x の項が欠けた 2次方程式の解き方を、解の公式を指定することで、b=0 に気付かせようとしています。

2次方程式は、

 {ax^{2}+bx+c=0} と書くことが多いようです。

 

この解は、

 {x^{2}} や、 {x^{}} に付いている a と、b と、

 {x^{}} のない c から、

 {x^{}}{\Large\frac{-b±\sqrt{b^{2}-4ac\:\:\:\:\:}}{2a}} です。

 

a が、0 であれば、

bx+c=0 ですから、

2次方程式ではなくて、

1次方程式になります。

 

だから、

a は、0 ではない数や記号です。

 

 

でも、

b は、0 であっても、

構いません。

 

b が、0 であれば、

2次方程式  {ax^{2}+bx+c=0} は、

 {ax^{2}+0x+c=0} になります。

 

0x は、

0×x ですから、

かけ算を計算して、0 です。

 

普通は、

書きませんから、

 {ax^{2}+0x+c=0} を、

普通、 {ax^{2}+c=0} と書きます。

 

 

流れだけを追います。

 

 {ax^{2}+bx+c=0} で、

b=0 から、

 {ax^{2}+0x+c=0} になり、

 {ax^{2}+c=0} です。

 

ほとんどの子が、

この流れでしたら、

納得して受け入れます。

 

でも、

この流れを、

逆向きの流れにして、

少しだけ、さかのぼるようにすると、

戸惑う子が多いのです。

 

例えば、

 {ax^{2}+c=0} から、

b=0 と理解して、

 {ax^{2}+0x+c=0} とするように、

逆向きの流れにして、

さかのぼるようにすると、

とても難しくなるのが普通です。

 

 

ここを問われているのが、

 {3x^{2}-12=0} の解き方に、

解の公式を指定された問題です。

 

x の項がないことから、

x の係数が、0 と、

できそうで、

できない難しい問題です。

 

つまり、

x の項がないことから、

b=0 に気付くことを、

この問題で、問われています。

 

 

子どもから、

 {3x^{2}-12=0} に、

「どうやるの?」と聞かれたら、

子どもの目の前で、

無言のまま、

 {3x^{2}+0x-12=0} を書くだけの教え方が。

お勧めです。

 

こちらが書いた式  {3x^{2}+0x-12=0} を、

子どもはジッと見ます。

 

そして、

「あっ、そうか!」のような感じになります。

 

発見というよりも、

「どうして気付かなかったのか・・・」のような

自力で気付いたはずなのに・・・のような

複雑な感情なのでしょう。

 

 

それから子どもは、

 {3x^{2}+0x-12=0} から、

a=3 、b=0 、c=-12 を、

解の公式に代入して、

 {x^{}}{\Large\frac{-0±\sqrt{0^{2}-4・3・(-12)\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:\:}}{2・3}} と、

書いてしまいます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -721)、(分数  {\normalsize {α}} -311)