計算問題に取り組む子の解決課題は、2つです。自力で答えを出すことができないか、あるいは、一定の速いスピードで答えを出すことができないかのどちらかです。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 27 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\ の筆算のたし算を計算しています。

 

計算問題を解いている子の解決課題は、

① 自力で答えを出すことができない、

あるいは、

② ある程度の速いスピードで答えを出せない、

このどちらかと、

シンプルにします。

 

 

自力で答えを出せない子には、

自力で答えを出せるようになる手伝いをすれば、

この子の解決課題が、解決します。

 

自力で答えを出せるかどうかは、

様子を見れば評価できます。

 

こちらが手伝って、

自力で答えを出せる子になったかどうかは、

計算させてみれば評価できます。

 

そうなっていなければ、

さらに手伝うだけの話です。

 

ある程度の速いスピードで答えを出せないことも、

同じように、

評価することもできれば、

手伝うこともできます。

 

計算問題の解決課題を、

この 2つに絞ったために、

このようなスッキリとした話になります。

 

 

集中が切れて、ボ~ッとしているのでしたら、

「②」です。

 

答えを出していないのですから、

ある程度の速いスピードで答えを出せないことを、

この子の今の解決課題とします。

 

いたずら書きに夢中になっていても、

やはり、「②」です。

 

子どもが出していることは、いたずら書きです。

計算の答えは、出していません。

 

 

さて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 27 \\ +\: 15 \\ \hline\:\:32\end{array} }} \\ と答えて、

「×」が付いても、

自力で直せなくて、

「どうやるの?」と聞かれたら、

「①」です。

 

間違えている答えを、

自力で、正しい答えに直せないのですから、

自力で答えを出すことができない子です。

 

間違えた答えを、

自力で直せないことが、

この子の解決課題ではありません。

 

自力で、

答えを出すことができないことが解決課題です。

 

この子から、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 27 \\ +\: 15 \\ \hline\:\:32\end{array} }} \\ の直し方を、

「どうやるの?」と聞かれたら、

すぐに、

次のようなリードをして、

正しい答え  {\normalsize { \begin{array}{rr} 27 \\ +\: 15 \\ \hline\:\:42\end{array} }} \\ に書き直させてしまいます。

 

すぐにリードするのが、

とても大事なコツです。

 

 

「どうやるの?」と聞かれた直後が、

子どもの習う気持ちが

最も強いときです。

 

教えるチャンスです。

 

習う気持ちが最も強いときに

教えることで、

子どもの学びが深くなります。

 

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 27 \\ +\: 15 \\ \hline\:\:32\end{array} }} \\ の誤答を残したまま、

7 と 5 を示して、

「7+5=12」と計算して、

子どもが書いている答えの 2 を示して、

「合っている」、

「指、1」とリードします。

 

続いて、

2 と 1 を示して、

「2+1=3」と計算して、

子どもが指に取った 1 を触って、

「1 増えて、4」、

子どもが書いている答えの 3 を示して、

「ここ、4」とリードします。

 

「あぁ、そうだった」、

「1 が、あった」のように納得して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 27 \\ +\: 15 \\ \hline\:\:42\end{array} }} \\ と書き直します。

 

 

自力で答えを出せない子どもの解決課題は、

こちらの答えの出し方を、

実況中継で見せる教え方が、

子どもには共感できる学び方になっています。

 

こちらの答えの出し方を見ている子は、

「なるほど、そうするのか・・・」と、

共感できますから、

すぐに学ぶことができます。

 

 

さて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 27 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }} \\ の筆算のたし算を、

ダラダラと計算している子の解決課題は、

速いスピードで答えを出せないことです。

 

ダラダラとしていることが、

解決課題ではありません。

 

ですから、

この解決課題も、

こちらの答えの出し方を見せれば、

同時に、

答えを出すスピードも見せることができます。

 

見ている子どもは、

こちらの答えを出すスピードに共感できて、

「そうか、このスピードで計算するのか・・・」で、

同じような速いスピードで、

自らも答えを出すようになります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -806)、(+-  {\normalsize {α}} -431)