や、
と計算して、
「×(バツ)」が付きます。
繰り上がり数の足し忘れです。
正しくは、
や、
です。
この子は、
「×(バツ)」が付いているのに、
まったく気にしていません。
さて、
このような計算ミスに、
子どもは普通、とても鈍感です。
まったく気にしない子が、普通です。
子どもにしたら、
体を使うゲームは、
ミスするものだからです。
立って歩くことや、
母国語を聞いて話すことを、
ミスの連続で修得しているからです。
つまり、
ミスだとは、思っていないのです。
学びそのものなのです。
子どもが、
ミスを気にするようになるのは、
ミスを気にするようなことを学んで、
そして、修得したからです。
「また、間違えた!」や、
「間違えないように計算してね!」などと、
言われ続けていることで、
ミスを気にすることを学び、
そして修得した結果、
ミスを気にする子に変わります。
ミスを気にすることを、
教えようと意図していなくても、
教えてしまったから、
ミスを気にする子に育ってしまったのです。
ですから、
繰り上がり数の足し忘れで、
の計算に、「×(バツ)」が付いても、
まったく気にしていないこの子を、
そのまま受け入れてしまいます。
「間違えて、×(バツ)が付いたのに、
気にしていない」、
「困った子だ」と、思いません。
言いません。
この子に教えたいことは、
繰り上がり数を足すことです。
ミスを気にすることを、
教えないようにします。
ミスを気にしないようにして、
繰り上がり数を足すことを教えるのですから、
の答え 20 を残したまま、
こちらがリードして、
計算し直すようにします。
の 5 と 5 を示しながら、
「5+5=10」と足して、
消さないで残した答え 20 の 0 を示して、
「合っている」、
「指、1」です。
ミスしたことをまったく気にしないリードです。
そして、
2つの 15 の 1 を示しながら、
「1+1=2」と足して、
子どもが指に取った 1 を触って、
「1 増えて、3」、
消さないで残した答え 20 の 2 を示して、
「ここ、3」です。
ミスをとやかく言われないで、
計算し直すことを見せられた子は、
繰り上がり数の足し忘れに気付いて、
と書き直します。
このような実況中継型リードをすれば、
ミスそのものを、
学びにすることができます。
(基本 -940)、(+-
-506)