8326÷2= のようわり算を、筆算に書き直さないで、このまま計算できるパターン化された計算があります。捉えどころのないパターンですから、つかむまでが大変です。繰り返し使ってみせるだけで、子どもはつかむことができます。

46÷2=  の 46 の一部分 4 だけを見て、

「4÷2=2」とわり算を暗算で計算して、

答え 2 を、46÷2=2   と書いて、

次に、46 の一部分 6 だけを見て、

「6÷2=3」とわり算を暗算で計算して、

答え 3 を、

先に書いた答え 2 の右隣に、

46÷2=23  と書く計算です。

 

一部分だけを見て、

わり算を暗算で計算して、

出した答えを書いて、

次の計算を、

同じように一部分だけを見て行うだけの

パターン化した計算です。

 

 

38÷2=  のような問題もありますから、

もう一つだけ

パターンを加えます。

 

38÷2=  の 38 の一部分 3 だけを見て、

「3÷2=1・・・1」と、

わり算を暗算で計算することは同じです。

 

そして、

答え 1 を、38÷2=1   と書くことも同じです。

 

新しく加えるパターンは、

3÷2=1・・・1  のあまり 1 の扱いです。

 

このあまり 1 と、

38 の一部分 8 を組にして、

18 にしてから、

「18÷2=9」とわり算を暗算で計算します。

 

18 にすることだけが、

新しく加えるパターンです。

 

ですから、

18÷2=9  の答え 9 を、

先に書いた答え 1 の右隣に、

38÷2=19  と書くことは同じです。

 

 

これで、

504÷2=  のような問題も、

パターン化した計算で

答えを出すことができます。

 

504÷2=  の 504 の一部分 5 だけを見て、

「5÷2=2・・・1」とわり算を暗算で計算して、

答え 2 を、504÷2=2    と書いて、

あまり 1 と、

504 の一部分 0 を組にして、

10 にしてから、

「10÷2=5」とわり算を暗算で計算して、

答え 5 を、

先に書いた答え 2 の右隣に、

504÷2=25   と書いて、

504 の一部分 4 だけを見て、

「4÷2=2」とわり算を暗算で計算して、

答え 2 を、

先に書いた答え 25 の右隣に、

504÷2=252  と書きます。

 

パターン化した計算を繰り返すことで、

答えを出すことができます。

 

 

このパターンをつかんでしまえば、

問題が、8326÷2=  のようになっても、

子どもは自力で計算できます。

 

ですがこのパターンは、

とてもシンプルなために、

捉えどころがなくて、

子どもには、つかみにくいパターンです。

 

捉えどころがないパターンを

子どもにつかませるのですから、

実は、

捉えどころがない教え方が、

子どもに親切な教え方になります。

 

つかむまでが大変ですが、

つかんでしまえば、

余分な情報が付いていない教え方ですから、

すぐに使えるのです。

 

アレコレと余分な情報を付けて、

捉えどころがあるような教え方をすれば、

つかむまでが

少しだけ早くなるでしょうが、

つかんだ後、

子どもは、

自力で、余分な情報を払い落とさないと

使えなくなります。

 

余分な情報を払い落とすことは、

こちらが思っている以上に大きな負担を

子どもに強いてしまいますから、

結局のところ、

遠回りになってしまいます。

 

 

パターンをつかんだらすぐ、

子どもが自力で使えるようにするには、

捉えどころのないパターンそのものを

こちらが使ってみせることです。

 

例えば、

次のような実況中継型リードです。

 

46÷2=  の 6 を無言で隠して、

「4÷2=2」と声に出して計算して、

= の右の余白を示して、

46÷2=2   と書かせて、

次に、

4 を無言で隠して、

「6÷2=3」と声に出して計算して、

すでに書いている答え 2 の右隣を示して、

46÷2=23  と書かせます。

 

時間にして、

2~3秒です。

 

こちらが使ってみせることで、

捉えどころのないパターンをつかんだ後、

2~3秒間の短時間で、

46÷2=23  と書き終わるゴールを、

子どもは見ています。

 

しかも、

1回見せてもらって、

2~3秒間の短時間ですから、

つかむまで何回でも見せてもらえます。

 

5回、

10回、

20回と、

パターン化した計算を見れば、

捉えどころがないとしても、

必ずつかんでしまいます。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1040)、(×÷  {\normalsize {α}} -191)