2÷1= のこちらの教え方を、盗んでいる子です。こちらがこの子に教えることを、この子は、自分自身に教えています。でも、不安なようです。

2÷1=  は、

少しの飛躍が必要な問題です。

 

1の段の九九を唱えて、

1×2=2  を見つけて、

2÷1=2  と計算します。

 

これは、

子どもが自力で計算するときの

答えの出し方です。

 

こちらが教えるときは、

内容は同じなのですが、

少し違う順になります。

 

 

2÷1=  を、

「分からない」と聞かれたら、

こちらは、即、

= の右を示して、

「に(2)」とリードして、

子どもに、

2÷1=2  と書かせてしまいます。

 

そして、

÷1 の 1 と、

子どもが書いた答え 2 と、

2÷ の 2 を、

この順に示しながら、

「いんにがに(1×2=2)」と、

九九だけを言います。

 

こちらが、

このような教え方をすると、

見抜いている子は、

「1の段の九九は、どうするのだろうか?」と

九九に、

つまり、

やり方に気持ちを置かないようです。

 

2÷1=  の答えの当たりを、

「えぇと、答えは、2 らしい」とだけして、

2÷1=2  と書いてしまいます。

 

つまり、

こちらが、

いきなり答えから言い始めると

見抜いています。

 

そして、

頭の中で、静かに、

2÷1=2  を見て、

÷1 の 1 と、

自分が書いた答え 2 と、

2÷ の 2 を、

この順に見ながら、

1×2=2  になっていることを確かめます。

 

こちらの教え方を

盗んでいます。

 

 

それでも、

正しいのかどうか不安なようです。

 

「2 でいいのですか?」と、

こちらに聞きます。

 

「1の段を使うのですか?」ではありません。

「1×2=2  から、2 ですか?」でもありません。

 

自分が当たりを付けて書いた答え 2 が、

正しいのかどうかだけを聞いています。

 

「分からない」と、

この子がこちらに聞いたとしたら、

こちらは即、

「に(2)」とだけリードすることを、

この子は知っています。

 

だから、

このようにして、

自分を、育ててしまいます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1023)、(×÷  {\normalsize {α}} -186)