= を、
計算できない子です。
この子の今の育ちのレベルでは、
こちらに、
「計算の仕方」を聞くことです。
選ぶとはなく選んだ結果でしょう。
この子の内面のレベルは、
少しだけ育っていますが、
「自分自身に聞くこと」のように、
他の選択肢を思い付くレベルまで、
問題を解く流れに組み込んで、
導くようにします。
もっとも、
聞くこともできなくて、
ジッと座ったままで、
ボ~ッとするレベルではありません。
このレベルですと、
こちらが気づくのを、
待つとはなく待つやり方です。
ボ~ッとするだけのレベルの子は、
数学の計算のレベルが、
= を計算するまで、
育っているとしても、
選ぶことができる力のレベルは、
幼児レベルのままです。
内面の育ち方に、
とても大きなアンバランスがあります。
つまり、
知性面の伸びが目立ち、
精神面や社会情緒面が劣ります。
さて、
= の続きを、
こちらに聞いた子に、
を示して、
「わり算」と教えて、
を示して、
「分数の形」と教えて、
「分数のわり算は、
かけ算に変えるから・・・」のように、
言葉で説明して、
教えることができます。
でも、
このような教え方をすると、
今のこの子に計算できない
= を、
計算することだけを教えています。
「こちらに聞く」こと以外の
別の選択肢を思い付くような
この子の内面を育てていないことになります。
なお、
「こちらに聞くこと」以外の選択肢で、
今のこの子に選ぶようになってほしいのが、
「自分自身に聞くこと」です。
を、「分数の形」と見る力があります。
「分数のわり算は、
の右の分数の分母と分子を入れ替えて、
を、 に入れ替えて、
わり算を、かけ算に変えて計算すること」を、
知っています。
つまり、
「自分自身に聞くこと」を選べば、
を、「分数の形」と見て、
「分数のわり算は、
の右の分数の分母と分子を入れ替えて、
を、 に入れ替えて、
わり算を、かけ算に変えて計算すること」が、
できる子です。
自力で、
= と
書き換えることができます。
このように考えて、
= の続きを、
こちらに聞いた子が、
「自分自身に聞くこと」もできることに、
「あぁ、そうか!」と気づくように導きます。
以下のようなリードで、
「自分自身に聞くこと」に、
気づかせることができるようです。
= の「かっこ」全体を示して、
「これ、ここ」とリードして、
= の右に移します。
リードされた子は、
= と
書きます。
次に、
を示して、
「掛ける()」です。
このリードで、
= と、
この子が書き足します。
そして続けて、
= の
を示して、
「上、2a」、
「下、1」です。
ここまでくると、
子どもは、
「なぁんだ・・・」、
「分数のわり算のような計算だ・・・」と気づいて、
= と
書きます。
この子の知っていることだけで、
= と、
書き換えていることに気づいて、
「自分でもできた・・・」となります。
つまり、
「自分自身に聞くこと」が育ち始めます。
(基本 -752)、(分数 -328)