
だからあえて、
このような式の形の見方を、
説明しないようにします。
説明を待つ子になることで、
「答えの出し方をつかみ取る」気持ちが、
弱くなるからです。
(基本 -575)、(+- -324)