7+6= の答え 13 を、8、9、10、11、12、13 と数えて出す子は、数えることに意識を集中させています。この子に、7 と 6 の組と、その答え 13 に意識を向けさせることは、とても難しい指導です。

7+6=  の 7 を見て、

7 の次の 8 から、

+6 の 6 回だけ数えると決めて、

8、9、10、11、12、13 と数えます。

 

このように数えることで、

答え 13 を出して、

7+6=13 と書く子です。

 

数える計算に慣れていて、

楽にスラスラと、

速いスピードで数えて、

答えを出します。

 

1問、

10秒前後のスピードです。

 

 

さて、

数える計算に慣れただけでしたら、

子どもの意識の中心は、

自然に、数えることだけになっています。

 

数えて出した答えを、

残念ながら、

ほとんど意識していません。

 

7+6=  の答え 13 を出すために、

8、9、10、11、12、13 と、

過不足なく 6回数えることに、

意識を向けています。

 

数えて出した答え 13 のことは、

7+6=13  と書き終えるまで、

書くことに意識を向けたまま、

ほんの少しだけ 13 を意識する程度です。

 

しかも、

7+6=13  と書き終わったら、

7 と 6 のたし算の組の答えが、

13 であることなど、

まったく意識しないのが普通です。

 

 

これでは、

とてももったいなことをしています。

 

数える計算で、

7+6=  の答え 13 を出す目的は、

答え 13 を出すことでも、

7+6=13  と書くことでもないのです。

 

問題  7+6=  を見たら、

見た瞬間、

答え 13 が心に浮かんでしまう感覚を、

つかむことです。

 

ですから、

ダラダラとした計算の仕方になりますが、

7+6=  の答え 13 を数えて出して、

7+6=13  と書いた後、

気持ちを強く集中させて、

問題  7+6=  と、

その答え 13 を、

にらみつけるような感じで見て、

組として、心に刻みつけるべきなのです。

 

 

このようなことを、

とても自然にできる子がいます。

 

問題  7+6=  を見たら瞬時で、

答え 13 を出す感覚を、

短期間でつかんでしまう子です。

 

残念ながら、

大多数の子は、

自然に、

問題  7+6=  と、

その答え 13 を、一つの組として、

心に刻み付けるようなことをしません。

 

ただ、

7+6=  の答え 13 を、

6回数えることに意識を向けて、

8、9、10、11、12、13 と、

速いスピードで数えるだけです。

 

 

答えに、

意識を向けさせるようなリードは、

とても難しいのですが、

次のようなことが、お勧めです。

 

7+6=  の 7 を無言で示して、

「しち」と声に出して読み、

+6 の 6 を無言で示してすぐ、

8、9、10、11、12、13 と数えてから、

= の右の余白を無言で示して、

やや強調するような口調、

「ここ、じゅうさん」とリードします。

 

答えに意識を向けさせるリードです。

 

あるいは、さらに、

もう少し強引に、

子どもの心に踏み込むのでしたら、

実況中継型リードで、

こちらが出した答え 13 を、

子どもが、7+6=13 と書き終わった後、

+ を無言で示して、

「しちとろく」と言って、

13 を示して、

「じゅうさん」です。

 

問題  7+6=  と、

その答え 13 を、

一つの組として意識させるリードです。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1041)、(+-  {\normalsize {α}} -553)