多くのことを教えたい気持ち、例えば、似ている他の問題にも通用するような教え方をしてしまうことを理解して、間違えて計算したその問題だけが正されるようなリードをします。

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 48 \\ +\: 64 \\ \hline102\end{array} }} \\ と間違えた子に、

正しい答え  {\normalsize { \begin{array}{rr} 48 \\ +\: 64 \\ \hline112\end{array} }} \\ に書き直すリードをします。

 

繰り上がり数 1 の足し忘れです。

よくあるミスです。

 

次のようなリードをすることで、

20秒くらいの短い時間で、

間違えている答え 102 を、

正しい答え 112 に書き直させます。

 

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 48 \\ +\: 64 \\ \hline102\end{array} }} \\ の 8 と 4 を無言で示しながら、

「はち足すし、じゅうに(8+4=12)」と、

声に出して足して、

誤答  {\normalsize { \begin{array}{rr} 48 \\ +\: 64 \\ \hline102\end{array} }} \\ の 2 を示して、

「合っている」、

「指、1」です。

 

リードされた子は、

指を 1本伸ばします。

 

続いて、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 48 \\ +\: 64 \\ \hline102\end{array} }} \\ の 4 と 6 を無言で示しながら、

「し足すろく、じゅう(4+6=10)」と、

声に出して足して、

子どもが指に取った 1 を触って、

「いち(1)増えて、じゅういち(11)」と言ってから、

誤答  {\normalsize { \begin{array}{rr} 48 \\ +\: 64 \\ \hline102\end{array} }} \\ の 1 と 0 を示して、

「ここ、いち(1)といち(1)」です。

 

子どもはすぐに、

102 の 0 を消して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 48 \\ +\: 64 \\ \hline112\end{array} }} \\ と書き直します。

 

 

簡単そうで、

実は、

とても難しいリードです。

 

間違えた計算  {\normalsize { \begin{array}{rr} 48 \\ +\: 64 \\ \hline102\end{array} }} \\ だけを、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 48 \\ +\: 64 \\ \hline112\end{array} }} \\ と書き直すことだけに、

狭く絞ることが難しいのです。

 

どうしても、

他の同じような筆算のたし算、

例えば、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 85 \\ +\: 15 \\ \hline \end{array} }}\,\,\,\,や、{\normalsize { \begin{array}{rr} 68 \\ +\: 47 \\ \hline \end{array} }} \\ も、

繰り上がり数 1 を、

確実に足すことができるようにしようとします。

 

だから、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 48 \\ +\: 64 \\ \hline112\end{array} }} \\ と書き直させた後、

「指、1 だよ」のように、

念を押したりします。

 

あるいは、

間違えた計算  {\normalsize { \begin{array}{rr} 48 \\ +\: 64 \\ \hline102\end{array} }} \\

どこが間違いなのかを、

子どもに探させたりします。

 

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 48 \\ +\: 64 \\ \hline102\end{array} }} \\ を計算し直して、

 {\normalsize { \begin{array}{rr} 48 \\ +\: 64 \\ \hline112\end{array} }} \\ と書き直させることよりも、

難しいことです。

 

「どこが間違いなのか?」を、

探すことができるのは、

筆算のたし算を、

正しく計算できるようになってから後です。

 

今のこの子は、

繰り上がり数 1 を足し忘れるレベルです。

 

正しく計算できるようになる手前です。

 

「どこが間違いなのか?」を、

探すことはできないでしょう。

 

 

間違えた計算  {\normalsize { \begin{array}{rr} 48 \\ +\: 64 \\ \hline102\end{array} }} \\ の直し方を、

この計算のミスを正すことだけに、

狭く絞り込んでリードすることは、

このようにとても難しいことです。

 

アレコレと、

もっと多くのことを教えたい誘惑があるからです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -832)、(+-  {\normalsize {α}} -446)