「できてもできなくても、どちらでも」より少しだけ強く、「できたらうれしいなぁ」くらいに期待すれば、子どもは負担に感じることなく、期待されていることも感じるようです。3けた×1けたの筆算のかけ算の百の位の数を隠せば、2けた×1けたの筆算のかけ算になります。「できたら・・・」と、曖昧に期待します。

{\normalsize {\begin{array}{rr}\:120 \\ \:\:\times\:\:\:\:\:\: 2\\ \hline \end{array}}}\\  の 1 を、

無言で隠すだけのリードです。

 

何も言いません。

何も、教えません。

ただ、1 を隠すだけです。

 

すると、

子どもには、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:\:20 \\ \:\times  \:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array}  }}\\  が見えます。

 

2けた×1けたです。

 

この子は、

楽に計算することができます。

 

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:\:20 \\ \times  \:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \:\:\:\:\:40\end{array}  }}\\  です。

 

 

実は、

{\normalsize {\begin{array}{rr}\:120 \\ \:\:\times\:\:\:\:\:\: 2\\ \hline \end{array}}}\\  の 1 を、

無言で隠した後、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:\:20 \\ \:\times  \:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array}  }}\\  を見た子が、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:\:20 \\ \times  \:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \:\:\:\:\:40\end{array}  }}\\  と書くかどうかは、

こちらの気持ち次第です。

 

言葉で説明することが難しい内容ですが、

論理的な理解ではなくて、

感覚的な理解のために、

説明します。

 

 

2けた×1けたを、

速いスピードで、楽に計算できる子です。

 

だから、

「1 を隠します」、

「すると、2けた×1けたが見えます」、

「楽に計算できます」のような感じの気持ちを、

こちらが持ってしまうと、

とても強い気持ちになります。

 

子どもの負担になります。

 

{\normalsize {\begin{array}{rr}\:120 \\ \:\:\times\:\:\:\:\:\: 2\\ \hline \end{array}}}\\  の 1 が隠されたために、

 {\normalsize {  \begin{array}{rr}  \:\:\:20 \\ \:\times  \:\:\:\:\:\:\: 2 \\ \hline \end{array}  }}\\  が見えても、

こちらの強い気持ちに圧倒された子は、

小さくなっていますから、

答えを書こうにも書けません。

 

動けないのです。

 

だからといって、

「できても、できなくても、

どっちでもいいけどね!」、

「できるなら、答えを書いてほしいなぁ」と、

このような気持ちでは、

この子の意欲が薄れてしまいます。

 

やはり、

期待されていないと、

子どもは動けないようです。

 

ですから、

「できるはず」の強さより弱く、

「どっちでもいい」の弱さよりも強い

この間のような気持ちで、

「期待はしているけれども・・・」のような

曖昧な気持ちがピッタリです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -935)、(×÷  {\normalsize {α}} -170)