分数の四則混合までの算数の計算で、
できたはずの計算が、
できなくなっていることを知り、
「忘れたの?」と思ってしまうことが、
数カ所あります。
以下は、
その代表的な 2カ所です。
筆算のかけ算の繰り上がりのたし算で、
瞬時にできたはずのたし算に、
モタモタしている子を見て、
「忘れたの?」と
思わず感じてしまうことがあります。
例えば、
の計算です。
4×8=32 と計算して、
と書いて、
指に、繰り上がり数 3 を取り、
4×2=8 と計算してから、
指に取った 3 を見て、
8+3=11 と計算して、
と書きます。
繰り上がりのたし算 8+3= の答え 11 を、
楽にスッと出せるはずです。
でも実際は、
繰り上がりのたし算 8+3= に、
とてもモタモタするのが普通です。
たし算の指が取れている子ですから、
問題 8+3= だけであれば、
8+3= を見たらすぐ、
答え 11 が出ています。
このたし算の力は、
少しも衰えていません。
試しに、
8+3=、6+7=、5+9=、のようなたし算
25問を計算させると、
20~30秒で計算できます。
つまり、
子どもには、
問題 8+3= と、
筆算のかけ算 の中の
繰り上がりのたし算 8+3= は、
まったく関連のない違う計算です。
筆算のかけ算 の中の
8+3= のたし算は、
ここで、初めて習う計算です。
でも、
こちらには、
問題 8+3= と、
筆算のかけ算 の中の
8+3= のたし算は、
まったく同じたし算ですから、
モタモタとしている子どもを見ると、
「忘れたの?」と、
自然に感じてしまいます。
このように、
「忘れたの?」と、感じることを知っていると、
筆算のかけ算 の中の
8+3= のたし算を
モタモタと計算している子を、
優しく受け止めることができます。
さて、
別の計算です。
47÷3-17÷3= の一部分の
47÷3= や、
17÷3= を計算できない子を見て、
やはり、
「忘れたの?」と、
思わず感じるものです。
このような四則混合の中の計算は、
モタモタではなくて、
手が出ないのです。
計算できなくなっています。
47÷3= だけの計算でしたら、
子どもは、
47÷3==15 とできます。
四則混合 47÷3-17÷3= の一部分の
47÷3= は、
まったくできなくなることが、
多くの子に起こります。
ここも、
こうなる子が多いと知っていると、
こうなった子を、
優しく受け止めることができます。
(基本 -701)、(×÷ -144)、(分数 -300)