「整数」-「分数」の計算を見て、たくさんのことに気付いていながら、「まったく思い出せない」と、間違えた自己評価をしている子です。「すでにたくさんのことに気付いています」と、気付かせます。

2- {\Large\frac{5}{6}}=  の答えの出し方を、

まったく何一つ思い出せないから、

何もできないと思い込んでいる子です。

 

そうではないことを、

リードして気付かせます。

 

 

問題  2- {\Large\frac{5}{6}}=  の全体を示して、

「何算?」と聞きます。

 

「当たり前のことを聞くな・・・」のような感じで、

「ひき算」と答えます。

 

ひき算であることを、

思い出しています。

 

 

次に、

「どっちから、どっちを引く?」と聞きます。

 

分かりきったことですから、

面倒な感じで、

問題  2- {\Large\frac{5}{6}}=  の左の 2 を示して、

それから、右の  {\Large\frac{5}{6}} を示して、

「こっちからこっちを引く」と答えます。

 

ひき算は、左から右を引くことを

思い出しています。

 

自分が思い出していることを

意識していないだけです。

 

 

続いて、

「引ける?」と聞きます。

 

まだ面倒そうに、

「引けない」と答えます。

 

このままでは、

引けないことを思い出しています。

意識していないだけです。

 

 

ここまできたら、

「どうしたらいい?」と聞きたくなりますが、

もう少しステップを小さくして、

「どっちを変える?」のように聞きます。

 

こうなると、少し真剣になり、

問題  2- {\Large\frac{5}{6}}=  の左の 2 を示して、

「こっち」と答えます。

 

この子は、

ひき算と気付いています。

 

左から右を引くと、気付いています。

 

この問題は、

引けないと、気付いています。

 

引くことができるように、

左を変えると気付いています。

 

と、

これだけ多くのことを、

意識していないだけで、

この子はすでに、

気付いていることに気付かせます。

 

 

そうしたら、

左の変え方を聞きます。

 

問題  2- {\Large\frac{5}{6}}=  の左の 2 を示して、

「どのように変える?」です。

 

「分からない」と答えてくれるでしょう。

 

多くのことに気付いていることに、

気付いた後ですから、

2 の変え方を思い出せないだけであることを、

ハッキリと意識できます。

 

 

ここまでリードしてから、

「この 2 の 1 を、 {\Large\frac{6}{6}} に変えること」、

「2 が、1 {\Large\frac{6}{6}} に変わること」を教えれば、

2- {\Large\frac{5}{6}}=1 {\Large\frac{6}{6}} {\Large\frac{5}{6}}=  と、

この子は、書き換えます。

 

そしてこの子は、

- の左の整数 2 の、

ひき算ができるような変え方を、

印象深く心に刻み込みます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -866)、(分数  {\normalsize {α}} -372)