9+3= のたし算で、集中が切れてボ~ッとしている子に、二人芝居で集中を戻し、たし算計算に戻します。生身の人間の個性の違いを、役者の力量で乗り越えます。

7+6= 、9+3= 、8+4= 、・・・・・・。

たし算を、100問練習しています。

 

7+6=  の 7 の次の 8 から、

+6 の 6回、

8、9、10、11、12、13 と数えて、

7+6=13  と書く子です。

 

数唱を唱えて、

答えを出す計算を、

同じことを 100回繰り返す単調さです。

 

途中で、飽きてしまうのが普通です。

 

そして、

集中が切れて、

ボ~ッとします。

 

 

このような感じでボ~ッとしている子に、

止まっているたし算  9+3=  の

9 を、突然に無言で示して、

「く」と声に出して言い、

3 を示して、

「じゅう、じゅういち、じゅうに」と声に出して言い、

= の右の余白を無言で示します。

 

このようにリードされた子は、

こちらが出した答え 12 を、

9+3=12  と書きます。

 

これは、

子どもと、こちらの二人芝居です。

 

 

子どもは、

ボ~ッとしていて、

実況中継型リードで集中が戻り、

自力でたし算の答えを出し始める役です。

 

こちらは、

ボ~ッとしている子に、

突然にリードして、

たし算の計算に戻す役です。

 

役者として演じる内容はこれだけですが、

子どもも、こちらも生身の人間ですから、

さまざまな個性があって、

演じ方がさまざまになります。

 

演じ方はさまざまですが、

主役の子どもの役者としての力量よりも、

脇役のこちらの演じ方が重要です。

 

こちらの力量が高ければ、

主役の子どもを巧みにリードできますから、

輝かせることができます。

 

 

それだけに、

こちらの個性が重要です。

 

でも、

子どもの個性よりも、

こちらの個性の方が、

幅が広くて、

しかも頑固なのです。

 

この二人芝居のシナリオでは、

こちらのセリフは、

「く」と、

「じゅう、じゅういち、じゅうに」だけです。

 

それなのに、

このセリフを

勝手に増やしたりします。

 

 

例えば、

「どうしたの?」、

「できるでしょ」、

「少し手伝うから、

一緒に計算しようか?」のように増やします。

 

あるいは、

9+3=12  と、

子どもが書き終えたら、

「書いたね」、

「もうできるかな?」のように増やします。

 

シナリオ通りのセリフだけに絞るだけでも、

こちらは、

今までの知識や体験を

自ら抑えて、

勝手に加えないように、

しなければならないのです。

 

 

自覚できていれば、

まだいいのです。

 

勝手にセリフを加えていながら、

シナリオ通りのセリフで演じていると、

思い込んでしまうこともあるからです。

 

今までの知識や体験が

じつにさまざまですから、

こちらの個性は、

とても幅が広くて頑固です。

 

ここを理解して、

シナリオに忠実に演じれば、

ワクワクするような結果を出す芝居になります。

 

(基本  {\normalsize {α}} -1232)、(+-  {\normalsize {α}} -668)