わり算 36÷3= を、
筆算に書かないで、
このまま計算して、
答え 12 を出して、
36÷3=12 と書く問題です。
目の焦点の絞り方を工夫するだけです。
36÷3= の 36 の 3 と、
÷3 の 3 を、この順に見て、
3÷3=1 と答えを出して、
36÷3=1 と書きます。
目の焦点を絞る位置を、
少しずつ動かすだけです。
続いて、
36÷3=1 の 36 の 6 と、
÷3 の 3 を、この順に見て、
6÷3=2 と答えを出して、
36÷3=12 と書きます。
やはり、
目の焦点を絞る位置を、
少しずつ動かすだけです。
でも、
このような目の焦点の絞り方を、
36÷3= を計算するレベルの子が、
自力で発見することは、
とても難しいことになります。
3×9=27 の九九の答え 27 よりも、
36÷3= の 36 が大きいことから、
3×10=30、
3×11=33、
3×12=36 と自力で九九を広げることで、
36 になるのは、
3 に 12 を掛けたときを発見して、
36÷3=12 を発見する子はいます。
36÷3= の 36 の 3 だけを見て、
次に、
÷3 の 3 だけを見て、
3÷3=1 と計算して、
36÷3= の = の右を見て、
36÷3=1 とするような
目の焦点の絞り方を、
自力で発見する子は、
とても少ないようです。
ゼロではないでしょうが、
このような目の焦点の絞り方を、
少しずつ動かすことを発見できる子は、
とても少ないようです。
九九を、
3×12=36 と広げることもできなくて、
特殊な目の焦点の絞り方を
発見することもできなければ、
36÷3= を見て、
「できない」、
「助けてもらいたいなぁ」と思って、
ジッとしてしまうのが普通です。
九九を、
3×12=36 と広げる主体性がないのですから、
つまり、
主体性のレベルが低いのですから、
反応性の依存が優位のままに、
助けられるのをジッと待つことは、
この子にしたら、
とても自然な振る舞いです。
実は、
これは、優先順位の決め方になっています。
今のこの子は、
助けられるのをジッと待つことが、
第一優先になっています。
主体性の率先力で、
「どうやるのですか?」と聞くことを、
第一優先にすれば、
ジッとすることを選ばなくなります。
行動のこのような優先順位付けを、
今とは別のものに入れ替えることは、
時間が掛かります。
ですが、
36÷3= の目の焦点の絞り方を、
この子に教えることに組み込んで、
行動の優先順位付けの入れ替えを
この子に起こすようにすれば、
やがて、自主的に、
「どうやるのですか?」と聞くことが、
第一の優先に変わります。
(基本 -903)、(×÷ -167)