24+8= の 2 を隠して、4+8=12 と足してから、2 を見せて、「さんじゅうに(32)」とする計算は、4+8= を見たら、答え 12 が出る力を利用する計算です。筆算の繰り上がり計算に似ていますが、そうではありません。

13+7= は、

1 を隠して、

3+7= が見えるようにしてから、

「じゅう(10)」、

隠していた 1 を見せて、

「にじゅう(20)」と教えます。

 

この実況中継を見て学んだ子は、

13+7=20 と書きます。

 

続いて、

14+7= の 1 を隠して、

4+7= が見えるようにしてから、

「じゅういち(11)」、

隠していた 1 を見せて、

「にじゅういち(21)」と教えます。

 

この実況中継を見て学んだ子は、

14+7=21 と書きます。

 

2~3 問か、

4~5 問、

実況中継を見せる教え方で、

子どもと一緒に計算すれば、

実況中継を見て学んだ子は、

自力で計算できるようになります。

 

この子は、

鉛筆を持っていない手の人差し指で、

自分で 1 を隠してから、

こちらが実況中継で見せたように計算します。

 

自分に合うように工夫しています。

 

 

でも、この子は、

22+4= や、22+5= の計算を、

つかめなくて、

混乱します。

 

22+4= の十の位の 2 を隠して、

2+4= が見えるようにして、

「ろく(6)」、

隠していた 2 を見せて、

「にじゅうろく(26)」と教えます。

 

この実況中継を見ていた子は、

22+4=26 と書きます。

 

でも、

頭の中は、

「???・・」のような感じです。

混乱しています。

 

22+5= も、

同じような実況中継を見せます。

 

22+5= の十の位の 2 を隠して、

2+5= が見えるようにして、

「しち(7)」、

隠していた 2 を見せて、

「にじゅうしち(27)」と教えます。

 

この実況中継を見ていた子は、

22+5=27 と書きます。

 

13+7= と、

22+4= の計算の仕方が、

同じように見えるはずなのに、

期待通りにならなくて、

大きく違って見えるようです。

 

混乱しています。

 

 

混乱自体は、

気になりません。

子どものことです。

 

算数や数学の新しい計算を知ると、

混乱することが多いからでもあります。

 

でも、

混乱の影響は、

気になります。

 

この混乱で、

13+7= や、

14+7= の計算への悪い影響が、

あるのかないのかが、気になります。

 

 

この子は、

内面で頑張ったのでしょう。

 

13+7= や、14+7= の計算で、

混乱していません。

 

22+4= や、22+5= の計算で、

混乱しているだけです。

 

 

既に、

混乱している子が、

更に混乱する危険がありそうですが、

6+12= の計算の仕方を、

実況中継で見せます。

 

6+12= の 1 を隠して、

6+2= が見えるようにしてから、

「はち(8)」、

隠していた 1 を見せて、

「じゅうはち(18)」と教えます。

 

この実況中継を見ていた子は、

6+12=18 と書きます。

 

心配していたように、

混乱しています。

 

 

でもこの子は、

混乱が、

他に広がらないで、

13+7= や、14+7= は、

自力で計算できます。

 

13+7= や、14+7= の計算の仕方と、

22+4= や、22+5= や、6+12= の

計算の仕方は、微妙に違います。

 

このわずかな違いが、

この子は気になり、

混乱しているようです。

 

 

さて、

13+7= や、14+7= の計算の仕方は、

「繰り上がり計算」に似ていますが、

ここで紹介している計算の仕方は、

繰り上がり計算ではありません。

 

24+8= で、

「繰り上がり計算」と、

ここで紹介している計算の違いを説明します。

 

24+8= を筆算に書くと、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 24 \\ +\:\:\: 8 \\ \hline \end{array} }} \\ です。

 

筆算のたし算は、

一の位の 4+8=12 の 2 を、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 24 \\ +\:\:\: 8 \\ \hline \:\:\:\:2\end{array} }} \\ と書いて、

1 が、繰り上がり数です。

 

十の位の計算は、

十の位の 2 に、

繰り上がり数 1 を足して、

2+1=3 として、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 24 \\ +\: \:\:8 \\ \hline\:\:32\end{array} }} \\ と書きます。

 

「繰り上がり計算」は、

繰り上がり数 1 を足します。

 

 

一方で、

24+8= のここで紹介している計算は、

2 を隠して、

4+8=12 と計算して、

隠していた 2 を足します。

 

12 の 1 に、2 を足します。

だから、

1+2=3 になって、

24+8=32 です。

 

(基本  {\normalsize {α}} -581)、(+-  {\normalsize {α}} -327)